Kawai Project「ゴドーを待ちながら」①約2時間45分、休憩15分込み。「ゴドー…」を観たのは多分3度目。虚無感や不条理を打ち出すのではなく、斜に構えず、戯曲に書かれたことを、そのまま上演した印象。2人の年老いた浮浪者の2日間を存在するものとして描いているのが好み。
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年10月19日
Kawai Project「ゴドーを待ちながら」②原田大二郎さんの前向きで明るい演技も私の鑑賞姿勢の支えだった。ポッツォとラッキーの場面は私にはよくわからないことが多かった。子役がとてもいい。未来の伝言をする(未来を担う)のは子供だと納得できたし、小柄で無垢な美しさが希望だった。
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年10月19日
Kawai Project「ゴドーを待ちながら」③誰にも平等に訪れる死(ゴドー)を前に人生は虚しい。なぜ、どうやって、生きるのか。ボロスーツの2人がごっこ遊びをしながら示してくれた。河合祥一郎さんの新訳は聞き取りやすく現代向けアレンジも楽しい。童謡の引用や「演劇評論家!」も好き。
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年10月19日
【10/7発売】『悲劇喜劇』11月号の掲載戯曲は、サミュエル・ベケット作、河合祥一郎新訳『ゴドーを待ちながら』。ノーベル文学賞受賞作家の代表作です。
10月19日から30日まで原田大二郎ほか出演で、こまばアゴラ劇場にて上演されます。https://t.co/yWJ3t3Tzqj pic.twitter.com/HlcHz5MrfV— 早川書房 (@Hayakawashobo) 2016年10月4日
⇒CoRich舞台芸術!『ゴドーを待ちながら』
レビューは記録のみ。
≪作品紹介≫ 公式サイトより
『ゴドーを待ちながら』と言えば、長年、髙橋康也・安堂信也訳が定番でした。わが師である髙橋康也と一緒にダブリンで『ゴドーを待ちながら』を観たとき、劇場が笑いの渦に巻き込まれていたことに衝撃を受けた私は、原作がもつ力をもう一度丁寧に吟味しなければならないと感じていました。ですから、原田大二郎さんと高山春夫さんが「死ぬまでに一度『ゴド待ち』をきちんと演じたい」とこのたび演出を依頼してくださったとき、私はまよわず1952年のフランス語版を、ベケット自身の英語版を参照しながら、新たに訳すことにしました。但し、既訳とは異なり、1952年の初版ではなく同年に出た第二版を底本にしなければならないと判断しました。第二版こそが英語版の元になっており、ベケット自身が改定を加えた版だからです。
この作品をどう解釈するかは、ベケットの書いた原文をどう解釈するかに大きくかかってきます。師を乗り越えることができるかどうかはわかりませんが、そう務めるのが弟子としての義務でしょう。シェイクスピアのみならずベケットにおいても、やらねばならぬ仕事が多々あると思うのは、最期の病床でベケットの本を求めたほどベケットを愛した師の思いを継いでいかなければならないと思うからです。
この新訳と演出とを以て演劇史を塗り替えたいと願っています。それくらいの気合いでやらなければ師は許してくれないでしょう。
≪ここまで≫
ここからネタバレします。
舞台奥の床に設置された照明で壁を下から上に照らすのが良かったです。下手上部に映写される月の映像がリアル。上手上部には夕日も。
原田さんが投げた帽子が上手ロフトに入ってしまい、高山さんが素で笑う。それを受けて後ほど、上手ロフトへの梯子を上る高山さんに対して、原田さんが「あそこにあるのは帽子だけだ」とアドリブを入れる。素晴らしい。
Vol.3
≪出演≫ヴラディーミル:原田大二郎 エストラゴン:高山春夫 ポッツォ:中山一朗 ラッキー:稲葉能敬 少年:宮下紘樹(Wキャスト) 少年:古閑理(Wキャスト) ※私が観た回は宮下紘樹さんでした。
作:サミュエル・ベケット
新訳・演出:河合祥一郎
照明:富山貴之
音響:星野大輔(サウンドウィーズ)
舞台監督:小田史一(NON GATE THEATRE)
制作:久保庭尚子・伊藤香津代
制作協力:Real Heaven
宣伝美術:荒巻まりの
【主催】こまばアゴラ劇場
【協力】CAPI
【著作権代理】フランス著作権事務所
予定しているチケット料金(全席自由席)
一般前売り=3500円 当日=4000円 U-25=2500円 高校生以下=1000円
※U25・高校生以下の前売チケットは引換券扱いとなります。
当日受付で年齢が確認できる証明書をご提示下さい。入場券にお引換いたします。
http://www.kawaiproject.com/vol3
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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