KAAT神奈川芸術劇場『作者を探す六人の登場人物』10/26-11/05神奈川芸術劇場・中スタジオ

 長塚圭史さんがイタリアの劇作家ルイージ・ピランデッロの古典戯曲を演出。上演台本も手掛けられています。上演時間は約2時間20分、休憩15分含む。

 全席自由席ですので、劇場へはお早目にどうぞ。ある劇団の稽古場が舞台で、客席通路や劇場そのものを使う演出です。KAATのスタッフさんもご出演♪

 以下、CoRich舞台芸術!に投降したクチコミを転載します(少々加筆)。

≪あらすじ・作品紹介≫ 公式サイトより
「私どもは、作者を探しております。」
「あたしたち、本当に興味深い登場人物なのよ! ただ生きる場所がないだけなの。」

或る劇団の稽古場に、見捨てられ、行き先を失った、戯曲のなかの6人の登場人物が、作者を探しにやってきた!

イタリアを代表する劇作家ルイージ・ピランデッロの代表作を、長塚圭史演出にて上演!

ある劇団が芝居の稽古をしていると、「父親」「母親」「継娘」「息子」、そして男女2人の子供という6人の奇妙な人物たちが訪ねてくる。
「私どもは作者を探しております。」父親が言う。自分たちは作者に拒絶され、見捨てられ、行き先の無い登場人物で、自分たちの中にあるドラマを完成し、表現してくれる新しい作家を探しているのだという。
座長ほか劇団員たちは、初めはその唐突な話に呆れ、取り合おうとしないが、彼らがそれぞれの人生を語るうち、彼らのドラマに魅せられてゆく。
≪ここまで≫

 稽古場に乗り込んできた『登場人物』たちが、自分たちの人生を演じてみせます。ピランデッロの有名戯曲をやっと観られました。
 芝居の中の出来事は嘘か、本当か。ひどい嘘がまかり通る毎日だから、ついつい自分の日常に当てはめて考えることになりました。伊藤詩織さんの事件とか…特に重なりましたね。
 長塚圭史さんの上演台本と演出は現代にフィットさせる工夫があって、演出家(座長)役の岡部たかしさんが大活躍。踊れる俳優の需要が増していますね。

 目に嬉しい衣裳(山田いずみ)でした。喪服の“登場人物”たちの中では、継娘(安藤輪子)のワンピースに常に惹かれました。生地が固い目のようで、スカートが弾力を持って波打つのがとても美しかったです。

 ここからネタバレします。

 開演時刻が早いのは子役出演ゆえでしょうね。
 平田敦子さんの出番が短くて、さすがのインパクトだけどもったいない気も。

出演:[父親]山崎一、[母親] 草刈民代、[継娘] 安藤輪子、[息子]香取直登、[マダーマ・パーチェ]平田敦子、[主演俳優]玉置孝匡、[主演女優]碓井菜央、[第二女優]中嶋野々子、[若手男優]水島晃太郎、[若手女優]並川花連、[プロンプター]北川結、[舞台監督]美木マサオ、[座長]岡部たかし
男児:みのり 女児・ダブルキャスト:佐野仁香(私が観た回に出演)/藤戸野絵
作:ルイージ・ピランデッロ
翻訳:白沢定雄
上演台本・演出:長塚圭史
美術:松岡泉
照明:大石真一郎
音響:徳久礼子
衣裳:山田いずみ
ヘアメイク :谷口祐里衣
振付:平原慎太郎
舞台監督:足立充章
技術監督:堀内真人
宣伝美術:ENLIGHTENMENT
【発売日】
(入場整理番号付き自由席・税込)
▽一般5,000円
▽U24チケット(24歳以下)2,500円
▽高校生以下割引(高校生以下)1,000円 
▽シルバー割引(満65歳以上)4,500円
※未就学児入場不可
※U24、高校生以下、シルバー割引は、チケットかながわの電話・窓口で取扱(前売のみ、枚数限定)
※車イスでご来場の方は、事前にチケットかながわにお問合せください。
http://www.kaat.jp/d/sakushawo_s
http://stage.corich.jp/stage/86098

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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