てがみ座は劇作家の長田育恵さんの戯曲を上演する劇団です。『地を渡る舟』は第58回岸田國士戯曲賞・第17回鶴屋南北戯曲賞ノミネート作品で、初演でメルマガ号外を発行しました。上演時間は約2時間30分(途中15分の休憩を含む)。
再演ではアンサンブルが大いに活躍する演出になっていました。山車のように装置が動いて、ブラックボックスに様々な風景が浮かび上がります。
⇒CoRich舞台芸術!『地を渡る舟―1945/アチック・ミューゼアムと記述者たち―(再演)』
レビューは記録程度です。(2016/01/17に投稿)
≪あらすじ≫ 公式サイトより
昭和20年春、本土決戦が叫ばれる街にひとりの男がいた。
男は敗戦を正確に予期し各地の農家を訪ね歩いていた。
「その日」を迎えた暁に、ただちに日本を再建するために。
旅する民俗学者 宮本常一。
日本列島を隅々まで歩き人々の営みを記録し続けた。
常一を支援したのは戦時下の日銀総裁、渋沢敬三。
敬三は、自宅に民俗学研究所『屋根裏の博物館(アチック・ミューゼアム)』を設立し
若き民俗学者たちと共に、この国を描き留めようと力を尽くした。
けれど真摯な情熱は
戦時下へ墜ちゆく中で、翻弄され飲み込まれていく……。
宮本常一、渋沢敬三。そして若き民俗学者たちの葛藤。
記憶されたものだけが記録にとどめられ
記録されたものこそが時を超える。
彼らが信じた未来、方舟の行方は。
≪ここまで≫
私たち日本人は、過去を、歴史を、失ったんだ…。初演よりそのことがショックでした…。
ここからネタバレします。
宮本常一は身ごもった妻を放って仕事に耽るタイプの男性。その狂気をもっと感じたかったです。
芸劇eyes
【出演】宮本常一:清水伸(ふくふくや)、澁澤敬三:俵木藤汰(ラッパ屋)、宮永修司:三津谷亮、桐生登志夫:森啓一朗(東京タンバリン)、林逸馬:伊東潤(東京乾電池)、一ノ瀬かつら:川面千晶(ハイバイ)、生田哲郎:近藤フク(ペンギンプルペイルパイルズ)、宮本真木:福田温子(てがみ座)、澁澤誉子:松本紀保、向田志野:西山水木 小川りく:今泉舞(てがみ座) 比留間敦:箱田暁史(てがみ座)、茂木公雄:岸野健太(てがみ座) 田川松太郎:中村シユン、時の中の人々:横山莉枝コ 酒井和哉 峰﨑亮介 谷恭輔 須田綾花
脚本:長田育恵 演出:扇田拓也 美術:杉山至+鴉屋 照明:木藤歩 音響:笠木健司(クロムモリブデン) 衣裳:阿部美千代((株)MIHYプロデュース) 舞台監督:杣谷昌洋 舞台監督補:関智恵 演出助手:小林愛 方言指導:松角洋平(山口弁) 角谷邁(大阪弁) 宣伝美術:湯浅香奈(FORM) 宣伝写真:石村みか(てがみ座) WEB:NORICO.(RICO STYLE) 制作:有本佳子(プリエール) 津田はつ恵(プリエール) 和田幸子 主催:演劇ユニットてがみ座
【発売日】2015/09/09
前売:4,000円/当日:4,200円/25歳以下:3,000円
http://tegamiza.net/take15/
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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