た組。『在庫に限りはありますが』04/10-04/21すみだパークスタジオ倉

 加藤拓也さんが作・演出される「た組。」(タクミと読むそう)の舞台を初めて拝見しました。

≪あらすじ≫ 公式サイト(https://takumi.themedia.jp/posts/5124994)より

洋食屋を営む水野洸一は人前でご飯が食べられません。

妻である里奈も10年以上、洸一と付き合って結婚し、初めての人と結ばれ、「理想の結婚」と周りから囃し立てられますが、洸一とはここしばらくご飯を一緒に食べていません。

向かいにテレビや雑誌で取り上げられるような人気店が建ち、洸一のお店にはついにお客さんは来なくなってしまいます。

いつも野菜を卸ろしに来る中島や、夫婦の友達でもある門間、バイトの田中も心配しますが、状況は悪化するばかり。野菜の注文は減らし、田中へのバイト代すらキツくなってしまいます。

洸一は店の奮起もかけて、人前で食べられない事の克服を測り、治療に通い、それから再び里奈を愛そうとしますが、里奈は洸一が家族に見えるので、体だけ愛せません。

やけになっていく洸一は何か都合の良い魔法のような特別な食材はないかと中島に聞きますが、そんなものは無いとバッサリ。そこへ駆け込んできた門間は言います。

「-----------」

誰も信じませんでした。ふと気が付くと洸一は
≪ここまで≫

 ここからネタバレします。正確性は保証できません。後半のみ。

 ライバル店の店主が言った「人肉は美味しいかもしれない」という煽り文句に呼応するように、夫が妻を殺してその肉をハンバーグにして食べた…と思わせるが、そうではなかった。アルバイトの若い女性はイケメンのヒモに貢いでおり、「そんな二人は長続きしない」「彼女はヒモに振られるだろう」と見せかけておいて、後でヒモは借りていた金を返し、彼女に水商売をやめてと言って、ハッピーなカップルになる。緊張感と意外性で引き付ける仕掛けになっている。

 妻は「家族である夫とは一生セックスする気になれないから辛い」と吐露していた。夫はライバル店の店主と浮気した妻を許せない。中学時代から付き合い始め、10年経って結婚したという“理想の夫婦”は崩壊。夫は妻に暴力をふるい、フライパンで彼女を殴る。

 離婚後、妻は頭に包帯を巻いている。鼻も折れているかもしれない。夫は取引先の八百屋から借りた車に乗って去ろうとするが、運転が久しぶりだからなのか、思い余ったのか、車で店に突っ込んでしまう。上手袖から舞台上に本物の車が突っ込み、上手の壁には大きく穴が開いて、崩れるように倒れて終幕。

第18回目公演 
出演:橋本淳 徳永えり 豊田エリー 森下亮 木本花音 鳥谷宏之 山木透 谷川昭一朗
作・演出◎加藤拓也
音楽◎谷川正憲(UNCHAIN)
舞台監督 : 笹原久義(株式会社 笹原工務店)
照明 : 島田雄峰/LST
音響 : 福井健介
美術 : 袴田長武
衣装 : 鈴木成実
演出助手 : 葛西祥太
宣伝美術 : 沓澤さゆり(株式会社ARTS-WagoN)
キャスティング協力 : ヤマウチトモカズ
制作 : TinyBetter株式会社
〈主催〉劇団た組。/ わをん企画
全席指定席
前売券:6000円(税込)
当日券:6500円(税込)
※ 未就学児童のご入場はできません。
https://takumi.themedia.jp/posts/5124994

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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