ナッポスユナイテッド『斜面』06/09-17東京芸術劇場シアターウエスト

 ダンサーの首藤康之さんがカンパニーデラシネラの小野寺修二さんと組む舞台はこれで4作目だそうです。私は過去に2作品を拝見(⇒12)。メルマガにも書きましたが小中高生チケット1,000円って凄いですよね。

 新作『斜面』は出演者5人によるハードボイルドな犯罪サスペンスものでした♪上演時間は約1時間20分。ギュっと凝縮されていて、気持ちのいいワクワクと緊張感が持続!楽しかったです。

ゆうめい『父子の展示・公演「あか」』06/08-12新宿眼科画廊

 池田亮さんが作・演出・美術などを手掛ける劇団ゆうめいの作品を拝見するのは、『弟兄(おととい)』『巛(かわ)』に続き3度目なります。上演時間は約1時間。

 「祖父・父・子、三世代を通じて生まれる作品」ということで、池田さんのおじい様の油絵が展示されている空間に、池田さんと実のお父様らが俳優として出演されていました。

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 レビューはほぼ記録のみ。

こまつ座『父と暮せば』06/05-17俳優座劇場

 『父と暮せば』は1994年初演の井上ひさしさんの二人芝居です。演出は鵜山仁さん。上演回数はのべ500回を超えているとか。

 今回は山崎一さんと伊勢佳世さんが父娘を演じます。上演時間は約1時間25分。山形、宮城公演の他、学校公演もあるそうです。その学校の生徒さんは幸せですね。

 どなたにも、一生に一度は観ていただきたいお芝居です。観たことがある方は、新キャストでイメージ一新した今回をお見逃しなく。お友達、ご家族、恋人をどうぞお誘いください。若い方にもぜひご覧いただきたいです。

 演出の鵜山さんのコメント↓です。

 「昔むかし、こんなことがありました」という自分に関係のない過去の歴史物語ではなく、「今、目の前にいる人に起こっていることが、自分や大切な人に起こったら…」と考えられる仕上がりになっていると思います。今、新国立劇場で上演されている『夢の裂け目』と同様、井上ひさし作品が今後も上演によって継承されていくべきだと確認できました。

 映画版↓は原田芳雄さんと宮沢りえさんの父娘ペアで、浅野忠信さんも出演されています。

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新国立劇場演劇『夢の裂け目』06/04-24新国立劇場小劇場THE PIT

 井上ひさしさんの東京裁判三部作の第一部にあたる『夢の裂け目』(2001年初演)の2度目の再演です。演出は栗山民也さん。2010年以来8年ぶりの上演で、キャストは木場勝己さん以外一新されました。今月のメルマガのお薦めNo.1作品です。上演時間は約3時間、途中休憩15分を含む。

 同じ戯曲の同じ演出だからこそ、時代も、世界も、自分も変わり果てたと思い知らされました。若い世代の俳優へのバトンタッチを目の当たりにしながら、私自身が何度も学び直さなければならないと思いました。

 戯曲↓はロビーで販売しています。ぜひお求めください。

夢の裂け目
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●開幕によせて(栗山民也さんのコメント)
 井上ひさしさんは、いつも多様な笑いを生み出しながら、世の中の動きに対し、素直に怒ることを教えてくれました。
 敗戦のあくる年の焼け跡を舞台に、国の責任、個々人の責任を問うこの作品が、まるで2、3日前に書きあがったかのように、今の壊れゆくこの国の姿をくっきりと映し出しています。まさに、私たちが今、向き合うべき「記憶についての劇」でしょう。