M&Oplaysプロデュース『流山ブルーバード』12/08-27本多劇場

 赤堀雅秋さんが作・演出・出演される新作。賀来賢人さん、太賀さんら豪華キャストです。上演時間は約2時間10分、休憩なし。

 ≪あらすじ≫
 千葉県流山市に暮らす魚屋の高橋と土木作業員の足立は、中学の頃からの幼なじみの27歳。同じく幼なじみで売れない俳優の古川が東京から帰ってきたので、いつものスナックで三人で飲むことに。そのころ、流山は通り魔のニュースで持ち切りだった。
 ≪ここまで≫

 ブルーバードといえば私にとっては(日産の)車のイメージだったんですが、やはり“青い鳥”でもあるんでしょうね。

 ここからネタバレします。セリフなどは正確ではありません。

 回り舞台で複数の部屋(自営業者[魚屋]の母屋、夫婦経営のスナック、ラブホテルの一室、ファミレスなど)を表現し、その上には歩道橋になるスペースがあります。『世界』の舞台美術(土岐研一)とそっくりだと感じました。『世界』は千葉県船橋市、『流山ブルーバード』は千葉県流山市が舞台で、東京に近い地方都市である点も同じですし、似たエピソードもあったためだと思います。

 終盤で、高橋の兄(皆川猿時)が弟の満(賀来賢人)に「話がしたい」としつこく言って、話し始めたのが「明日、何食べたい?」といったたわいのない内容でした。満はいらだちますが、兄は「それこそが大切で、人と話すということなのだ」と主張します。兄は満に「お前は上ばかり見てる、下を見て歩いてみろ、100円玉が見つかったりするよ」と助言も。

 満は不満ばかり言って、何でも誰か、何かのせいにするダメ男です。顔がいいからタチが悪い(笑)。旅行気分で沖縄にかけおちする決心をした美咲(小野ゆり子)や、暇だからとデリヘルを始めて半年になる典子(宮下今日子)もまた、ここではないどこかにあるはずの幸せ(=青い鳥)を追い求めているのかもしれないですね。

≪東京・下北沢、島根、大阪、広島、静岡、東京・大田区≫
出演
高橋満(主人公、魚屋の次男。幼なじみの健の妻・美咲と週一で浮気中で、かけおちを持ちかけるが連絡せずドタキャンする):賀来賢人
足立健(満の幼なじみ、美咲と結婚し70歳までの住宅ローンを組んでいる肉体労働者):太賀
伊藤和彦(流山で4人を殺した無差別殺人犯、悪態をついてまわる、中卒、27歳):柄本時生
古川浩一(満と健の幼なじみ、江古田の風呂なしアパートに住んでいる売れない俳優、実家に帰らず満の家に滞在):若葉竜也
足立美咲(健の妻、満と浮気中):小野ゆり子
田端典子(田端の妻、子供がいる、元ダンサー、デリヘルを始めて半年):宮下今日子
野宮直樹(ゲームセンターで伊藤と知り合い、5人目の被害者になる、宇宙にかんしてうんちくあり):駒木根隆介
田端幹夫(スナック経営者、典子の夫):赤堀雅秋
黒岩順子(魚屋の隣りで一人暮らしする女性、子供と死別、宇宙と人類について深く考えている):平田敦子
高橋国男(魚屋の長男、満の兄、糖尿病になりかけているが、かつ丼もたばこもやめない、童貞?で、田端典子をデリヘルで買う):皆川猿時
脚本・演出:赤堀雅秋
美術:二村周作
照明:杉本公亮
音響:加藤温
衣裳:坂東智代
ヘアメイク:大和田一美
演出助手:相田剛志
舞台監督:南部丈
稽古場代役:萩原亮介
制作:近藤南美
制作助手:寺地友子
制作デスク:大島さつき
宣伝:高橋郁未(る・ひまわり)
宣伝美術:坂本志保
宣伝イラスト:白根ゆたんぽ
宣伝写真:三浦憲治
宣伝衣裳:チヨ
宣伝ヘアメイク:大和田一美
WEB:斎藤拓
プロデューサー:大矢亜由美
主催・製作:(株)M&Oplays
前売・当日共7,000円 U-25チケット4,500円(観劇時25歳以下対象)
http://mo-plays.com/bluebird/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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