野田秀樹さんが作・演出・出演されるNODA・MAPの第22回公演は、1989年(平成元年)の初演からキャスト、演出を変えて上演され続けている『贋作 桜の森の満開の下(にせさく・さくらのもりのまんかいのした)』。妻夫木聡さん、深津絵里さん、天海祐希さんら豪華キャスト公演です。
NODA・MAP「贋作 桜の森の満開の下」野田秀樹の色褪せない名作が“再誕” https://t.co/LtywCzC9x7 pic.twitter.com/mZ4N1dM1bF
— ステージナタリー (@stage_natalie) 2018年8月31日
上演時間は約2時間20分、途中休憩15分を含む。東京公演は11月に凱旋公演あり。大阪、福岡公演の後にはパリ公演もあります。日本の公演は全席完売ですが、当日券は販売されます。入手方法はこちらでご確認ください。
さて、こんな夜ですが、野田地図『贋作・桜の森の満開の下』土曜日の初日を見てまいりましたので遅ればせながらご報告を。今回、抽選等全て落ち、私のわずかなコネクションでもとても初日は無理ということで、当日券を狙って並んでみました。
— 今井克佳 K.Imai (@blankimai) 2018年9月4日
新潮社
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※レビューは2018/09/04に公開しました。
≪あらすじ≫ 配役表より
桜が舞い散る深い深い森の中。三人のヒダの匠の名人が、ヒダの王家の王(野田秀樹)の下に集められる。その名は耳男(妻夫木聡)、マナコ(古田新太)、そしてオオアマ(天海祐希)。三人の匠らは、それぞれの素性を隠し、名人であると身分を偽っている。ヒダの王は集まった三人の匠らに夜長姫(深津絵里)と早寝姫(門脇麦)を守る仏像を姫たちの16歳の正月までに彫りあげることを命じる。そして、3年の月日が経ち、三人が仏像を完成させたとき、それぞれの思惑が交錯し…。
≪ここまで≫
坂口安吾の小説「夜長姫と耳男」「桜の森の満開の下」などを題材にした野田さんの創作戯曲で、私は1991年に日本青年館での再演を拝見しています。あと、新国立劇場版も。歌舞伎版は残念ながら見逃しました。2019年4月5日からシネマ歌舞伎で公開されるようです。見なければ!
????????????シネマ歌舞伎『野田版 桜の森の満開の下』2019年4月5日(金)公開決定!??????????桜の頃、歌舞伎として生まれ変わったあの伝説の舞台をスクリーンでご覧ください!前売券は11/3発売です。https://t.co/VlqdMKBZCK pic.twitter.com/8Wl6FYulys
— シネマ歌舞伎 (@cinemakabuki) 2018年9月1日
あくまでも私が観た回の印象ですが、俳優がセリフを言う時の演技は「思ってもいないことを叫んでいる」ように見えることが少なくなかったですね。なぜ舞台を走って横切る必要があるのか、なぜ早口でコントのようなやりとりをするのかなど、演技の意図がわからないこともありました。俳優に特に注目して舞台鑑賞をするタイプの私は、意味や物語を受け取る手前で、つまづいてしまったかもしれません。
※私が拝見したのは初日前日のゲネプロ(本番同様に上演するリハーサル)です。
今日は稽古後、#東京芸術劇場 #プレイハウス にて、#NODA・MAP『#贋作桜の森の満開の下』公開ゲネプロを拝見。
広報誌「#芸劇BUZZ」のインタビュー内で、#徳永京子 さんが #野田秀樹 さんに提案したことが実行されている。とても素晴らしい試みだと思ったのでした。https://t.co/C9CrVLecKG— 杉原邦生 Kunio Sugihara (@kuniooooooooo) 2018年8月31日
でも、この試みはあくまできっかけづくりだな、とも。やはり、お金を払って観に来ている観客の中で、自らお金を払って観ないことには、本当の意味で〈観た〉ことにはならない気がする。劇場空間というのは観客も含まれるわけだし。その違いを体感するという意味でも、とても有意義だと思ったのでした。
— 杉原邦生 Kunio Sugihara (@kuniooooooooo) 2018年8月31日
yahoo!ニュース特集にて野田秀樹インタビューを担当しました。現在、『贋作 桜の森の満開の下』を上演中の野田さんに平成・演劇・文化について聞きました。写真は太田好治さん。ぜひご覧ください。https://t.co/7rVjyd6vJ1
— 内田 正樹 (@uchdmski) 2018年9月4日
ここからネタバレします。
舞台中央には太い桜の木とその裏から現れる首のない金色の大仏。満開の桜の花びらが敷き詰められた幕が、上から降りてきます。上下(かみしも)の袖と舞台奥には、桜の花びらがちらほらと描かれた藍色(?)の幕。顔を白塗りにした鬼ども、般若の面をしてピンクの布を羽織る者たちが跋扈し、蛍光色の抽象的な小道具で遊びます。日本らしい折り紙風の置き物もたくさん出てきましたね。
【演劇ニュース】野田秀樹の代表作が新たによみがえる NODA・MAP『贋作 桜の森の満開の下』開幕 https://t.co/MvECnHIpUQ pic.twitter.com/uLaxdzipaX
— シアターガイド (@theaterguide) 2018年9月4日
大海人皇子(のちの天武天皇)、日本書紀、古事記、大仏など、7世紀の日本をあらわすキーワードが頻出します。国盗り、国造りの物語でもあるんですね。「勝てば官軍負ければ賊軍」という弱肉強食の社会で、変わり身が早く、節操のない人間(と鬼)の様子が滑稽でした。敵を国から追放せず、牢獄に入れて隔離し自由を奪うのは、私が知る今の日本でもあることだと思います。
1幕の最後に金色の薄い幕がサっと降りてきて舞台を覆ったのがとても美しかったです。2幕の初めに、その幕がはらりと落ちたのにも息を飲みました。
贋作 桜の森の満開の下 続報。SPICEのサイトにもう少し詳細あったので配役比較追加しました。間違いや誤字あったらすみません。ご参考までに。(あとヒダの王は誰かな…?) pic.twitter.com/6M0wBIlrBw
— 小雪(かわどう こゆき)Hanakoママwebで連載中 (@lgm_) 2018年4月5日
第22回公演
≪東京、大阪、福岡、フランス・パリ、東京≫
出演:妻夫木聡、深津絵里、天海祐希、古田新太、秋山菜津子、大倉孝二、藤井隆、村岡希美、門脇麦、池田成志、銀粉蝶、野田秀樹
アンサンブル:池田遼、石川詩織、織田圭祐、神岡実希、上村聡、川原田樹、近藤彩香、城俊彦、末冨真由、手代木花野、橋爪渓、花島令、藤井咲有里、松本誠、的場祐太、茂手木桜子、吉田朋弘、六川裕史
脚本・演出:野田秀樹 美術:堀尾幸男 照明:服部基 衣裳:ひびのこづえ 音楽・効果:原摩利彦 音響:zAk 振付:井手茂太 美粧:柘植伊佐夫 舞台監督:瀬﨑将孝 / 松浦孝行 企画・製作:NODA・MAP
【発売日】2018/07/28
<全席指定>
S席:10,000円
A席:8,000円
サイドシート:5,500円
高校生割引:1,000円 (事前申込制 / 要学生証)
※25歳以下の方は、サイドシート3,000円にてご購入いただけます。(入場時要証明書)
※高校生割引の販売に関する詳細は、2018年8月10日(金)以降、野田地図HPでお知らせいたします。
※未就学児はご入場いただけません。
https://www.nodamap.com/sakuranomori/
http://www.geigeki.jp/performance/theater179/
http://stage.corich.jp/stage/93568
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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