欠かさず見るようにしているナショナル・シアター・ライヴ(⇒前回)。今回はローリー・キニアさん主演『マクベス』です。
NTLive『マクベス』2/15よりTOHOシネマズ 日比谷ほかにて公開!シェイクスピアによる原作は時代を超えて今の世の中にも重ねることができる普遍性があり、その点について演出家と出演者が語る映像です。今観ると、今観る意味が読み取れる物語です。https://t.co/nV1tweC5Wu pic.twitter.com/u0rtnLlqgt
— ナショナル・シアター・ライブ (@ntlivejapan) February 12, 2019
≪作品概要≫ https://www.ntlive.jp/blank-21
シェイクスピアの四大悲劇の一つ。魔女たちの予言に野心を掻き立てられた武将マクベスは主君を暗殺し、王位を簒奪するが……。英国ナショナル・シアターの芸術監督ルーファス・ノリス演出のもと、NTLiveでもおなじみの若き名優ローリー・キニア(『ハムレット』『オセロ』『三文オペラ』『ヤング・マルクス』)がタイトルロールに。夫の野心を煽るマクベス夫人役をアン-マリー・ダフ(映画「未来を花束にして」)が担う。
≪ここまで≫
内線下にある現代のどこかが舞台になっていて、ならず者ばかりが登場するおどろおどろしい演出でした。叫び声(うめき声、雄叫び)というのか、声も不気味で、効果音も怖かったですね。ただ、私は嫌な気はしなかったです。こういう解釈なのか~と、いろんな場面を楽しめました。
女性が演じる男性役が多く、障害を持つ俳優も出演していました。肌の色だけでなく性別、障害の有無について平等、公平がキャスティングに積極的に取り入れられているんですね。片腕がない俳優は内戦で腕を失ったのかなと想像できました。
NTLiveの過去のパンフレットはこちら(https://movieprogram.official.ec/)で購入可能。
ここからネタバレします。
本編前のインタビューで戦場カメラマンが「民主主義、法治主義は比較的新しい概念で、それが崩壊すると封建主義、民族主義になる。そして(手っ取り早い)暴力が支配する」という意味の発言をされていたように記憶しています(間違っている可能性あり)。今回の舞台は内戦中でその状態になった、ある地域のお話にしたんですね。
そびえたつ長いポールを登ったりできる、身体能力の高いキャストが多かったですよね。ポールダンスができる方々だったのかしら(うろ覚え)。
マクベスが刺客たちとバンクォー暗殺を企てたのも、マクベスがマクベス夫人の遺体を抱くのも、ダストシュートのような息苦しくて汚い小部屋でした。
原題:Macbeth
上演劇場:英国ナショナル・シアター オリヴィエ劇場(ロンドン)
収録日:2018/5/10 尺:2時間40分(休憩あり)
出演
侍女:ナディア・アルビナ
侍医:マイケル・バロガン
ダンカン:スティーヴン・ボクサー
マクベス夫人:アン-マリー・ダフ
門番:トレヴァー・フォックス
シェアード、刺客:アンドリュー・フレイム
バンクォー:ケヴィン・ハーヴィー
魔女、少年(マクダフの息子):ハンナ・ハッチ
レノクス:ニコラス・カリミ
マクベス:ローリー・キニア
刺客:ジョシュア・レイシー
ロス:ペニー・レイデン
魔女:アンナ・マリア・ナビリエ
マクダフ夫人:アマカ・オカフォー
マクダフ:パトリック・オケイン
アンサンブル:ホーク・パティソン
刺客:アラナ・ラムジー
魔女:ビアトリス・サイロッキ
フリーアンス:ラキー・シャルマ
マルコム・バース・セイクラー
ミュージシャン:サラ・ホマー、レティシア・ストット
作:ウィリアム・シェイクスピア
演出:ルーファス・ノリス
美術:レイ・スミス
衣裳:モリッツ・ジャンジ
音響:ポール・アルディッティ
照明:ジェームズ・ファーンコーム
音楽:オーランド・ゴフ&マーク・トリッシュラー
ムーヴメント:イモジェン・ナイト
アクション:ケヴィン・マッカーティー
一般3000円 学生2500円
パンフレット800円
https://www.ntlive.jp/blank-21
http://ntlive.nationaltheatre.org.uk/productions/66375-macbeth
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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