こまつ座『マンザナ、わが町』09/07-15紀伊國屋ホール

 井上ひさしさんの戯曲を鵜山仁さんが演出される『マンザナ、わが町』は、2015年の上演で読売演劇大賞の優秀作品賞、最優秀演出家賞(鵜山仁)を受賞。出演者の熊谷真実さんも、同賞優秀女優賞と紀伊國屋演劇賞個人賞を受賞されました。私はメルマガ号外を発行しました。

 出演者は笹本玲奈さんから北川理恵さんに変わった以外、前回と同じです。上演時間は約3時間、途中休憩15分を含む。

 土居裕子さん演じる記者・ソフィア岡崎が書いた手紙の内容が心に刺さります。伊勢佳世さんに元気をもらいました!

≪あらすじ≫ 劇場公式サイトより
一九四二年三月、カリフォルニア州マンザナ強制収容所。
そこには、収容所所長から「マンザナが決して強制収容所ではなく、集まった日系人たちの自治によって運営される一つの町なのだ」という内容の朗読劇『マンザナ、わが町』の上演を命じられた五人の日系人女性がいた。
ジャーナリスト、浪曲師、手品師、歌手、映画女優という出自も経歴もバラバラな彼女らは時に笑い、悩み、ぶつかり、時にともに歌いながらも稽古を重ねていく。
一つの‶色”に染められないように…たくさんの‶色”があるからこそ美しい。
ひとりの‶人間”としての誇りを持とうとする五人が下した決断とは。
≪ここまで≫

 1942年3月下旬の5日間のお話。あぁ「三月の5日間」ですねぇ。米国の日系人強制収容所のお話といえば、昨年11月の『Allegiance(アリージャンス)~忠誠~』映像上映、そして今年7月のアヴィニョン演劇祭で拝見した『CERTAINES N’AVAIENT JAMAIS VU LA MER(THE BUDDHA IN THE ATTIC「屋根裏の仏さま」)』もでしたね。熊谷真実さん演じるオトメ天津は日系移民一世で、「屋根裏の仏さま」にも登場する写真花嫁でした。
 
 ここからネタバレします。

 孤児だと自称していたサチコ斎藤(伊勢佳世)の正体は、人類学者の中国人でした。
 ソフィア岡崎が毎日、大統領宛てに送る手紙は“過激”で、たとえば最後に披露される手紙は「今、米国がやっていることは敵国であるナチス・ドイツと同じ」と大統領を糾弾する内容でした。
 
≪東京、倉敷、呉、岡山、倉敷2か所、松江、出雲、米子、鳥取、広島2か所、福山、岡山、周南、柳井、和歌山、姫路、阪南、紀の川、貝塚、京都、大和郡山、彦根、神戸、相模原、横浜、知多、岐阜、伊勢、津、名護与あ、江南、稲沢、岡崎、豊橋、幸田、高岡、富山、金沢、野々市、七緒、砺波、伊那、松本、藤沢、川崎、3か所、平塚、茅ケ崎、鎌倉≫
日本人海外移住150年記念 こまつ座 第123回公演
【出演】ソフィア岡崎:土居裕子、オトメ天津:熊谷真実、サチコ斎藤:伊勢佳世、リリアン竹内:北川理恵、ジョイス立花:吉沢梨絵
脚本:井上ひさし 演出:鵜山仁 音楽:宇野誠一郎 美術:石井強司 照明:服部基 音響:深川定次 泰大介 衣裳:原まさみ ヘアメイク:馮啓孝 歌唱指導:満田恵子 振付:新海絵理子 宣伝美術:唐仁原教久 演出助手:藤代修平 舞台監督:白石英輔 制作統括:井上麻矢 制作:若林潤 遠山ちあき 嶋拓哉 清水なな 浪曲指導:有働智章 英語指導:グレッグ・デール 京劇指導:劉妍
【発売日】2018/07/07
<全席指定>
一般:7,000円
学生:4,000円(中学、高校、大学、各種専門学校ならびに演劇養成所の学生対象)
https://www.kinokuniya.co.jp/c/label/20180626113000.html
http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#311
http://stage.corich.jp/stage/93480

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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