横浜桜座プロデュース公演『Don’t say you can’t~できないなんて言わないで』03/24-03/28駅前劇場

 気になる俳優さんが出演しているので、前知識なしで3/27(土)14時開演のライブ配信を拝見。上演時間は約1時間55分。俳優が障がいのある人を演じること、舞台をコロナ禍にしたことについて考える時間になりました。

≪あらすじ≫ https://stage.corich.jp/stage/111040
樋口季月(ひぐちきつき)はコロナ禍の影響により経営していたパン屋が潰れ、求人広告を見て障がい者総合福祉施設つくしセンターで働きだす。かつて演劇をしていた樋口は、そこで、昔の演劇仲間で身体障がい者となったかつての恋人と再開する。人生を諦めかけた人と、今ある自分を変えたい人、障がいのある人ない人、全ての人のこれからの夢への挑戦を描く。
≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 障がい者総合福祉施設が舞台の群像劇。俳優は客席に向かって独白することもある。終盤は施設職員と障がい者らが半年がかりで創作した劇を上演する劇中劇となる。障がい者を演じていた俳優が、劇中劇では1964年の東京パラリンピックに出場した障がいを持つ選手を演じる。舞台奥と上下(かみしも)の壁は黒板のようになっており、その黒板にチョーク(?)でたくさんの絵が描かれる。

 季月は高校3年生の娘がいるシングル・マザーで、娘には「父親は死んだ」と言い聞かせてきた。だが働き始めた施設で、下半身不随かつ両手も不自由になった元恋人、つまり娘の父親と再会。彼と協力して劇を創作する。画家志望の娘は母・季月に遠慮して教育学部に進もうとするが、季月の説得で美大への道を探り始める。副題の「できないなんて言わないで」は季月の娘に対してだけでなく、よく「できない!」と言う、障害を持つ若い女性就労者への激励でもある。

 横浜桜座所属の俳優もアンサンブルとして出演していたようで、その方々は舞台上でマスクをしていた。

≪神奈川県、東京都≫
横浜桜座第3回プロデュース公演
【出演】
樋口季月:小飯塚貴世江
つくしセンターの長:ザンヨウコ
前田聖太(劇団青年座)
世奈(劇団青年座)
北澤小枝子(HANATOMO演仕屋)
角田萌果(劇団青年座)
萬谷真之
神澤直也(イッツフォーリーズ)
樋渡真司
加藤拓二(テアトル・エコー)
吉本穂果(TOKYOハンバーグ)
山形敏之(劇団銅鑼)
松熊つる松(劇団青年座)
アンサンブル複数人(横浜桜座)

脚本:大西弘記(TOKYOハンバーグ)
演出:磯村純(劇団青年座)
音楽:印南俊太朗
美術:根来美咲(劇団青年座)
照明:冨田まゆみ(東京舞台照明)
音響:坂口野花(TEO)
音声ガイド:NPO法人シニア演劇ネットワーク 鯨エマ
字幕製作:字幕さーくる『まじっく』
映像製作:ファルーカ 込山正徳
制作:一般社団法人グランツ
プロデューサー:飯田浩志

一般:5,000円
障がい者割:2,000円
ユース割:2,000円
配信:3,300円
https://www.yokohamasakuraza.com/
下北沢公演:https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=60124
横浜公演:https://www.confetti-web.com/detail.php?tid=60125

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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