欠かさず見るようにしているナショナル・シアター・ライヴ。「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」は1966年初演、トム・ストッパードさんの出世作です。パンフレット(800円)には、翻訳の松岡和子さんによる『ハムレット』と今作の時間進行を併記した対照表あり。
生と死、現実と虚構(演技)、舞台と観客の関係など、とても多くのことを考えられました。もちろん爆笑しながら! 今回の上映にはインタビューやバックステージ映像などはありませんでした。上映時間は未確認ですが、パンフレットには165分(休憩20分含む)とあります。
≪作品紹介≫ 公式サイトより
シェイクスピアの悲劇『ハムレット』に端役として登場する二人組、ローゼンクランツとギルデンスターンを主人公にしたスピンオフ作品。1966年に初演された巨匠トム・ストッパードの出世作を、日本でも数々の舞台を手掛けるデヴィッド・ルヴォーの演出で贈る。ローゼンクランツ役を「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが演じているのにも注目だ。
≪ここまで≫
『ハムレット』で主人公の学友であるにもかかわらず、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」という一言で死んだことにされる可哀想な2人組のお話です。
ひたすら手持無沙汰に何かを待ち続けるローゼンクランツ(ダニエル・ラドクリフ)とギルデンスターン(ジョシュア・マグワイア)は、ベケット作『ゴドーを待ちながら』がもとになっているのは有名ですよね。
演出は日本でもご活躍のデヴィッド・ルヴォーさん。幕の使い方が良かったな~。楽隊(旅芸人の一座)も素敵。
小川絵梨子さん翻訳・演出、菅田将暉さん&生田斗真さん主演版を2017年10月末に観たばかりだったので、内容はまあまあ覚えていました。でも全然違う味わいでした。
ここからネタバレします。
彼らは今なぜ自分たちがここにいるのか、そもそもここはどこなのかも、わかっていません。通りがかった旅芸人の一座が上演する芝居を観ながら、いや、参加しながら、自分たちの境遇、状況を知っていきます。題名にあるとおり彼らは死ぬんですが、それはいずれ死ぬとわかっている人間そのものです。また、観ている芝居に入り込んでも、客席からは動けない私たち観客のことでもあるんですよね。
2人は権力者の言うがままに従い、虫けらのように殺されてしまいます。2人っきりでいる時、ロズとギルは全く別の人間で、それぞれに個性のある魅力的な人物たちです。でもハムレットやクローディアス王などからは、ロズとギルという名前を間違えられ続けます。誰も2人のことを人間として見ていないんですね。だから(ハムレットは)手紙一枚で殺すこともできる。今の為政者から見た私と、彼らは同じだと感じます。
ナショナル・シアター・ライヴは母と見ることにしてまして、母もたいそう面白がってくれました。人間は大切なことを知らないまま、ごまかしたまま生きていくこともできるけれど、辛くても知った方がいいよねと話しながら帰りました。
■関連ツイート
誤記すみません!↓
次回新作は『ローゼンクランツ〜』が5/25(金)から日本橋、川崎、大阪ステーションシネマ、名古屋ベイシティで、福岡の中洲大洋は5/26(土)公開です。・・が正しいです。福岡が先ほど2月になってました!せっかくなので新しい写真をUP。でも、代わり映えしないのがこの作品です! pic.twitter.com/0vyKcY3OW4— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年4月26日
NTLive 2018『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』5/25(金)〜5/31(木)@THC 日本橋、川崎、名古屋、大阪ステーションシネマ
5/26〜6/1@福岡中洲大洋劇場
2017/4/20オールド・ヴィック劇場にて収録。写真は奥行きある空間を作り主人公の存在を強調したシーン。https://t.co/kekzTJoX1G pic.twitter.com/mdhyHh65T9— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年5月10日
5/25(金)から公開『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』は、イギリス オールド・ヴィック劇場で上演された演目です。この劇場は準備段階から役者さんも劇場に通い稽古するので、劇場のスタッフ・出演者全員が家族のようにまとまり、仲間意識が強まるそうです。https://t.co/kekzTJoX1G pic.twitter.com/DAwGwB2gQn
— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年5月17日
5/25(金)THC日本橋他で公開『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』は約2時間40分!ラドクリフ君とジョシュア君は、すごいセリフ量な気がします。https://t.co/kekzTJoX1G
<詳細>
〜約1時間26分 第1幕
〜1時間47分 休憩
〜2時間33分 第2幕
〜2時間38分 カーテンコール&クレジット pic.twitter.com/vEAwq7tlaC— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年5月18日
5/25(金)〜THC日本橋ほか公開のダニエル・ラドクリフ&ジョシュア・マグワイア主演『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』のプログラムの写真が届きました!今回、本編の字幕に翻訳を使用させて頂いた松岡和子さんに、プログラムにも寄稿頂いています! pic.twitter.com/TU7redqXF0
— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年5月22日
絶賛上映中!!
『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』
★★★★
‘Daniel Radcliffe and Joshua McGuire are a delightful double act’
Daily Telegraph
★★★★
‘Hilarious’
The Times
★★★★
‘Fizzes with life’
Observer
★★★★
‘Fantastically light on its feet’
Independent pic.twitter.com/GbeJWigr3R— ナショナル・シアター・ライヴ (@ntlivejapan) 2018年5月26日
ナショナル・シアター・ライブという、映画館で海外のお芝居の録画を観れる企画が数年前からあるのですが、本日から新しい演目の『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』がスタートしました!一週間限定で円盤にはならない貴重映像です。ダニエル・ラドクリフが出ます! #ロズギル #ハムレット pic.twitter.com/ow2yWRrVtG
— はと@ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだを観てね (@810ibara) 2018年5月25日
NTLって実際何なの?どこでやっててどうやったら観れるの?ということを書きました。映画クラスタにも舞台好きにもFGO民にも生田斗真や菅田将暉や林遣都が好きな人にも読んでほしい。ロズギル!
映画館で観劇しよう!ナショナル・シアター・ライブのススメ! – 熱に羽化されて https://t.co/NKN4js0CyE— はと@ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだを観てね (@810ibara) 2018年5月25日
原題:Rosencrantz & Guildenstern Are Dead / 尺:2時間45分(休憩20分含む)
上演劇場:オールド・ヴィック劇場
【出演】
ローゼンクランツ:ダニエル・ラドクリフ、
ギルデンスターン:ジョシュア・マグワイア
座長:デヴィッド・ヘイグ
劇団員:ルイーザ・ビーデル、ジョージー・ダン、エヴリン・オイドクン、アレックス・ソウヤー、ティム・ヴァン・アイケン
劇団員アルフレッド:マシュー・ダーカン
ハムレット:ルーク・マリンズ
オフィーリア:ヘレナ・ウィルソン
廷臣:エミリオ・ミゲル・アキノ
ホレイショー/兵士:セオ・オグンディプエ
クローディアス:ウィル・ジョンソン
ガートルード:マリアン・オールダム
ポローニアス:ウィリアム・チャップ
作:トム・ストッパード
演出:デヴィッド・ルヴォー
装置デザイン:アンナ・フレイシュル
照明デザイン:ハワード・ハリソン
衣装デザイン:アンナ・フレイシェル & ローレン・エルシュタイン
作曲・コリン・バッカリッジ
キャスティング:ジェシカ・ロナネ CDG
ムーヴメント:リジー・ジー
イリュージョン:ポール・キーヴ
装置デザイン補:ローレン・エルシュタイン
一般3000円 学生2500円
https://www.ntlive.jp/rosencrantz
http://ntlive.nationaltheatre.org.uk/productions/ntlout21-rosencrantz-guildenstern-are-dead
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
~・~・~・~・~・~・~・~
★“しのぶの演劇レビュー”TOPページはこちらです。
便利な無料メルマガ↓も発行しております♪