メルマガ10月号でお薦めNo.1としてご紹介してていた作品です。“東京芸術祭”参加作品で、東京芸術劇場の「芸劇オータムセレクション」の公演です。約4時間15分(255分)、途中休憩あり。休憩は1幕ごとに3回ありました。助かりました。
【記録】伊達なつめさんによる「ウィーン芸術週間・Timofey Kulyabin演出『三人姉妹』」評(2016年5月)
レッド・トーチ・シアター『三人姉妹』。手話で交流する聾者のコミュニティーをじっくり観察する4時間強。映画「ドッグヴィル」のよう。トゥーゼンバフとイリーナが『かもめ』のトレープレフとニーナに重なり腑に落ちた。あの三姉妹にしか聴こえない、聴者には感知できない「音楽」があるんだと思う。
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) October 20, 2019
音なき世界で感じる「三人姉妹」
全編を手話で上演、ロシアの演出家・クリャービン#東京芸術祭https://t.co/8DB8qRJNof— 東京芸術祭 (@tokyo_festival) November 15, 2019
※このレビューは2019/12/31に公開しました。
≪作品概要≫ https://www.geigeki.jp/performance/theater221/
東京芸術劇場では東京芸術祭2019参加「芸劇オータムセレクション」作品として、ロシア・ノヴォシビルスクのレッドトーチ・シアターによる『三人姉妹』を上演します。ティモフェイ・クリャービン演出によるこの『三人姉妹』は、全編が手話(*ロシア手話)で演じられ、本国はじめヨーロッパ各国の芸術祭で大きな話題となった作品です。登場人物たちは手話と身振り、表情で会話し、自然音や生活音、人間の息遣いやぶつかり合うノイズが舞台を弾ませ、俳優が演技として手話を用いる異色作ながら、芝居が進むにつれチェーホフが描いた人間ドラマの核心が際立っていきます。現代に通じる革新的な演出、フィジカルを極めた熱演を見せる俳優陣、知的な仕掛けに満ちた装置、照明、音響……チェーホフの戯曲の奥底に分け入り、その核心に迫る『三人姉妹』に、是非ご期待下さい。
≪ここまで≫
字幕で思い出した。トレイラーしか見てないけど今度レッドトーチ・シアター『三人姉妹』を演出してるクリャービンがチューリッヒで演出した『人形の家』。『三人姉妹』同様こういうSNSトークがバンバン挟まれていてすごく面白そう!人の間のヒリヒリした距離感を感じるよ……これも観たい! pic.twitter.com/SdKmkWAh24
— Miho Morioka 森岡実穂 (@MoriokaM) October 7, 2019
上はこの短い『ノラ、または人形の家』のガイドからのキャプチャ映像です。クリャービン演出の面白さを覗けます! Einführung "Nora oder Ein Puppenhaus" nach Henrik Ibsen https://t.co/VL7IygjmVb
— Miho Morioka 森岡実穂 (@MoriokaM) October 7, 2019
10月19日(土)20日(日)13時開演・当日券あり。東京芸術劇場 プレイハウスにて。【初日公演レポート】キャストがロシア手話で会話を交わすレッドトーチ・シアター「三人姉妹」開幕 https://t.co/fW5Qjd0eVy
— 東京芸術劇場 (@geigeki_info) October 19, 2019
本日10月20日(日)最終日。#チェーホフ 作・ロシア・レッドトーチ・シアター『#三人姉妹』。ロシア演劇の底力を見せてくれる舞台です!全編ほぼ手話(日英字幕付)。#東京芸術劇場 プレイハウスにて13時開演、当日券ございます。お見逃しなく!@tokyo_festival @artscouncilTYO pic.twitter.com/rm54WNiE72
— 東京芸術劇場 (@geigeki_info) October 20, 2019
Stage Russia(ロシアのNTLiveみたいなやつ)、デジタルシアターで観られる作品がここにまとまってたわ。他のアプリやストリーミングサービスはよく知らないけど… 英ユーザー向けなら字幕あるんじゃないかしら。https://t.co/FVkybTxFIg
— hato (@hatoincident) October 19, 2019
ここからネタバレします。
三幕の火事の場面で、何度も停電が起こる。非常時に人間はあっと驚く提案や発言、決心をしてしまうものだ。やけくそになることに頷ける。
ソリョーヌイがイリーナに初めて愛の告白をする場面で、彼は彼女の顔をぶって、クローゼットのなかに閉じ込めた。相変わらず軍人の暴力は恐ろしい。私は大嫌いだ。
トゥーゼンバフ男爵はイリーナを(自分から)解放してあげたいと思って決闘に挑んだのだと解釈できたのは初めて。
「楽隊の音楽が聞こえる」と言い合う三人姉妹は、その音が本当に聞こえるようになったらしく、全身で奇跡が起こった喜びを表現する。しかし老いた軍医には聞こえていないようだ。やがて楽隊の音楽が鳴りやむが、彼女たちはまだ聞こえている演技をする。
聾者が聴者になる奇跡が起こったのだとすると、茶番が過ぎる。でも彼女たちの妄想だったのだとわかると切なさが増す。むしろ、彼女たちだけに聞こえる音楽があり、それは聴者の私には決して聞こえないのだとも解釈可能で、私はその方がいいと思う。
■感想など
レッドトーチ·シアター『三人姉妹』初日、登場人物全員の絶望がそのまま自分に重なる。まさかトゥーゼンバフの後ろ姿に嗚咽する日が来るとは思わなかった。これがチェーホフなのではなかろうか。あと2回のみ。ぜひぜひ東京芸術劇場ヘ!こんな見取り図と登場人物説明がもれなく付いてます。 pic.twitter.com/GN4AIvHSAK
— 伊達なつめ (@NatsumeDate) October 18, 2019
ノヴォシビルスク「赤い松明」劇場の『三人姉妹』、たいへん素晴らしかった。人生でこれを超える三人姉妹を見ることはできないのではないか。全編手話の4時間だが、字幕もありなんの問題もない。事件や感情が日常の背後に隠されるチェーホフの芝居の豊かさをみた。言葉が消え、行間が露出していた。 pic.twitter.com/wOENtVDd9H
— Yoko Ueda (@yuvmsk) October 20, 2019
↓ クリャービン演出『三人姉妹』を三回観たというロシア演劇研究者のレビュー。あの舞台を詳しく振り返りたい方のために。ホントいい舞台だった。またクリャービンの舞台を日本に呼んでほしい。
— Miho Morioka 森岡実穂 (@MoriokaM) October 27, 2019
クリャービン演出『三人姉妹』@東京芸術劇場、日本側の受け入れ姿勢についての苦言|utiken|note(ノート) https://t.co/qQFRzMGGKt
劇場名を訂正しました。— utiken (@utiken) October 21, 2019
↓健常者の男性ならではのご感想ではないかと思いました。
レッドトーチ・シアター『三人姉妹』(ティモフェイ・クリャービン演出)東京芸術劇場プレイハウスにて、観てきました。全編手話で演じられる作品。明日まで。感想を書いたので、リンク先にどうぞ。https://t.co/ECojXEVfLN
— 酒井一途 (@itto_sakai) October 19, 2019
【舞台の感想】クラースヌイ・ファーケル劇場『三人姉妹』@東京芸術劇場プレイハウス|utiken #note https://t.co/suoObvk732
長いです。色々と書きすぎたし、書き足りませんがひとまず公開— utiken (@utiken) October 27, 2019
東京芸術祭 芸劇オータムセレクション
*ロシア手話となります。ロシア語手話上演、日本語・英語字幕付
出演:イリーナ・クリヴォノス
ダリア・イェメリャノワ
リンダ・アフメジャノワ
ほか
作:アントン・チェーホフ
演出:ティモフェイ・クリャービン
主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京芸術祭実行委員会[豊島区、公益財団法人としま未来文化財団、フェスティバル/トーキョー実行委員会、公益財団法人東京都歴史文化財団(東京芸術劇場・アーツカウンシル東京)]
助成:令和元年度 文化庁 国際文化芸術発信拠点形成事業(豊島区国際アート・カルチャー都市推進事業)
制作:インプレサリオ東京
協力:ロシア文化フェスティバル組織委員会
【発売日】2019/08/31
<全席指定>
一般:6,500円
65歳以上:5,000円
25歳以下:3,500円
高校生以下:1,000円
※未就学児はご入場いただけません。
https://tokyo-festival.jp/2019/
https://www.geigeki.jp/performance/theater221/
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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