パルコ・プロデュース『豊饒の海』11/03-12/02紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA

 三島由紀夫の長編大河小説「豊饒の海(第一部「春の雪」、第二部「奔馬」、第三部「暁の寺」、第四部「天人五衰」」の舞台化です。長田育恵さんが台本を手掛け、英国人のマックス・ウェブスターさんが演出されます。上演時間は約2時間40分、休憩15分を含む。

≪あらすじ≫ 公式サイトより
「又、会ふぜ。きつと会ふ。」
という言葉を残し、20歳で生命を落とした男、松枝清顕。
彼を生涯追い求める男、本多繁邦。
そして本多の前に清顕の生まれ変わりとして登場する人々。
存在とは、世界とは、美とは、
そして「私」とは……。
≪ここまで≫

 何もない能舞台風のステージに次々と小道具が運び込まれ、とてもスマートに場面転換します。アンサンブルが美しいです。ステージングは小野寺修二さん。さすがですね! カンパニーデラシネラ作品に出演しているメンバー(王下貴司さん、斉藤悠さん、田中美甫さん)の活躍も嬉しいです。

 東出さんは背が高くて足が長くて、透き通るような存在感でした。

 華麗に挑戦している舞台作品で、PARCO劇場で観たかったなぁと思いました。新しいパルコの劇場で再演されますかね~。

 ロビーでは関連書籍が充実していました。

豊饒の海 第一巻 春の雪 (新潮文庫)
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豊饒の海 第三巻 暁の寺 (あかつきのてら) (新潮文庫)
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 ここからネタバレします。

 「春の海」が進行し、間に他の本(「奔馬」「暁の寺」「天人五衰」)のエピソードが挟まれる構成でした。年齢が異なる3人の本多繁邦(大鶴佐助、首藤康之、笈田ヨシ)が登場します。老いた本多(笈田ヨシ)が、松枝清顕(東出昌大)が愛した女性(初音映莉子)を訪ねると、彼女は松枝を知らないと言います。松枝の存在も含め、全ては本多の夢(空想)だったのか…というエンディングでした。

 舞台中央の床の四角い蓋が開くと穴が開いており、天井から滝のように降ってくる水が、その穴へと落ちます。水が止まった途端に静々と雪が降り始めたのは、息を飲むほどの美しさでした。 

 死と官能が交差するイメージは小説「憂国」と重なりました。

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PARCO PRODUCE“三島×MISHIMA”
出演:東出昌大、宮沢氷魚、上杉柊平、大鶴佐助、神野三鈴、初音映莉子、大西多摩恵、篠塚勝、宇井晴雄、王下貴司、斉藤悠、田中美甫、首藤康之、笈田ヨシ
原作:三島由紀夫「豊饒の海」(第一部「春の雪」、第二部「奔馬」、第三部「暁の寺」、第四部「天人五衰」)より
脚本:長田育恵 演出:マックス・ウェブスター
音楽:アレクサンダー・マクスウィーン ステージング:小野寺修二
美術:松井るみ 衣裳:宮本宣子 音響:井上正弘 照明:佐藤啓
ヘアメイク:川端富生 舞台監督:本田和男
プロデューサー:毛利美咲 製作:井上肇 企画製作:株式会社パルコ
9,000円 プレビュー公演:6,000円
U‐25チケット5,000円(観劇時25歳以下対象)
※未就学児の入場不可
http://www.parco-play.com/web/program/houjou/
http://www.parco-play.com/web/play/houjou/
http://www.parco-play.com/web/play/mishima/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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