梅田芸術劇場『夜への長い旅路』09/07-23シアタートラム

公式サイトより
公式サイトより

当日パンフレットは800円。

⇒CoRich舞台芸術!『夜への長い旅路

≪あらすじ≫ 公式サイトより
ある夏の1日の家族の物語・・・
20世紀のアメリカが生んだ偉大な劇作家でありノーベル賞作家でもあるユージン・オニール作の戯曲。

自身の凄まじい家族関係を赤裸々に描き、演劇史上最高の自伝劇と言われている作品です。本作品はオニールの死後に発表され、4度目となるピュリッツアー賞を受賞しました。

登場人物は、かつてシェイクスピア俳優であったが近年は金のために商業演劇で同じ役ばかりを演じている夫ジェイムズと麻薬中毒の妻メアリー、酒に溺れ自堕落な生活を送る兄ジェイミーと肺結核に冒された弟エドマンド(オニール自身)の家族4人。ある夏の一日の、激しく、切ない家族の物語。
≪ここまで≫

ここからネタバレします。
自分の備忘録のために、今回の戯曲で描かれた登場人物の背景を記録しておきます。間違っている可能性あり。

敬虔なキリスト教徒でシスターになりたかった母メアリーは、ピアニストになる道も考えていたが、教会のシスターに「一度社会に出て男性とデートしたりしてみなさい」と言われ、すぐに舞台俳優のジェイムズと互いに一目ぼれし、結婚して35年経つ。ジェイムズの地方巡業に付いていくが、子供とともに安ホテルで彼の帰りを待つばかりだった。帰ってきても彼はぐでんぐでんに酔っぱらっていることが常。それ以来ずっと「家庭がない」ことが不満。ジェレミーの次男ユージーンが生まれたが、遠くに居た夫に「会いたい」と言われ、子供たちを親に預けて巡業先へ。その時7歳ではしかにかかっていたジェレミーが、「ダメだ」ときつく言っていたのにユージーンに近づいたせいで、ユージーンは赤ん坊のうちにはしかにかかって死んでしまった。次の子供が生まれたらユージーンのことは忘れられると思ったが、三男エドマンドが生まれた時は産後の肥立ちが悪く、やぶ医者に痛み止めのモルヒネを打たれて中毒になってしまう。7歳のジェレミーはわざとユージーンに近づいたのだと今でも彼を恨んでおり、また、エドマンドさえ生まなければ自分はまだ若く美しいはずだった、麻薬中毒にならなかったとも思っている。

父ジェイムズは将来を嘱望される人気舞台俳優だった。でも金になる舞台の権利を得て、大金持ちになり、道を見失ってしまった。金のために俳優人生を棒に振ったという自覚はあるが、今でも、買った土地はすべて抵当に入っているというのに、また騙されて土地を買ってしまう。とにかくケチ。妻を麻薬中毒にした医者を今でも診療費が安いからという理由で主治医にしており、結核になったエドマンドの療養先も公立の安い施設にしようとしている(と、息子たちに責められる)。

父親の七光りで舞台に立つ売れない俳優の長男ジェレミーは30代で、父親からごくつぶしと言われている。夏の間は庭の剪定などをして家に居るが、基本的に飲んだくれの不良。というのも、彼は子供のころから非常に優秀だったが、飲酒が見つかって学校を中退して以来、未来を失い、本人曰く死んでいるも同然の日々を暮らしている。弟エドマンドに対しては強い愛憎がいりまじる感情を抱いていて、彼の将来を呪いつつ期待もしている。ひどく酔った状態で、エドマンドに「俺に気を付けろ」と迫るアンビバレンツ。

弟エドマンドは地方の小さな出版社(新聞社だったかな?)に職を見つけるが、結核になってしまった。この物語の語り部で、劇作家ユージン・オニールが自身を投影したキャラクター。

≪東京、大阪≫ ”Long Day’s Journey into Night”
【出演】母メアリー:麻実れい、兄ジェイミー:田中圭、弟エドマンド:満島真之介、父ジェイムズ:益岡徹
原作:ユージン・オニール 翻訳・台本:木内宏昌 演出:熊林弘高 美術/島次郎 照明/笠原俊幸 音響/長野朋美 衣装/原まさみ ヘアメイク/鎌田直樹 舞台監督/増田裕幸
【発売日】2015/06/13<全席指定>8500円 ※未就学児童のご入場はご遠慮ください。
http://www.umegei.com/schedule/455/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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