岩井秀人さんが作・演出・出演される劇団ハイバイが15周年記念公演として、東京芸術劇場シアターイーストにて『て』と『夫婦』を同時上演します。『て』は2009年の再演時にメルマガ号外を発行しました。今月のメルマガでお薦めベスト3としてご紹介しています。上演時間は約1時間50分。
若い新キャストが増えて現代性が増し、戯曲が描く家族観の普遍性がまた証明されたように感じました。対面客席なので反対側からのリピート観劇も楽しいかも。『て』の続編にあたる『夫婦』もセットで観られるのは、とってもお得!どうぞお見逃しなく。
『て』は8/23まで、『夫婦』は8/26までが前半割引き料金です。『夫婦』は東京公演のみ。『て』は高知、長崎、兵庫ツアーあり。
白水社から戯曲本↓が発売されています(2018/08/24加筆)。
本日発売の朝日新聞首都圏版の夕刊に、ハイバイ『て』の劇評を書かせていただきました。駅売店か一部のコンビニで50円で発売中です。朝日新聞デジタルでは、簡単な無料登録で全国というか全世界でお読みいただます。ぜひ!
— 徳永京子 (@k_tokunaga) 2018年8月23日
劇評、見え方が自分とかなり違ってるところに共感する。感想がこういう二重構造になるのってハイバイだからじゃないかしら。 /(評・舞台)ハイバイ「て」 初演から10年、細部に光:朝日新聞デジタル https://t.co/JHy5y2WRMx
— haruka (@themanwithouta_) 2018年8月23日
『て』も『夫婦』も岩井さんの実のご家族がモデルになっています。ガチで、ヒリヒリの、現代口語の群像劇です。
「家族なんだから」という全く説得力のない理由で、なぜか嫌なことを強いられることって、よくありますよね。強いる側、強いられる側の両方の事情や、強いられることを嫌悪しながら、自分も他人に強いているような矛盾する行為が、暴かれていきます。吹き出し笑いをしてしまう楽しい場面もたくさんありますので、深刻一辺倒ではありません。
今回は今までより恨み、絶望、呪いといった感情が深く、強くなったように感じました。七転八倒する家族を冷静に、でも温かく見守る、天からの強靭な視線の存在感が増したからではないかと思いました。年月を経て、岩井さんが変化されたのかもしれません。老成と言ってもいいような。再演を重ねる演目ならではですね。
ハイバイ15周年「て」開幕、岩井秀人「家族にアレルギー起きるような経験を」 https://t.co/wivrwlRohu pic.twitter.com/VQGZpNrSSP
— ステージナタリー (@stage_natalie) 2018年8月19日
9月に無料ワークショップ↓あり。今回の出演者にもワークショップから選ばれた方がいらっしゃるそうです。
【ワークショップ】ハイバイ「どもども2018」09/24、25、28実施※09/09〆切(郵送のみ)
岩井さんの来年の新作↓は豪華キャストの音楽劇!
【速報!】作・演出 岩井秀人、音楽 前野健太、出演 松尾スズキ・松たか子・瑛太 他『世界は一人(仮)』2019年2月・3月東京芸術劇場プレイハウスにて上演決定!仮チラシPDF→ https://t.co/o8BL2tGHxB #PARCOSTAGE pic.twitter.com/YDHTfZRc01
— PARCO STAGE(パルコステージ) (@parcostage) 2018年8月18日
ここからネタバレします。
静岡に嫁いだ長女(安藤聖)の声掛けで、山田家全員が珍しく勢ぞろいする日。場所は認知症になった90代の祖母(能島瑞穂)の家の居間です。「カラオケをして全員で楽しくやっているはずだ」という母(浅野和之)の希望が、幸せな夢のように具現化される場面で涙しました。実際は正反対の状況(大げんか)になっていることが既にわかっているからですね。
母が長女に、父(猪股俊明)から受けてきた(今も受けている)暴力について「血まみれの巨大な男性器が迫ってくる」と説明する場面は、やはり今回も胸に刺さりました。
『て』08/18-09/02東京芸術劇場シアターイースト
≪東京、高知、長崎、兵庫≫
【出演】母:浅野和之、長男:平原テツ、次男:田村健太郎、長女:安藤聖、長女の婿:岩瀬亮、葬儀屋(メガネ):長友郁真、次男の友達:今井隆文、祖母:能島瑞穂、次女:湯川ひな、葬儀屋(リーダー):佐野剛、神父:松尾英太郎、父:猪股俊明
脚本・演出:岩井秀人 舞台監督:谷澤拓巳 高橋大輔 舞台美術:秋山光洋 照明:松本大介 音響:中村嘉宏 衣裳:髙木阿友子 演出部:山崎牧 宣伝写真:平岩享 宣伝美術:土谷朋子(citron works) 櫻井靖子(タピテオワークス) コピー:久世英之 WEBデザイン:斎藤拓 票券:加藤裕子 中俣亜矢子(ローソンチケット) 制作:坂田厚子(quinada) 小中奏香 プロデューサー:三好佐智子(quinada)
『夫婦』08/23-09/02東京芸術劇場シアターイースト
出演:山内圭哉、菅原永二、川上友里、遊屋慎太郎、瀬戸さおり、渡邊雅廣 八木光太郎 岩井秀人
脚本・演出:岩井秀人 舞台監督:谷澤拓巳 舞台美術:秋山光洋 照明:松本大介 音響:中村嘉宏 衣裳:髙木阿友子 演出部:渡邉亜沙子 演出助手:池田亮 宣伝写真:平岩享 宣伝美術:土谷朋子(citron works) 櫻井靖子(タピテオワークス) コピー:久世英之 WEBデザイン:斎藤拓 票券:加藤裕子 中俣亜矢子(ローソンチケット) 制作:藤木やよい(quinada) 富田明日香(quinada) プロデューサー:三好佐智子(quinada)
【発売日】2018/06/16
全席指定・税込
前半割前売3,800円
前半割当日4,000円
一般前売4,300円
一般当日4,500円
学生(前売・当日共)3,000円(要証明)
高校生以下(前売・当日共)1,000円
※18日~23日は前半割引料金で入場できます。
「て」「夫婦」のセット券(指定・税込・数量限定)7,500円
※セット券はご入金ご引換券を発行、当日劇場受付でチケットと交換してください。
※日時変更はできません。
※学生割引はございません。
※購入の際に座席指定はできませんが、可能なかぎり前方のお席をご用意します。
http://hi-bye.net/plays/te_fufu
http://stage.corich.jp/stage/92748
http://stage.corich.jp/stage/92749
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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