facebook(9月9日0:41・友人まで公開)に投稿した文章について、ある方から公開した方がいいというアドバイスをいただきました。思いの他、多く方の共感を得られたようでもあるので、一部修正した上でブログに転載します。
●キャスティングされたら、100%、俳優本人の力だと思っていい
好きな俳優がある公演に出ることになったという、嬉しい報せがありました。私の紹介がきっかけの1つだったので、そのことでわざわざメッセージをしてきてくれたんです。
これは私にとってはものすごく嬉しいことです。「嬉しい」以外に、個人的にいつも感じていることがあるので、ちょっと長く書きたいと思います(異論あるかとは思いますが、勇気を出して)。
キャスティングをされることは、100%、その俳優の力です。事務所とか人脈とか、要素は数えれば山ほどあります。でも、稽古に行って本番に出るのはその俳優です。キャスティングする方は馬鹿ではありません。ちゃんと俳優本人を見てから決めているんです。
万が一そうでなかったとしても、それは気にしなくていいことです。勝負は現場にあるのだから。俳優は「You cast me!」と自負して、全力を尽くせばいいだけのこと。キャスティングした側も同じです。「I cast him/her!」と、ともに腹をくくって、お互いを信じればいいんです。
今回はっきりしているのは、主催者側が、ちゃんと俳優の出演作を観てから、その演技、容姿などを理由に、キャスティングしたということ。まさに実力で勝ち取った役なんですね。つまり俳優は、いつ、どこで、誰に観られてもいいように、振る舞う(演技をする)べきです。今の仕事が次の仕事になります。その意味でも100%だなと思います。
でも…実は…俳優だけじゃないんですよね…。紹介する側(私)も、キャスティングする側も、100%なんです。「紹介」って自分の経験、審美眼を試されることですから、リスキーです。そしてキャスティングする側がそれを信じるかどうかも。「紹介してもらったけど結果的にキャスティングしなかった」という結果は拒否の意思表示になりますから。ぶっちゃけ話ができる相手なのかどうかは、普段の生活態度も大いにかかわっています。
このように、人と人との営みは、100%+100%+100%+…という計算式で成り立っているものだなぁと、しみじみ感じています。今回は3人(キャスティングする側は1人ではないでしょうけど)の間にある「信頼」が「+」の役割を果たし、少なくとも300%の力は発揮されたのではないかと。その集大成が公演なんですよね。だから舞台で示される人間の力は300%どころじゃないんです。それを見せて頂いていることに深く感謝するとともに、私もふんどしを締めなおさないと!…と思います。
※自分にも言い聞かせてることなんですが、大事なのは「+」が起こらなくても気にしないこと。コレほんと重要!運も縁も天まかせってこと、ありますよね。「さぁ、次!」と、サクっと気持ちを前に進めるのがいいと思います。失恋と一緒(笑)。
※あるプロデューサーから「「+」ではなく「×」になることもある」という言葉をいただきました。
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