キューブ/ニッポン放送『エジソン最後の発明』04/02-23シアタートラム

 青木豪さんが7年ぶりに新作戯曲を書き下ろし、ご自身で演出されます。上演時間は約1時間50分弱かと。出演者と食事会を開くなどして交流し、脚本を書かれたとのこと。つまり宛て書きなんですね(どこかの記事で読みました)。

 俳優が、演じる人物それぞれの欲望や立場を、常に(腹のうちに)持った状態で舞台に居てくださいます。だからセリフを発していようがいまいが、舞台上の人物全員が粒だっていて、生き生きしているんですね。こういうセリフ劇、群像劇が当たり前になって欲しいと思いました。


 

 レビューは記録程度です。2017/04/29に公開。

≪あらすじ≫ 公式サイトより
かなりおかしくて、ちょっぴりせつなくて、相当ハッピーな 大人たちのお話

ここは、日本の下町。そこに、小さな工場がありました。
社長は、名うての職人でありながら近所から「エジソンさん」と呼ばれている発明好きのおじいさん。
妻を2年前に亡くし、しょぼくれてしまったのか、何だか気もそぞろの社長!?
実は彼、発明王エジソンよろしく「死者と話す通信機器」の発明に取り組み始めていたのです。
さあ、大変!何せそこは下町。

「なぜ、そんなものを発明しようと思ったの?」「死んだ誰と何を話したいの?」

ラジオ局に勤め人気パーソナリティとなっている娘や、父親の片腕として働いている息子や、娘の恋人や、おせっかいな近所の人々が、あれやこれやと憶測を飛ばすなか、謎の人物も現れ、てんやわんやの大騒動。

さあ、事の顛末は如何に!?
≪ここまで≫

 武谷公雄さんがすっごく面白かったです。間合いも表情も緻密でした。パンフレット(1500円)で配役を確認してから観たので、劇中で武谷さん演じる博之役について噂される度に、笑えました。そして噂どおりの姿で登場されて、何の説明もなくても博之だとわかりました。

■記事など

 ここからネタバレします。

 「AIがAIを作り出したら歯止めが利かない」というセリフが一番胸に刺さりました。私たちはスマートフォンを使って、大好きだった昔ながらの暮らしを、自ら壊していっているんだなと思いました。

≪東京、愛知、大阪≫
【出演】
糀谷深春(ラジオのパーソナリティ):瀬奈じゅん
仲木戸智(ラジオ局のディレクター・深春のフィアンセ):東山義久
糀谷正(深春の兄・父、真一郎の跡継ぎ):岡部たかし
馬場麦子(ラーメン屋・バツイチ・博之の同級生):まりゑ
糀谷明美(正の妻、ぽっちゃり体型):安田カナ
油木博之(恒夫の甥・):武谷公雄
油木恒夫(自殺した兄の後を継いだ工場長・恒夫と同居・ポッチャリ体型好き):八十田勇一
糀谷真一郎(深春の父・工場長・死者と話せる機械を研究中):小野武彦
脚本・演出:青木豪
美術:田中敏恵
照明:杉本公亮
音響:青木タクヘイ  
音楽:後藤浩明
衣裳:清水祟子
ヘアメイク:武井優子  
演出助手:松倉良子
舞台監督:松下清永
宣伝美術:藤田 ルリ
撮影:齋藤清貴
イラスト:岸祐二
広報宣伝:米田律子
票券:北里美織子
制作:佐々木 悠 川上雄一郎
プロデューサー:栗間左千乃 高橋典子 後藤隆志
エグゼクティブ・プロデューサー:市村朝一 北牧裕幸 近藤久晴
企画・製作:キューブ ニッポン放送
【発売日】2017/02/11 7,500円 学生割引券:3,500円 ※未就学児童入場不可
https://edison.amebaownd.com/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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