【転載】東京高等裁判所が劇団員の労働者性を認める判決(2020年9月)/フリーランスへの労災保険認定へ(2020年12月)

 元劇団員の末廣大知氏が、かつて所属していた劇団の運営会社「エアースタジオ」に未払い賃金の支払いをもとめた訴訟の控訴審において、東京高等裁判所は2020年9月3日、会社に約186万円の支払いを命じました。

 劇団員が“労働者”としての権利を主張しやすくなるのは画期的なことだと思います。ただ、劇団といっても本当にさまざまで、劇団員全員を労働者として扱うと、たちまち活動が立ちいかなくなる場合もあると思います。とはいえ、芸術界でやりがい搾取が横行する現実も看過できることではありません。劇団と劇団員のあいだで契約書を作成する規則を設けるなど、集団内で具体的な行動を起こせるのではないかとも思います(もちろん契約書で万事解決ではないですが)。

 この件についてのツイッター上の反応を転載します。9月からまとめはじめて、随時加筆してきました。
 ※タイトルを修正しました(2020/12/10)。

【ワークショップ】鍬田かおる「感覚のエクササイズ」「ラバンのエフォート入門」12/27、29、30実施※開講日の前日〆切(定員に達し次第〆切)

 鍬田かおるさんが“2020年末スペシャル短期集中講座”と題して、2つのワークショップを実施します。詳細はそれぞれの公式サイトでご確認ください。⇒前回の紹介投稿

 ⇒「感覚のエクササイズ
 日程:
 12月27日(日)12:00−15:00
 12月29日(火)12:00−15:00
 12月30日(水)12:00−15:00
 価格:19800円(3時間×3日間)

 ⇒「ラバンのエフォート入門
 日程:
 12月27日(日)16:00−18:30
 12月29日(火)16:00−18:30
 12月30日(水)16:00−18:30
 価格:19800円(2.5時間×3日間)

【2020年12月の気になる舞台】

 今月も気になる舞台をまとめてみました(⇒先月)。基本的にCoRich舞台芸術!で公演検索しています。舞台芸術関係者の皆様、よかったらぜひ公演情報のご登録を!
【HOT NEWS!】
 ⇒「文化芸術活動の継続支援事業(第4次募集)」の申請受付中(12/11(金)17時〆切予定)
 ⇒第二東京弁護士会「フリーランス・トラブル110番」開設/相談無料、匿名OK
 ⇒臨床獣医師による「新型コロナに関するデマ、不適切な主張のまとめ

紙皿と家庭料理で家族のお誕生会
紙皿と家庭料理で家族のお誕生会

 先月は劇場での観劇が一度(10/31ですが)と、映画館でNTLiveを見たのが一度。芸術鑑賞のための外出はこの二回だけです…。コロナ禍で同居家族のことを考えると、どうしてもそうなってしまいます。早く、感染が収束して欲しい…(涙)。

 12月も観たい舞台がいっぱい!特に気になる数作品をご紹介して、その後はテキストで羅列します。

 風姿花伝プロデュース『ミセス・クライン Mrs KLEIN』は三人の女性精神分析家が登場する英国戯曲(演出:上村聡史)。那須佐代子さん、伊勢佳世さん、占部房子さんというキャスティングだけでも必見!公演の配信はありませんが、12月13日(日)18:00~のシンポジウムはオンライン配信あり。

 新国立劇場の大人も子供も楽しめる音楽劇『ピーター&ザ・スターキャッチャー』(演出:ノゾエ征爾)は、「ピーター・パン」の前日譚として書かれた小説「ピーターと星の守護団」の舞台版。トニー賞5冠のヒット作の日本初演です。

 日韓の俳優が出演するKAAT×東京デスロック『外地の三人姉妹』は、傑作『가모메 カルメギ』を生み出したソン・ギウン(翻案・脚本)×多田淳之介(演出)の再タッグ。

 さいたまネクスト・シアターのリーディング公演も気になっています。ピランデッロ作『作者を探す六人の登場人物』を小川絵梨子さんの演出で。
 11/23にライブ配信を拝見した梅田芸術劇場「ミュージカル『NINE』」は、12/13(日)12:00開演の大千秋楽のライブ配信が決定。DVD販売はありますがアーカイブ配信はありません。お薦めです!⇒配信チケットはこちら

 ナショナル・シアター・ライヴ2020はオリヴィエ賞受賞作「シラノ・ド・ベルジュラック」が12/4から東京、愛知、大阪、福岡の映画館で上映されます。12/18からはシネ・リーブル池袋で「NTLive傑作選 冬のアンコール祭り」が始まりますね。私のお薦めは「リーマン・トリロジー」「フリーバッグ」「コリオレイナス」「橋からの眺め」かな~♪