今日は4月16日です。私は3月6日夜に下北沢で観劇をした時、これは私にとっての「観劇」ではないと気づき、絶望しました。今振り返ると、私が自分の人生で何より好きなものを、あきらめた日になったのだと思います。
コロナ禍:1、2、3、4、5、6、7、8。9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40
俳優の相島一之さんがツイートを連投されました。観客は気を付ければかなり安全に観劇できるかもしれない。でもお芝居の稽古は、無理です。「演劇は濃厚接触でしか作れない」のです。
一番下に横内健介さんのブログ(4月8日)へのリンクなども貼り付けました。4月14日にやっと自分の言葉にできたのですが、「私の演劇は消えている」のだと思います。「長いお休み」に入ったと言っておいた方がいいでしょうか。わかりません。
■相島一之さん「演劇は濃厚接触でしか作れない」
演劇とは密閉された劇場という空間で、隣の人間の鼓動が伝わるほど密集した観客たちと、俳優の唾と汗を共に感じる密接な体験をすること。僕ら俳優はその演劇を作るために稽古場でメンバーと触れ合い語り合い酒を飲み飯を食い濃密な人間関係を作りあげようとする。演劇は濃厚接触でしか作れない。
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
そんな原始的な表現方法でしか演劇は成り立たないのだということこそが、これほどテクノロジーが進歩した21世紀であろうとも演劇が唯一生き残れる理由なのだと確信していたのに、目に見えないウイルス一つでこんなにも短期間でかくもボロボロにされるとは!
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
引いて見れば演劇だけではないのだろう。ライブで行う音楽も、夜の歓楽街も、はたまた遊園地やイベントもそうなのだろう。人が人とコミュニケーションをとること、相手との距離を縮め親密になること、僕らは一人ではないんだと実感すること。このウイルスはそのすべてに挑戦しているみたい。
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
全く想像していなかった。もしも大地震が起きたらとか、もしも戦争になったらとか、もしも破産したらとか、もしも子供が大変な病気になったらとか、もしも自分が半身不随の状態になったらとか……もしもそうなったら今の俳優という職業を続けられるのだろうかとかはぼんやりと考えてみたことはあった。
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
しかしウイルスとは!!しかも今も東京の半分ぐらいは平常に動いている。スーパーに行けば、いらっしゃいませ!と店員さんが明るく挨拶をしてくれる。マスクをして距離をとり直接お金のやり取りはしないけど。子供たちは学校が休みになり家の周りを駆け回り元気に遊んでいる。でも演劇はできない!!
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
今あいじまがしていること。家族と一緒にいること。カミさんと話し、長男の宿題を見て、2人の子と公園に行き、晩ご飯を作る。この休み中あいじまが晩ご飯担当になりました。今日でまだ4日目。どこまで頑張れるか。これはこれでなかなか楽しい。
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
なんかしんどい時にふと思うのは、自分の親父もお袋も、祖父も祖母も、あの太平洋戦争の真っ最中に生きていたんだよなぁということ。井上ひさしの『きらめく星座』ではないけれどあの先の見えない戦争の最中に子供を産む決断をした人がいる、育てた人たちがいる!よし、がんばっていきまっしょい😄
— 相島一之 (@aijima_kazuyuki) April 11, 2020
■4月8日:横内謙介「初めての公演中止に思う 横内謙介Diary」
https://www.tobiraza.co.jp/blog/entry-993.html
蓮行である。お会いしたことはない大先輩の記事。小劇場演劇の劇団の真髄が記されている。:初めての公演中止に思う 横内謙介Diary https://t.co/HsS1djkaIE
— 蓮 行 (@eiseireng) April 9, 2020
これを読んだ時も、共感しました。特にこの部分です。
「このネット社会、違う表現手段もあるだろう。そこに変換してゆけと言う意見は正しいのかもしれない。でも、物心ついて以来、それを愛して40年やって来た。ネット演劇の可能性は次の世代の人たちに託したい。私は、そういう延命措置を断り、生身の人間たちが集まり、集める、伝統的劇場に殉じて、この演劇人生を閉ざしたいと思う」
■4月14日:2022年まで「ソーシャルディスタンス」が必要/「演劇は無理」とほぼ同義
↓これは私にとって「演劇は無理」とほぼ同義である。
— 高野しのぶ🌹(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) April 15, 2020
04月15日
コロナウイルスのワクチンが開発されない限り、2022年まで(画像のような)人との距離をとる「ソーシャルディスタンス」が必要になる。だから東京五輪は2021年でも無理なんだよね。これから爆発的な感染拡大するアフリカなどの問題もあるから。https://t.co/3Hxp106joB pic.twitter.com/lKcWNVFYkn
— TOHRU HIRANO (@TOHRU_HIRANO) April 14, 2020
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