谷賢一さん翻案・演出の『マクベス』。CoRich舞台芸術!に投稿したクチコミ↓より。
約1時間半だけど凄く原作に忠実だなぁと思ってたら、最後に完全にヤられた…!ゲラゲラ笑ってしまったよ!!今を映す舞台芸術の一か八かの賭けに勝ったのでは?(笑) 東谷英人さん演じるマクベスは小心者で卑怯者の現代人。私にはヒトラーや昭和天皇にも見えたけど、正体は…
こりっちでカンタン予約!↓
「DULL-COLORED POP vol.21「マクベス」感想まとめ」をトゥギャりました。 https://t.co/UFMinxDPDH
— DULL-COLORED POP (@dc_pop) December 13, 2019
【公演レポート】ダルカラ「マクベス」開幕に、翻案・演出の谷賢一「上演史に新たな1ページを」(コメントあり)https://t.co/UubdbBHkLG pic.twitter.com/2AGCabuQpN
— ステージナタリー (@stage_natalie) December 12, 2019
先日のトークで、谷さんは「『マクベス』をカットさせたら日本一(笑)」とおっしゃってました。もう4本目なんですね。
DULL-COLORED POPの『マクベス』初日、正直かつてない大盛況・大好評のうちに終了。嬉しい意見ご感想がたくさんあったが、中でも翻訳の松岡和子先生が大興奮・大絶賛して下さって本当に安堵。こんなに変えたのに! 演出もだが俳優を褒めてくれて本当に嬉しい。見逃すなよ!https://t.co/x0wZUSAIHj pic.twitter.com/vzKgIQnnoD
— 谷賢一 (@playnote) December 12, 2019
マクベスほか主要登場人物らの造形も気に入っているが、とにかく魔女が好きだ。これは完全に僕のフェチズムが入っている。「バーレスク」という概念を中心に、女性が女性自身の性や美を誇る、楽しむような衣裳にして欲しいと発注した。男を置いてけぼりに愉楽に浸る魔女たちを見るのは実に楽しい。
— 谷賢一 (@playnote) December 12, 2019
つくりました。
少しでも興味がある人、いや、興味がない人にも、みんなに届けー。KAATに行けば、見れます、ダルカラのマクベス。 https://t.co/2UL2J8bopJ— NOBUHIRO MATSUZAWA (@matsu__nobu) December 13, 2019
DULL-COLORED POP「マクベス」、プロモーション映像が完成しました!https://t.co/73qPlcQkqs
◯チケット予約はこちらから◯https://t.co/Uo0es6tK1z
— DULL-COLORED POP (@dc_pop) December 13, 2019
来年3月頃にDULL-COLORED POP主催、講師:谷賢一でワークショップやるかもです。僕がWSやるのは1年ぶり。書類審査ではダルカラ見たことある人を優先的に取るつもりなので「ワークショップ参加したいなー」と思ってる人は今のうちに『マクベス』観ておいて下さい。決定し次第、詳細お知らせします。
— 谷賢一 (@playnote) December 16, 2019
ここからネタバレします。
舞台中央奥に大きな両開きの扉があるだけのシンプルな空間。最初はクールな応接セットが置いてある。体を包む黒色の四角いソファが数脚。可動式の低いテーブルはベッドにもなる。扉の上部には細長いLED照明が数本、縦に配置されており、舞台を明るくカラフルに彩る。
バーレスクの女性3人(=魔女)にたぶらかされるマクベス(東谷英人)。ダンカン王は病弱で可動式ベッドに横になって移動。ダンカン王の長男マルカム王子は人形で、ダンカン王を演じる俳優(宮地洸成)が手で動かす。マクベス夫人(淺場万矢)が猫足バスタブでセクシー。マクベスからの手紙はiPadに届いている。晩さん会には最前列および舞台中央の花道の脇の席の客が招待される(飲み物が配られる)。殺されたバンクォー(大原研二)は客席から登場。マクベスが魔女たちに会いに行く場面では、天井からばさっと降りてきて舞台を覆う複数の白い布に、映像と影絵(動く魔女たちの影)を投影。布の隙間から魔女たちが顔を出す。
医者に、夢遊病になったマクベス夫人の話をするのがマクベスだった。おかしいな、面白いなと思ったら…。マクベスは知りすぎた医者をその場で射殺する。この後は書けません。
2019/12/22加筆↓
「データ復元は考えていない」と閣議決定しました。https://t.co/Lq6uYNVCj2
— 毎日新聞 (@mainichi) December 11, 2019
「閣議決定」(笑) https://t.co/TOqwv3xz8e
— 谷賢一 (@playnote) December 12, 2019
母の腹をやぶって生まれてきたマクダフ(百花亜希)を、マクベスの部下が簡単に射殺してしまう。「どうして~!?」と全く腑に落ちないままマクダフ死亡。マクベスは「ダンカン王を暗殺したのはマルカム王子だったと“閣議決定”する」などとデタラメを言い放つ。にこやかにマクベス夫人が登場(そういえば「夫人は自殺」の伝令は来なかった!)。マクベスはさらに「私や妻がかかわっているのだとしたら、当然、王は辞める」とも付け加える(まんま安倍晋三&昭恵)。最後の最後に名台詞「人生は歩きまわる影法師、あわれな役者だ」をキャスト全員でやる気なく群誦。
≪終演後のトーク・ディスカッション≫
谷さんが観客の質問に答える時間。最後には観客の希望により出演者も全員登場。以下、谷さんが話されたことのメモです。
芝居の冒頭でいかに観客を引き込むかを考えてきたが、最近の自分のやり方としては、結末を決めてから作劇する。結末でマクベスが死ぬことがしっくりこなかった。
今回のマクベスはとても小心者で臆病者。度量の小さいマクベス。トイレで自問するのは、お腹が痛くなって辞めたあの人とも重なる(笑)。
(世界中で)独裁者が討ち取られないまま生き延びている現代。狡猾なやり方で世の中が動いている。自分と演劇とが、いかにして現代とつながるかを考えた。
「桜を見る会」の追求が激しくなり、安倍政権が終わるのではないかとハラハラした(笑)。でも現実はもっと手ごわくて。「反社会的勢力は定義できない」「データは復元しない」と閣議決定するなど、さらにぶっ飛んだことをしてくれた。ちょっとありがたいという不思議な気持ちになった(笑)。
KAAT『マクベス』、これこそ私が今、日本で見たいシェイクスピアでした。これたぶんレビューする予定なんですが、これなら5分で500語くらい出てくる勢いで安心して褒められる。ただ、好き嫌いは分かれそう。
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
今年はカクシンハン『薔薇戦争』とKAAT『マクベス』が見られて幸せでした。あとスタントンで見た『アントニーとクレオパトラ』もすごかったし。
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
ご来場、誠にありがとうございました! レビューして頂けるなんて恐悦至極です。心から楽しみにしております。魔女たちの造形は北村先生のご著書『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を読んでいて随分影響を受けました。改めて素晴らしい本だったと感謝をお伝えさせて頂きます。お会いしたかった! https://t.co/S7Dn8a366G
— 谷賢一 (@playnote) December 21, 2019
魔女がすごくバーレスクっぽかったんですが、まさか…!! https://t.co/AXXoVRtcLh
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』を読んでバーレスクという概念にハマり、動画や映画を見まくって、それを衣装家や出演者らに説明してたらああなりました。素晴らしいインスピレーションをありがとうございました! https://t.co/qflQOmAQ19
— 谷賢一 (@playnote) December 21, 2019
書肆侃侃房 (2019-06-16)
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私、舞台研究者は実際の上演に貢献することを念頭において研究したほうがいいっていつも主張しているので、少しでも貢献できてものすごくうれしいです。ただ、バーレスクでシェイクスピアに貢献するとは思ってなかったのですごく意外ですが… @violeteva さんにもお礼します!https://t.co/UKpNzhpJR6
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
劇評を書くのでメモだけです。幽霊は反社会的勢力であるということになりました(???)。/DULL-COLORED POP『マクベス』 – Commentarius Saevus https://t.co/rauYSydhKJ
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
バーレスクはけっこういろんなところでやってて、東京では私も観劇会やったりしてるので、皆様是非…
— saebou (@Cristoforou) December 21, 2019
今回、翻訳の松岡和子先生ほか、明治、上智、武蔵など様々な大学で教鞭をとられているシェイクスピアの専門家が観に来てくれたが、どなたも高く評価して下さる。「シェイクスピアを滅茶苦茶にして!」という声はない。シェイクスピアの研究者はみんな心が広いんだろう。DULL-COLORED POP『マクベス』。
— 谷賢一 (@playnote) December 21, 2019
言論の自由における基本的な意味と使命は、反権力であり権力の監視と批判である。権力自身が、権力に対する批判の自由を認めるという点にこそ、民主主義の尊さがある。権力者が自らを批判する者の発言を認める、それこそが民主主義の理想的な姿だ。
— 谷賢一 (@playnote) December 21, 2019
DULL-COLORED POPの『マクベス』、全日程全ステージ終了しました。ご来場の皆様、ありがとうございました。魔女の造形、マクベスたちの性格設定、ラストのどんでん返しなど、私的に楽しい作品でした。DULL-COLORED POPでは3月にワークショップを行う他、夏に奇妙な企画を検討中です。お楽しみに! pic.twitter.com/7PEEj6nFQq
— 谷賢一 (@playnote) December 22, 2019
今回の上演では、不正と嘘の限りを尽くしたマクベスが最後死なず(!)、延々王位に居続け、安倍首相と全く同じ台詞を言う……という翻案を行った。毎日笑いが起きていたが、アンケートやTwitterでは「笑えない」という声もたくさん。ネタバレもみんな避けてくれたし、賢いお客さんたちで良かった。 pic.twitter.com/ucoAHx4FzN
— 谷賢一 (@playnote) December 22, 2019
『マクベス』見事にバラされました。跡形もありません。再演は不可能……と言うより、再演する頃にはラストが変わっているといいですねえ。 pic.twitter.com/R5zL2DJBGN
— 谷賢一 (@playnote) December 22, 2019
今回ダルカラは総理大臣のモノマネをやって皮肉を飛ばし、権力を冷やかして見せた。前回、夏には原発の原因と結果について徹底的に語った。どちらも今のテレビがやろうとしないことだ。なぜか今のテレビがやらないことだ。演劇にはできる。演劇にはできる。
— 谷賢一 (@playnote) December 22, 2019
DULL-COLORED POP vol.21
『マクベス』全ステージ終演。
ご来場誠にありがとうございました。稽古前→稽古→本番と様々な濃度と質で研鑽を積めたことが沢山ある。マクベスというタイトルロールを背負うことの重さをひしひしと味わえたふた月でした。更に俳優として攻め続けます。得難い体験でした! pic.twitter.com/QdIbZhD9yE— 東谷英人 (@azumaya8) December 22, 2019
↓2019/12/30加筆
“DULL-COLORED POP『マクベス』 | こめっこブログ” https://t.co/LRnVSMifNy
— saebou (@Cristoforou) December 29, 2019
出演:東谷英人、大原研二、倉橋愛実、宮地洸成、百花亜希、淺場万矢
原作:ウィリアム・シェイクスピア
翻案・演出:谷賢一
翻訳:松岡和子(ちくま文庫)による
劇中音楽:志磨遼平(ドレスコーズ)
照明:横原由祐 音響:中村嘉宏 佐藤こうじ(Sugar Sound) 映像:松澤延拓
衣裳:及川千春 ヘアメイク:大宝みゆき 舞台監督:森山香緒梨
舞台監督助手:浦本佳亮 映像制作:松尾祐一郎
大道具:高津装飾美術 大道具:ステージファクトリー
宣伝美術:内田倭史(DULL-COLORED POP) 写真撮影:杉能信介
制作助手:徳永のぞみ 制作:小野塚央
主催:DULL-COLORED POP 提携:KAAT神奈川芸術劇場
入場整理番号付自由席(税込)
一般前売:4,200 円 一般当日:4,500円
学生前売:3,800 円 学生当日:4,100円
※未就学児入場不可
http://www.dcpop.org/vol21/
https://stage.corich.jp/stage/103717/
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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