KAAT神奈川芸術劇場『ゴドーを待ちながら(令和Ver.)』06/12-06/23 KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ

≪解説≫ https://www.kaat.jp/d/Godot
去りゆく平成。始まる令和。
男たちはいつから待っていたのか。そして、これからも待ち続けるのか・・・
不条理劇の不朽の名作、ついに上演!

日韓共同製作作品『가모메 カルメギ』に於いて韓国で最も権威のある東亜演劇賞演出賞を外国人として初受賞するなど、海外からの注目も集める多田淳之介がベケットの名作に挑戦します。

年代の異なる2バージョンにて交互に上演!

主人公のウラジミールとエストラゴンを、60歳代の昭和・平成ver.と30歳代の令和ver.の2バージョンにて交互に上演。年代の異なる2組が、同じ舞台装置のなかで、同じ台詞を語る・・・ゴドーを待ち続けた昭和・平成バージョン、これからも待つであろう令和バージョンの違いをお楽しみください。

不条理な現代に「待つ」ことについて問う!

瞬時に連絡が取れる現代では、「待つ」ことが無駄な行為のように思われつつあります。ただ、ゴドーを待つ二人。不条理劇の名作が喜劇と思える現代に、多田淳之介が切り込みます!
≪ここまで≫

 ここからネタバレします。

 中央に階段3段分ぐらいの高さの完全丸形ステージがあり、ほぼ円形客席でした。カラフルな日用品のごみが周囲に散在しています。コカコーラの自動販売機があるけれど、飲み物は空っぽ(昭和・平成verでは、あったそうです)。「君が代」のピアノ、ギターによるアレンジの曲が流れました。ただし休憩時間または終演後に(戯曲の制約があるため、と多田さんが解説)。

 ポッゾをポゾーと発音し、ゴドーと重ねるのがいいですね。
 子供(木村風太)がエストラゴン(渡部豪太)を「臭い」と言い、彼に触れられた後に、自分に香水を吹きかけるのが面白かったです。彼はスマホも持っていました。

 茂山千之丞さんと渡部豪太さんは英語が堪能で、英語上演もできるほどだそうです(多田さん談)。

■演出家

■その他