【ご報告】第62回岸田國士戯曲賞授賞式に出席いたしました(受賞作:神里雄大作『バルパライソの長い坂をくだる話』&福原充則作『あたらしいエクスプロージョン』)04/16日本出版クラブ会館・鳳凰の間

 岸田國士戯曲賞授賞式に出席させていただきました(⇒昨年)。受賞作は神里雄大作『バルパライソの長い坂をくだる話』と、福原充則作『あたらしいエクスプロージョン』です。
 

バルパライソの長い坂をくだる話
神里 雄大
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あたらしいエクスプロージョン
福原 充則
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 作風の異なる2作品の受賞で、関係者の顔ぶれがとても華やかでした。

20180416 _kishida

 神里さん、福原さんのスピーチで印象に残ったことをメモしておきます。正確性はお約束できません。

 神里:パワハラ、セクハラ問題などがニュースになっている。自分はずっと若手のつもりだったが、36歳になり、権威ある賞をいただいた。自分は対等なつもりでも、若い人にとってはそうではなくなるかもしれない(だから気をつけていきたい)。自分より力の強い人にたてつきつつ、弱い立場の人たちを助けて、社会をよりよくする努力をしていきたい。

 福原:(尊敬する先輩として佐藤B作さんと木野花さんのお名前を連呼されました)木野花さんは「頭の中でいつも太鼓が鳴っていて、それに急かされて生きている」とおっしゃる。自分も一生、太鼓の音を聞いていたいけれど、鳴りやんでしまうことがある。誰もが木野花さんみたいにできるわけじゃないから仕方ないけれど。これからもセリフを書いて、皆さんの心の中にある太鼓を鳴らしたい。お互いに太鼓を鳴らし合えたらいいと思う。誰もの心の中にある太鼓(=木野花)を振るわせて、共鳴させて、やっていきましょう。

 福原さんのお父様のスピーチも素晴らしかったです。「『あたらしいエクスプロージョン』にある満州からの引き揚げのエピソードは実話で、私の体験談。町田マリーさん演じる女性のモデルは私の母。過去にいくつかの息子の芝居を観てきて、いつも第三者だったけれど、初めて自分の人生と重なり、芝居の世界に入り込むことができた。これからは息子の芝居で新しい味わい方ができると思う。期待して、楽しみにしている」といった内容でした。

 福原さんはパフォーマンスで中学校時代の戯曲『謝罪』(人生2作目)をご披露くださいました。下ネタで、パンクで、可笑しくて、めちゃくちゃ心優しい作品でした。今も変わっていらっしゃらないですね。
 
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