町田康さんと若松英輔さんが、2018年2月に亡くなった石牟礼道子さんについて語るシンポジウムを拝聴しました。予約不要、無料で会場は満席。別室で中継をご覧になる観客も数十名いらしたようです。
いきなり町田さんの朗読15分間に圧倒され、それを受けた若松さんの赤裸々な心情吐露に涙するという…驚きの前半でした…。石牟礼さんの言葉に触れたら、嘘や取り繕いはできなくなるのですね。素晴らしい対談でした。こちらのレポートが貴重な記録になっています(感謝感激!)。
町田さんが手に取って紹介されていた本はこちら↓
弦書房 (2019-10-25)
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●登壇者&関係者
20日。入場無料。予約不要やそうです。https://t.co/0mSOueS8Pa
— 町田康 (@machidakoujoho) January 15, 2020
町田康さんと石牟礼道子さんを巡ってのイベントだった。町田さんが石牟礼さんの言葉を読むのを聴きながら、壇上にも関わらず、込み上げるものを抑えるができなかった。文学はいい。そんな素朴なことを腹の底から叫びたい気分だ。町田康さん、本当にありがとうございました。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 20, 2020
人が、ほんとうに信じていることを語る言葉は、ほかの人を苦しみから解放することがある。今日の石牟礼道子さんをめぐる対談での、町田康さん語りは、そうした言葉に満ちていた。ある決断をめぐって逡巡していたのだが、考えてきたままでよい、とそっと肩に手を当てられた心地さえした。ありがたい。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 20, 2020
町田康さんとのイベントを終えたら、以前に別の機会でお目にかかった若い女性に「先生のような大学になじめないとおっしゃる方が、大学いてくださるのが本当にありがいです」と言われた。完全に不意を突かれた。お声がけ、ありがとうございます。でも、もし、いなくなったらごめんなさい。(笑)
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 20, 2020
大切な人に自分の気持ちを伝えようと、何度も手紙を書き直し、何度も語るべき言葉を探す。でも思ったように手紙を書き、思ったように語ることができても、相手の心は動かないだろう。でも、君の口が渇いてうまく話せず、手紙を渡す手が小刻みに震えていれば、相手は君に振り向いてくれるかもしれない。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 20, 2020
町田康さんとの対談は本当に意味深い経験だった。愛読する作家だから会うのは楽しみだったが「ごまかし」がきかないことも分かっていたから、もちろん緊張もした。ごまかせないというのは、町田さんは石牟礼さんと同じで、話している言葉だけでなく「音」を聴いているからだ。しかし、有難かった。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 21, 2020
町田康さんとの対談が、大学で行われた事も、私にはかけがえのない経験だった。あの大学で石牟礼道子と水俣病事件のことを率直に話すために教職に就いたといってもよい。でも、授業ではだめだった。あの形がよかったのだ。一つ仕事をした。若い学生が多くなかったのも様々な意味で象徴的だった。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 21, 2020
一人の大学生を連れて、石牟礼道子さんを訪ねたことがある。本当にうれしそうだった。学生は緊張して言葉が出てこない。でも石牟礼さんは、彼の胸の奥にあるものを救い上げるように、ゆっくりと話し始める。人と人をつなぐのは言葉になる以前の「おもい」だ。私が語るべきはこうしたことなのだろう。
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 21, 2020
若松さんが最初に触れる石牟礼さんの本としてお薦めされていたのはこちら↓
本日の朝日新聞の朝刊に、先日の東工大でのイベントについての記事が掲載されています! pic.twitter.com/A8RhYKgb1Z
— 谷岡健彦 (@take_hotspur) January 26, 2020
●感想
ものを書くってことの本質の話だった。泣いた。 pic.twitter.com/26t3kjmrzW
— Rock'n'文学 (@Rockn71716162) January 20, 2020
昨夜のイベントはものすごかった、と下僕が頭を抱えてうんうん唸っておったので、予がまとめを手伝ってやったぞ。
「石牟礼道子の遺した言葉」町田康x若松英輔@東京工業大学https://t.co/ozLgWq3A8l
— Rock'n'文学 (@Rockn71716162) January 21, 2020
昨日の石牟礼道子さんを巡る町田康さんとのイベントの感度です。こんな風に聞いてくださる方がいたと思うと感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。 https://t.co/Ads0UHH6gq
— 若松英輔 (@yomutokaku) January 21, 2020
すごーくよかった!
町田康さん、こんなにチャーミングな方なんだ〜✨若松英輔さんは、町田さんの朗読に涙なさってた。素晴らしい企画、無料なんて。東工大のスタッフの方々に感謝です。 pic.twitter.com/AvtRHW5NJ8
— みーちゃん (@mimimi_mizz) January 20, 2020
もの書きが 真に独りに
なったとき
声ならぬ声 コトバ託され#短歌
誰かが石牟礼さんに文章が上手くなるコツを聞いたら「手仕事やね」って答えたそう。
声に出すこと。書き写すこと。
模写って大事ね、表現の第一歩として。「#石牟礼道子 の遺した言葉」 |東京工業大学 https://t.co/sCyaWTXOXP
— 鈴木 康成 (@suzuki_yasunari) January 20, 2020
町田康×若松英輔「石牟礼道子の遺した言葉」@東工大 冒頭、町田康氏による朗読を会場全体が耳をすませ聴き入った。「目に見えないもの」をどう分かち合うか。石牟礼道子の本はいままでどこか恐ろしくて手に取れずにいたけど、今日の対談をきっかけに読んでみようと思う。 pic.twitter.com/OzvDp5gRPP
— ぱリ (@yamamari0903) January 20, 2020
リベラルアーツ研究教育院シンポジウム|若松英輔×町田康「石牟礼道子の遺した言葉」へ。
言葉をつかうこと、言葉につかわれること、語り得ること、語り得ぬこと、声なきものの声を聞くこと、Wi-Fiをあの世につなぐこと。こみ上げてくるものの抑えきれなくなるような、すばらしい対談でした。 pic.twitter.com/RmAat35361— 中川マルカ (@C_Nakagawa) January 20, 2020
ほんとうに世の中を変えようとおもったらひとりじゃないと出来ない。という、言葉の重さ。ひとりになったときだけ手をつなぐことが出来る。ひとりで向き合い続けた作家同士の語らいは、魂のぶつかり合いのようで、ガツンとまっすぐ魂に響きました。反転、逢瀬、狂気、熱望、周縁、哀惜、憑依……
— 中川マルカ (@C_Nakagawa) January 20, 2020
今聞きたかったことば、ずっと聞きたかったことばをきかせていただけたような気がしています。心にのこるすばらしい夜でした。ありがとうございました。
炊けるごはんを待ちながら、米の踊る音に耳を澄ませ、立ちのぼる湯気を愛で香りを吸い、お味噌汁を拵えるひとになりたいとつよくおもいました。— 中川マルカ (@C_Nakagawa) January 20, 2020
昨日のシンポジウム「石牟礼道子の遺した言葉」 https://t.co/UyRcHO7Clo 、いやー、とても良かったです!!行って良かった!
町田が挙げた石牟礼道子を読み解くキーワード、若松が言う「書いても書き得ないもの」など、心にぴたりとする話満載。
まだ読んでない石牟礼作品、読みたくなりました!— 猫毛フェルト(猫毛フェルター蔦谷K) (@nekokefelt) January 21, 2020
若松先生の話で、『苦海浄土』をもとにした一人芝居を長年続けていた俳優、砂田明さんを初めて知りました。砂田さんは93年に他界なさってるけど、今後この作品が上演されたら観たいです。
2018年の上演がこちら→水俣病一人芝居「天の魚」熊本:朝日新聞デジタル https://t.co/WujDPkD9ln— 猫毛フェルト(猫毛フェルター蔦谷K) (@nekokefelt) January 21, 2020
「石牟礼道子の遺した言葉」町田康x若松英輔https://t.co/5Khz0sKK2V
「私が猫と戯れているとき、ひょっとすると猫のほうが、私を相手に遊んでいるのではないだろうか」モンテーニュbotツイより引用。たぶんこれは読んでいないだろう石牟礼道子も同じことを言っていたのだなあ。さすがだ。— ル・プチ・プランク (@Le_Petit_Planck) January 21, 2020
①一昨日、東京工業大学に「石牟礼道子の遺した言葉――町田康×若松英輔」を聞きに行った。講演は町田さんによる朗読から始まったが、朗読を聞きながら、言葉の持つ意味が自分の頭に届いて意味とか像とかを把握するより先に、言葉が身体に廻っていくのを感じて、本当にびっくりして泣いてしまった。
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
②若松さんは初めて石牟礼さんに会ったときすぐにわかったことがあると言った。それは「自分は石牟礼さんとだけ会っているんじゃない、彼女に言葉を託した人、語ることのできなかった人たちと会っているんだ」ということで、なるほど、だからさっき、言葉が身体に廻るみたいなことにったのかも、と。
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
③そして若松さんはたぶん、ちゃんと自分で獲得した感覚でしかものを話さない人という印象を受けた。町田さんもそうだ、だから私は町田康が大好きなんだけど、それは、若松さんも町田さんもすごく信頼できる人だということで、そしてそういう人はそんなにたくさんいないはずだと思う。
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
④だからなんだか、若松さんの生徒が凄まじく羨ましいと思ったけど、この日の話を聞けた自分も充分幸福だとも思った。文学とは何か、書くことはつまりどういうことか、みたいな話が詰まりに詰まって沸騰して溢れて、聞いている人間みんなやけどしたみたいになっていた。
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
⑤言葉が頭に届く前に身体に廻る感覚は本当にすごいので、みなさんぜひ石牟礼道子をと書きたくてツイートしていたら長くなってしまった。講演が終わり教室を出て、真っ暗な東京工業大学のキャンパスを歩いていたらこの日を凝縮したような風景に出会って、つまりはこういうことだよな、と思いました。 pic.twitter.com/l9pLBfweD9
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
(これで最後)あまりに素晴らしい体験だったので文字にするのに丸二日もかかってしまった、もちろんツイートなんかでは本当に本当の核心は何ひとつ言い表せないが、でも、本当に本当の核心は私のなかに残っているし誰かに聞かれれば答えるし自分でこれから書けばいい、みなさんありがとうございました
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
とんでもありません、本当に素晴らしい体験でした、つまりはあの日が私にとって、かけがえのない経験になりました。石牟礼さんといてなぜあんなに楽しかったのか、という若松さんの話が忘れられません、本当に本当に生徒さんが羨ましいです。ありがとうございました。
— Mai (@mai__Matsumoto) January 22, 2020
1月20日(月)18:00 – 20:00(開場 17:30)
東京工業大学 大岡山キャンパス 大岡山西9号館 2階 ディジタル多目的ホール
登壇:町田康 若松英輔
参加費:無料
定員200名(予約不要。先着順に入場。満員の場合はご入場できないこともあります。)
https://www.titech.ac.jp/event/2019/045855.html
https://twitter.com/tokyotech_jp/status/1207106466332790786
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