【意見/地点2】京都の劇団地点が「団体交渉 経過のご報告」を公式サイトに掲載しました(2020年1月29日~)

 1月29日に、京都の劇団地点が「団体交渉 経過のご報告」を公式サイトに掲載しました。公式見解を発表してほしいと(勝手に)主張してきた私は非常に嬉しく、安堵もいたしました。
 ⇒【意見】映演労連フリーユニオンの記事「劇団“地点”解雇事件」について、地点に見解を発表してもらいたい(2019/10/16)

 事態は進展しています。報告発表の時期に私個人が考えたことと合わせて、インターネット(主にSNS)での反応を随時転載していこうと思います。網羅はできませんので、そのおつもりでお読みいただければと思います。

 劇団地点の演出家・三浦基さんは2020年4月からロームシアター京都の館長に就任されます。ロームシアター京都は日本の舞台芸術界をリードする劇場のひとつで、私個人としても好きな場所であり空間です。KYOTO EXPERIMENTの演目を観に行きましたし、パルコ・プロデュース『星回帰線』、MONO『はなにら』などの貸館公演も楽しませていただきました。故・危口統之さんの搬入プロジェクトも忘れ難いです(私はイベント終了後にオブジェを見て触っただけですが)。

 今回の「団体交渉 経過のご報告」が、三浦さんのロームシアター京都館長就任ニュース(1月16日)の後だったことは残念です。さまざまな憶測を招かざるを得ません。劇団地点制作の田嶋結結菜さんがご自身のfacebookで当該事件についての文章を発表したのも1月17日であり、館長就任ニュースの直後でした。

 「団体交渉 経過のご報告」の内容についても、私には不可思議な点がありました。たとえば「地点の創作の現場において、ハラスメント行為が行われ、かつ、それが看過されるようなことは一切ありませんでした」と断言していること。そして、なぜか三浦さんだけでなく劇団関係者の署名があること(報告に記載された署名:三浦基(演出)、安部聡子(俳優)、石田大(俳優)、小河原康二(俳優)、窪田史恵(俳優)、小林洋平(俳優)、田中祐気(俳優)、田嶋結菜(制作))。

 劇団地点の報告(1月29日)の前に、ロームシアター京都が「新館長就任のお知らせ」ページに下記の追記をしていました(1月24日)。

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 【追記】(2020年1月24日)

本件に関連して、劇団地点が団体交渉中であることに関し、ご意見・お問合せをいただいております。本件について、以下のとおり見解をお知らせします。

ロームシアター京都では、芸術、文化の分野においても、すべての人の人権を大切にし、共生社会の実現を目指しております。
劇団地点の劇団員の退職に係る事案については、現在交渉中であり、近々、劇団からコメントを出されると聞いております。双方の話し合いにより事案が適切に解決されることを期待しております。
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劇場公式サイトより
劇場公式サイトより

 劇場公式サイトによると「館長は、指定管理者である(公財)京都市音楽芸術文化振興財団の会長(市長)の推薦により理事長が任命することとなっている。任期は2年。再任可」であり、当時および現在の市長は門川大作さんです。ちなみに現在の館長は平竹耕三さん(京都市文化市民局参事)ですね。

 私の勝手な想像ですが、三浦さんを館長に任命した劇場側の期待に応えるために、劇団地点は「ハラスメントはなかったし、それを看過した事実もなかった」という報告をしなければならなくなったのではないでしょうか。だから創作現場にいたであろう人々(所属俳優など)の署名も必要だったのではないかと思えてきました。
 ※ハラスメントが本当にあったか、なかったかは、私には知り得ないことだと思っています。

 あらためて考えてみると、あの報告は、劇場(雇い主)の方を向いているようにも見えてきます。あらゆる人が読むことを想定していないような印象も受けました。

 私は2019年10月から、劇団に直接問い合わせすることはせずに、個人的意見と関連情報とを拙サイトで蓄積、公開してきました。今後は拙サイトでの発信と合わせて、ロームシアター京都または京都市に意見を伝えていこうかと考えています。

 以下に随時、ツイートなどを転載していきます。

 ■地点の「団体交渉 経過のご報告」についての関係者の反応(順不同)

 各ツイートの先頭だけを貼り付けました。連投ツイートになっているものもあります。

■私はKawakami Takuyaさんのご意見に共感します。

 ⇒【転載】松江哲明監督の映画「童貞。をプロデュース」におけるパワハラ、セクハラについて

■映演労連フリーユニオンが返答

■映演労連フリーユニオンが削除していた記事を再掲(2月7日)

■たかま響さん

■劇場について

■ハラスメントの勉強会、労働組合など

■日本劇作家協会が「セクシャル・ハラスメント事案への対応に関する基本要綱」を策定

■平田オリザさんが声明を発表(2月13日)

■平田オリザさんの声明を受けて

■山口茜さん

■吉田小夏さん

■毎日新聞「演劇関係者有志が14日、選定の経緯などを明らかにするよう求める公開質問状を京都市に提出」(2月14日)

 ※公開質問状の連名:土田英生、蔭山陽太、水沼健、吉本有輝子、あごうさとし、田中遊、葛西健一、筒井加寿子、倉田翠、浜村修司、池辺茜、北方こだち、松田正隆、鈴江俊郎、平田オリザ、マキノノゾミ、京都舞台芸術協会

↓2020/02/15加筆

■大寺正敏さん

↓2020/02/20加筆

↓2020/02/21加筆

↓2020/02/25加筆

↓2020/02/27加筆

↓2020/02/28加筆

↓2020/03/01加筆

↓2020/03/03加筆

↓2020/03/06加筆

↓2021/02/17加筆

田中遊(正直者の会)「地点のこと」(2019-10-26)
田中遊(正直者の会)「地点のこと2」(2020-01-23)

Masatoshi’s Opinions
 2020/01/31 17:37 地点、或いは演劇界のハラスメントについて
 2020/02/02 00:28 地点、或いは演劇界のハラスメントについて 続編
 2020/02/09 08:43 劇作家協会は動き出した。
 2020/02/15 00:36 地点関連:平田オリザ氏の投稿を読む-リスクマネジメント或はガバナンスの観点から

続き

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