5/16に拝見。約2時間15分。座付き劇作家の古川健さんは売れっ子で、劇団だけでなく外部にも多数の脚本提供をされています。
劇団チョコレートケーキ『60'sエレジー』
19日金曜14時の回、追加公演決まりました!
ご予約最後のチャンスです。
是非是非お願いいたします!
古川までご連絡くださいませ!https://t.co/Twu4pVlT80— takeshi (@ussr0725) 2017年5月14日
(評・舞台)劇団チョコレートケーキ「60’sエレジー」 美しい過去があぶりだす絶望:朝日新聞デジタル https://t.co/SEI30To0w4
— 劇団チョコレートケーキ (@geki_choco) 2017年5月15日
≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
所得倍増計画、集団就職、新・家電三種の神器、そしてアジア初の五輪『東京オリンピック』
今から半世紀さかのぼる1960年代、高度経済成長期
史上、最も日本人の生活が変わった時代
より豊かに、より便利に、様々な『心』を置き去りにして上昇していった日本社会
あの頃の日本人は何を望み、何を失ったのか?
東京下町のある町工場 に集い、寄り添い生きた人々の60’s
≪ここまで≫
ここからネタバレします。
昭和35年から昭和45年までの約10年の変化を描きます。舞台は東京にある、蚊帳のみを製造する零細工場。プロローグとエピローグは2017年、つまり現在でした。
2時間強にわたって具象美術を背景にした人間ドラマが描かれましたが、登場する人々がまるで現代(2020年の東京オリンピックを控え、空疎な盛り上がりを見せている日本)を知っているような演技(およびセリフ)で、私は物語に入っていけませんでした。場面転換時に流れる音楽が説明的で閉口しました。ナレーションもあるのでなおさらです。
ある時代を生きている人は、その時代しか知りません。未来はわからないのです。戦後15年となり次々に夢が叶っていく、しかも自分たち日本人によって新しい便利道具が生み出されていく高度成長期には、過去など振り捨てて、未来に没頭して舞い上がった人が大多数だったはず。だからこそ取り残され、見捨てられ、忘れら去られる人がいることが、悲しいのです(だからエレジーなんですよね)。このお芝居にはそういう状況を憂う(つまり未来を知っている)人たちが大勢いました。それだと対立、拮抗、葛藤が生まれません。
ナレーションをする70代で自殺した男性(声の出演:高橋長英)は、会津から集団就職してきた飯田修三(足立英)でした。私の親の世代に近い人です。蚊帳工場があった場所がマンションになり、半世紀一人きりだった修三が、そこを終の棲家に選んでいたという結末でした。
修三の死因は首つりですが動機は不明。50年間も何をしてたのかな…(30代で不幸な結婚をしたそうです)。遺言扱いされるノートに自分が一番幸せだった(?)という、劇で描かれる10年間の出来事を書き残したという設定でした。私は脚本家の古川さんの言葉だと感じたので(修三の言葉だと思えなかったので)、信じられませんでした。自殺の現場検証に来た刑事と警官が、立ったまま最初から最後までノートを読み上げるのも無理があると思いました。
古川さんはちょっと休まれたらいいのでは…難しいのでしょうね。「日本の劇作家は年に5~6本書かないと食っていけない」という話がありました。演出の日澤さんの舞台はミュージカル『リトル・ヴォイス』を拝見予定。
出演:浅井伸治、岡本篤、西尾友樹(以上、劇団チョコレートケーキ)、佐藤みゆき、林竜三、日比野線(FunIQ/劇団半開き)、足立英、浦田大地(ナナイロスペース)、栗原孝順
※声の出演:高橋長英
脚本:古川健(劇団チョコレートケーキ)
演出:日澤雄介(劇団チョコレートケーキ)
【舞台美術】鎌田朋子【照明】朝日一真(A’s light)【音響】佐久間修一【音楽】加藤史崇【衣装】藤田 友【舞台監督】本郷剛史【演出助手】石塚貴恵【方言指導】小暮智美(劇団青年座)【宣伝美術】R-design【スチール写真】池村隆司【撮影】神之門 隆広(tran.cs)【Web】ナガヤマドネルケバブ【制作】菅野 佐知子(劇団チョコレートケーキ)
料金(1枚あたり) 3,000円 ~ 3,800円
【発売日】2017/04/04
前売 3,500円
当日 3,800円
前半割3,200円(3日~8日。前売・当日共)
未就学児童入場不可
U25 3,000円(25歳以下。要証明書提示。劇団、前売のみ取扱。)
http://www.geki-choco.com/
http://stage.corich.jp/stage/81796
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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