小山ゆうなさんが演出される雷ストレンジャーズがスウェーデンの劇作家ストリンドベリの戯曲を上演。小山さんが上演台本も手掛けます。上演時間は約1時間45分、カーテンコール込み。
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雷ストレンジャーズ 演劇ジェット紀行 スウェーデン編🇸🇪 「父」3/7-11予約受付中。スウェーデン大使館後援。今年はスウェーデン 日本外交樹立150周年。スウェーデンの劇作家ストリンドベリの上演を観る事の出来る貴重な機会!#スウェーデン #雷ストレンジャーズ #Strindberg https://t.co/mOWeY3iz77 pic.twitter.com/bK194hx9Vb
— パレナージュ+雷ストレンジャーズ (@parraitweet) 2018年2月14日
≪あらすじ・作品紹介≫ CoRich舞台芸術!より
日本では上演の珍しいストリンドベリの初期の激しく詩的で美しい傑作戯曲。
家父長制度、父権制の色濃いシステムの中で「父」であらねばならないと
男らしくあろうとする男とそのシステムの中に存在する女性達。
1887年にコペンハーゲンにて初演された本作は、今なお、ストリンドベリの女性嫌いなのか、フェミニズム運動への反発なのかと議論になるが、少なくとも社会のシステムは男性が望む望まないに関わらず、男性中心に作られている前提は2018年/現在も変わらない。ただし、平等な社会形成のための努力は多くされて来て、今まだ継続中である事は130年前と大きく違う点ではないだろうか。
家父長制が意味するのは単に男対女といった事ではなく〈権力を持つもの〉〈権力をもたないもの〉という立場を作るシステムである。そして、このシステムが現在も世界に様々な不幸をもたらしていやしないだろうか。
しかし、家父長制が完全に崩壊した後には、何が残るのか。
≪ここまで≫
舞台下手側にも客席がしつらえられており、舞台正面の客席とともにL字型にステージを囲みます。舞台正面奥と上手には赤い壁。白いチョーク(?)でところどころ鹿の首、銃などの絵が描かれており、暖炉の装置の上には鏡の絵も。背もたれのない小さな椅子などは全て白色で、おとぎ話の絵本のような温かみのある居間の舞台美術です。美術も衣装も大島広子さんが担当されています。
長いセリフが語られる時、その話題にのぼる人物が登場したり、壁に関係のある絵を描いたりして、お芝居の内容をとてもわかりやすく伝えてくれます。部屋の区切りになる壁もドアもなく、チョークで床に引いた白い線やドアの開閉の音響を使います。風通しが良いし、俳優の自由度も高そうで、演劇ならではの方法で想像力を喚起してくれていると思いました。
パンフレット(500円)によると、ストリンドベリ(1849年1/22~1912年5/14)が38歳の時に書いた、今から約130年前の戯曲です。そんなに昔の作品なのに、現代人が学ぶことが多いと感じられました。
雷ストレンジャーズ、ストリンドベリの「父」は「父」と言いつつ、親子というより夫婦の話。男と女の気が触れたようなお話で、気が触れたように毎日台詞を吐いてます。100年以上前のスウェーデンの話ですが、非常に身近な気の触れた話です。ぜひぜひ。チケットはこちら。https://t.co/zMEy2NTGlz pic.twitter.com/R38nH1wyh9
— 松村武 (@maturasu) 2018年2月14日
ストリンドベリ作、雷ストレンジャーズ「父」台本何回めくってもこんな感じに蛍光ペン。過去最高台詞文字数かも。見届けてください。お願いします。https://t.co/zMEy2NTGlz pic.twitter.com/pNoVvrwPIm
— 松村武 (@maturasu) 2018年2月27日
雷ストレンジャーズ 演劇ジェット紀行 スウェーデン編🇸🇪「父」について https://t.co/kaHpCmrIuB
— 小山ゆうな《父3/7-11@サンモールスタジオ》 (@unarou) 2018年2月25日
3/7(水)〜3/11(日)
雷ストレンジャーズ「父」
@サンモールスタジオ
連日絶賛稽古中!
ご予約(橘花梨扱い)▷ https://t.co/HI3t1sX7s9共演者の辻しのぶさんと、息ぴったりの服装だった🌸
しのぶさん綺麗すぎて見惚れる。。 pic.twitter.com/lWbn9XNQXi— 橘 花梨 (@TachibanaKarin) 2018年2月22日
ここからネタバレします。
軍隊で高い地位にあり、研究者でもある大尉(松村武)は、娘ベルタが自分の子供ではない(妻ラウラが他の男と浮気をして出来た子供だ)という疑念を捨てられません。今ならDNA鑑定すればわかりますが、そういう技術がない時代ですから、どうしたって可能性は消えないんですよね。
現代はDNAレベルでの実の父母の確認は可能です(代理母出産や精子・卵子バンクなどの例外はあると思います)が、血のつながりとは関係なく、人間が集団で慈しみ合って生き延びていく方法を考えたいなぁ…と思いながら観ました。こういう経験ができるから、私はお芝居が大好きです。
大尉(松村武)は立派な軍人でありながら神経質なインテリ研究者でもあり、チラシのイラスト(河原崎秀之)通りの甘えん坊のおぼっちゃまです。そういう複雑さ、繊細さをもっと感じ取りたかったですね。小劇場の空間に対して声が大きすぎるのも、私には辛かったです(すみません、音や声に敏感なので)。
大尉の妻ラウラ役の辻しのぶさんが素晴らしかったです。小山さん演出の舞台では、女優がとても魅力的だと感じることが多い気がします。
サンモール・スタジオで、小山ゆうな演出の『父』を観る。ストリンドベリに、こんな面白い戯曲があるとは知らなかった。台詞の内容が少しも古びておらず、19世紀に書かれたとは思えない。テキストレジも巧みで、この作品の核心を100分ほどで提示してくれる。
— 谷岡健彦 (@take_hotspur) 2018年3月7日
雷ストレンジャーズ・小山ゆうな演出『父』夫婦の仁義なき戦いを通して描かれる、父という存在の不確かさ・男の弱さ、母なる存在の強固さ・女の狡猾さ。ポップなテイストの舞台から、悪夢のような空気が広がっていく。女性専用車両に男性が乗り込んだ一件を思い返しても、男女の溝は今も深いのかも…。
— 高橋彩子 (@pluiedete) 2018年3月7日
雷ストレンジャーズ「FADREN 父」サンモールスタジオ。女嫌いと言わしめたストリンドベリ作。古いジェンダーバイヤスかと思いきや、深層を抉るような関係性の劇。壁面を効果的に用いたポップな舞台空間が好印象。社会の中で醸造されたジェンダー規範が個人を喰い尽くす悲劇だが、笑いを誘う場面も。
— 柴田隆子 (@0823c) 2018年3月7日
雷ストレンジャーズ『父』、ストリンドベリ作、小山ゆうな演出、この感想を冷静に伝えられる人を尊敬する。ホントに凄い。これほど不快極まりない神経症的人間の姿にこれほど深く心打たれる経験はめったにない。涙は出ないまま号泣ちう。松村武さん…。いやぁ、素晴らしいものを観たなとしか、今は
— 米谷郁子 (@ikometani) 2018年3月8日
(ストリンドベリか、は〜あ)とか、もう二度と言わない、ってか言えない
— 米谷郁子 (@ikometani) 2018年3月8日
あれって男女の性差とか権力差とかそういうことなのかなぁ、そうなんだけどそうじゃないって感じ。To be and not to be って感じww ごめん、やっぱしうまく言えないや。
— 米谷郁子 (@ikometani) 2018年3月8日
【出演】大尉:松村武(カムカムミニキーナ)、牧師:霜山多加志(雷ストレンジャーズ)、ドクトル・エステルマルク:松村良太(雷ストレンジャーズ)、乳母:山下順子(雷ストレンジャーズ)、女中(ネイドと関係を持ち妊娠中):平山美穂(雷ストレンジャーズ)、ネイド(大尉の家の使用人?):谷口翔太、ラウラ(大尉の妻):辻しのぶ、ベルタ(ラウラの娘、17歳):橘花梨、従卒(大尉の身の回りの世話をする従兵):野口清和
脚本:アウグスト・ストリンドベリ
訳:毛利三彌 上演台本・演出:小山ゆうな
〈美術・衣裳〉大島広子
〈照明〉成瀬一裕
〈音響〉尾崎弘征
〈舞台監督〉高橋良直
〈制作〉高橋俊也
宣伝美術:高橋俊也
宣伝イラスト:河原崎秀之
〈製作〉有限会社パレナージュ
【発売日】2018/01/15
前売り 4000円
当日券 4500円
学生(要証明書提示・席数制限有) 2500円
高校生以下(要証明書提示・席数制限有) 1000円
カミストクラブメンバー(パンフレット付き)4000円
※カミストクラブについてはホームページをご参照下さい。
http://kamist.main.jp/
http://stage.corich.jp/stage/88879
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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