表現工房・洗濯船『もののはじめ物語』10/12横浜市開港記念会館講堂

 新国立劇場演劇研修所3期生の武田桂さんが作・演出・出演されるイベントです。50分のお芝居の後にコンサートがある構成でした。オペラ歌手の歌は言うまでもなく、武田さんはしっかりセリフを届けてくださるパフォーマーなので安心して観られます。

≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
【ワンコイン】演劇・ミュージカル・コンサートの垣根を越えた、体験型舞台演劇!
\✨おとなもこどもも楽しめるワンコインコンサート✨/

現在皆さんが慣れ親しんでいる、牛乳やパン、テニスなど・・・・・・
これらが横浜発祥だってご存知ですか?

横浜発祥のものをテーマにした体験型舞台演劇、
『もののはじめものがたり』を芝居と歌と音楽と、見どころ満載の演出でお届けします!
≪ここまで≫

 横浜発祥のものがテーマの『もののはじめ物語』ということで、明治時代にパンと石鹸を作った日本人男性2人にフォーカスしたお話でした。

 ダジャレや小ネタを挟んで、かいがいしく、楽しく進めてくださるのがいいですね!歌も上手ですし。ただ、ペリー来航後の庶民の暮らしを紹介する男性2人の場面は、憂鬱な空気が常に漂って残念な仕上がりでした。冒頭や締めと同じく、アップテンポで明るく進めてしまってもよかったのでは。

横浜市開港記念会館講堂はハンサム!
横浜市開港記念会館はハンサム!

 ここからネタバレします。

 50分のお芝居の最後には、会場である横浜市開港記念会館が建築された経緯も紹介してくださいます。童謡「むすんでひらいて」はもともとフランスの楽曲で、イギリスでは讃美歌となり、日本では…という音楽のルーツ紹介も興味深かったです。

 休憩を挟んでコンサートへ。武田桂さんの司会で進みます。武田さんはお芝居について「ところどころフィクションである」と解説。嶋村みのりさんが演じた美女役が架空の人物なんですね。

 まずは嶋村みのりさん、平野美紀さんによる「オータム・リーブス(枯れ葉)」のカバーでした。「枯れ葉」大好き。

 芥川龍之介「ピアノ」の朗読(武田桂)は関東大震災の後に廃墟にたたずむピアノのお話で、東日本、熊本、北海道の震災に思いを寄せる時間にしてくださいました。朗読の後にスムーズにピアノの独奏(加藤亜祐美)へと移行。小説の中のピアノの音色だと想像しながら、徐々に加藤さん個人のコンサートだと思えるようになりました。

 次の予定があり、ピアノ演奏の途中で失礼させていただきました。クリスタル・マキさんの出演まで会場にいられず残念!
 ※クリスタル・マキさんは体調不良で降板されていました(2018/10/15加筆)。

10月12日(金)14:00開演
横浜市開港記念会館講堂:みなとみらい線日本大通り駅〈1番出口〉より徒歩1分
出演:武田桂、大畠英人、嶋村みのり、クリスタル真希(ゲスト出演・体調不良で降板)、平野美紀(オーボエ)
作・演出:武田桂
作曲・演奏:加藤亜祐美
オーボエ:・平野美紀(ひらの みのり)
[ワンコイン]500円(会員様ご招待)
*乳幼児 無料
ご予約のみ、当日精算です。
https://umine-music.com/ticket/3rdconcert
https://www.facebook.com/kei.takeda.90/posts/1393441677459842
http://stage.corich.jp/stage/94750/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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