東宝『天保十二年のシェイクスピア』02/08-02/29日生劇場

 豪華キャストによる沙翁尽くしの音楽劇。メルマガ2月号でお薦めNo.1としてご紹介していた公演です。

※2020/11/21に公開しました。

≪あらすじ≫ https://www.tohostage.com/tempo/story.html
江戸の末期、天保年間。下総国清滝村の旅籠を取り仕切る鰤の十兵衛は、老境に入った自分の跡継ぎを決めるにあたり、三人の娘に対して父への孝養を一人ずつ問う。腹黒い長女・お文と次女・お里は美辞麗句を並べ立てて父親に取り入ろうとするが、父を真心から愛する三女・お光だけは、おべっかの言葉が出てこない。十兵衛の怒りにふれたお光は家を追い出されてしまう。

 月日は流れ、天保十二年。跡を継いだお文とお里が欲のままに骨肉の争いを繰り広げている中、醜い顔と身体、歪んだ心を持つ佐渡の三世次が現れる。謎の老婆のお告げに焚き付けられた三世次は、言葉巧みに人を操り、清滝村を手に入れる野望を抱くようになる。そこにお文の息子 ・きじるしの王次が父の死を知り、無念を晴らすために村に帰ってくる―。

 主役はみなさまの想像力。この争いの行く末はいかに・・・
≪ここまで≫

 格子戸をはめ込んだ対になる2つの可動式装置で軽やかに場面展開。出演者と客席が近いライブの贅沢。音楽も明るく楽しい。特に「賭場の場のボサノバ♪」が好み。藤井俊太郎演出からは、井上ひさし戯曲の言葉を伝えようという強い意志が感じ取れた。歌詞の字幕もありがたい。主役をはじめとしたメインキャストばかりを目立たせるのではなく、出演者一人ひとりを輝かせる群像劇になっていたことにも好感。

 ここからネタバレします。

 シェイクスピアだからエロ多めなのは仕方ないけど、私個人としてはちょっとしんどかった。この作品を観るのは4度目だけど、毎度、そこは苦手。

≪東京都、大阪府≫
出演:高橋一生、浦井健治、唯月ふうか、辻萬長、樹里咲穂、土井ケイト、阿部裕、玉置孝匡、章平、木内健人、熊谷彩春、梅沢昌代、木場勝己、新川將人、妹尾正文、田川景一、丹宗立峰、出口雅敏、山野靖博、可知寛子、白木美貴子、鈴木結加里、般若愛実、福田えり、武者真由、森加織
脚本:井上ひさし 音楽・音楽監督:宮川彬良 演出:藤田俊太郎
振付:新海絵理子 日本舞踊:花柳寿楽 アクション:諸鍛冶裕太 音楽監督補・ヴォーカルデザイン:福井小百合 美術:松井るみ 照明:勝柴次朗 音響:山本浩一 映像:横山 翼 衣裳:有村 淳 ヘアメイク:野澤幸雄(スタジオAD) 衣裳助手:川崎千絵 衣裳製作:飯塚直子(松竹衣裳) 稽古ピアノ:河谷萌奈美 音楽コーディネート:東宝ミュージック 演出助手:斎藤 歩 技術監督:小林清隆 舞台監督:中村貴彦 制作助手:今野亜希、渡辺桃子 アシスタント・プロデューサー:佐々木将之 プロデューサー:今村眞治 宣伝写真:森﨑恵美子 タトゥーペイント:竹林 弘 宣伝美術:菅沼結美、川名啓子(TOHOマーケティング)
S席:13,500円 A席:9,000円 B席:4,500円
※未就学児入場不可
https://www.tohostage.com/tempo/
https://stage.corich.jp/stage/105047

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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