MONO『隣の芝生も。』03/15-21座・高円寺1

≪概要≫ 公式サイトより
笑顔の人とすれ違う。
悩みとかないんだろうね。
と、思われた人が通り過ぎてから呟いた。 「今の人、幸せそうで羨ましいよ」
古い雑居ビルは配管が古くて水回りの調子が悪い。
隣合わせに入居している2つの会社。
互いのことは詳しく知らない。 印象だけで羨ましく思い合っている。
無関係に思われたそれぞれの物語は、いつしか交差し、絡み合って行く。

これまでのMONO。これからのMONO。
現在の到達点を示すコメディ。 「隣の芝生も。」どうぞご期待ください。

それにしても……わたし以外は幸せそうだ
≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 半年前に足を洗った元ヤクザの集団が探偵事務所を開こうと、ボス(尾方宣久)の知人から安く部屋を借りたら(16万円のところ3万円/月)、隣りは可愛らしいスタンプ店でした。回り舞台で元ヤクザのアジト(兼・探偵事務所)とスタンプ店が入れ替わります。舞台中央の壁だけでなく、上下(かみしも)のデスクまわりもクルリと回るので、盆は3つもあるんですね。

 ボスの知人というのが年配のヤクザで、今は入院中。その娘(高橋明日香)が家賃の催促に来たりするのですが、彼女はスタンプ店の人たちとも親しく、毎日のようにビルを出入りしています。

 ボスは何者かに命を狙われており、常にそわそわしています。スタンプ店で働く波留(立川茜)の兄、信之助(大村わたる)が行方不明になり、波留は桐生(水沼健)に捜索を依頼します。やがてボスの命を狙っていた男を発見。捕まえてみると、なんと信之助だったのです。

 香港の“33K”、日本の“サヤマ組”というヤクザの集団が絡む抗争のようですが、真相ははっきりとは明かされず。実はボスの知人が悪者で、探偵団になるはずだった男たちは再びヤクザになって、決死の覚悟で病院へと乗り込みます。武器を用意したのは実の娘でした。彼女は父に恨みがあったと言いますが…。

 信之助はまた行方不明になるし、波留もスタンプ店を去るし、どうやらこの兄妹も、娘も、スタンプ店も、最初から彼らを陥れるためのものだったのかもしれません。土田英生さん演じる便利屋さん(?)もグルですね? 退院後、“K”のバッヂを付けてたようですし…。くわばらくわばら。

 ガムを“もっちもち”と呼ぶのは、ボスの造語ではなく方言だったとは。

≪ポスト・パフォーマンス・トーク≫
 出演:尾方宣久、水沼健、立川茜

 尾方さんは美形だな~としみじみ思いました。髪型、衣装(私服?)の効果もあり。
 
≪愛知、東京、大阪、三重、福岡≫
【出演】
ヤクザ(桐生/波留のことが好き):水沼健、ヤクザ(カタギになったので髪を下ろした):奥村泰彦、ヤクザの親分(ビルのオーナーに恩義があり、部屋を安く借りた):尾方宣久、下っ端のヤクザ:金替康博、ヤクザの元仲間(香港の33K、サヤマ組とグル?):土田英生、信之助の恋人(信之助のスタンプ店を手伝う):石丸奈菜美、信之助(波留の兄、放浪癖がある):大村わたる、橘栞(ビルのオーナーの娘)高橋明日香、波留:立川茜、スタンプ店の手伝い:渡辺啓太
脚本・演出:土田英生
舞台美術:柴田隆弘
照明:吉本有輝子[真昼]
音響:堂岡俊弘
衣裳:正金彩
演出助手:山田翠
演出部:磯村令子
舞台監督:青野守浩
イラスト:川崎タカオ
宣伝美術:西山榮一[PROPELLER.] 大塚美枝[PROPELLER.]
宣伝:小山佳織 間屋口克
制作:垣脇純子 本郷麻衣 谷口静栄 池田みのり
企画・製作:キューカンバー
京都芸術センター制作支援事業
【発売日】2018/01/13
[指定席]一般 4,200円
ペアチケット 7,600円(前売のみ/座席指定引換券/2名分の料金です)
U-25 2,000円(前売のみ/対象25歳以下/入場時証明書を確認します)
◎初日割引:一般3,700円 ペアチケット6,600円
※座・高円寺の劇場回数券「なみちけ」もご利用いただけます。
http://www.c-mono.com/stage.html
http://stage.corich.jp/stage/88631

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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