【ご報告】上村由紀子×高野しのぶ「なぜ私たちは<演劇>について取材し、書こうと思ったのか」が終了いたしました!(満員御礼♪)

 本屋B&Bでのトーク「上村由紀子×高野しのぶ「なぜ私たちは<演劇>について取材し、書こうと思ったのか~NOコネ NOスキルの2人が1台のPCで壁をブっ壊した話~」」が終了いたしました。⇒告知エントリー

 おかげさまで前売り完売、当日券はキャンセル待ちのみという嬉しい集客となりました。お運びくださった皆様、本当にありがとうございました!

 上村由紀子さんにお声掛けいただいたのは昨年です。彼女が企画し、本屋B&Bさんとの打ち合わせも重ねて、何もかも手配してくださいました。上村さんはプロのラジオDJでもいらっしゃいますし、長時間の打ち合わせもしましたので、私個人はリラックスして臨めました(前回より成長したかしら…)。

 上村さんはWeb媒体と紙媒体の違い、ミュージカルと演劇の取材時期の差、インタビュアーの心得など、現役のプロの演劇ライターだからこそわかる情報をシェアしてくださいました。「約束を守る」「時間を守る」といった社会常識がいかに大事か…身にしみますね。あと、SNS経由で仕事が来ることが当たり前の時代ですから、SNSを仕事で使おうと考えている人は、表向きと内輪を分けた方がいいですね(これまた当然かもですが)。

 開場時間にアンケートを配布し、途中休憩の時に回収させていただきました。とてもたくさん!ありがとうございました!!個別にお答えする時間が取れなかったので、私が答えられる範囲で以下に返答させてただきます。※上村さんは後半で、質問の答えになるお話をよくされていたと思います。

■アンケート

・観る演劇の選び方

 好きな俳優が出ている舞台(特にせりふ劇/ストレート・プレイ)を優先的に観ます。あとは戯曲と演出家で選ぶことが多いかも。公立でも民間でも、創作する劇場の公演は観るようにしています。仕事で観ることが増えていることもあり、自分の好き嫌いに関係なく観る公演もあります。

・たくさん観たいけどお金がかかるので、選ぶときに困る(学生なので)

 新国立劇場が創作する演劇公演にはZ席(1640円)という当日券があります。とりあえず、それで観ることを習慣にするといいのでは。「青少年のための優待メンバーズ」のLINEアカウントもあるようです。良席ではないですが、日本のプロのキャスト、スタッフの仕事に触れられると思います。私は本格的に観劇を初めたころ、手始めに新国立劇場の公演を全て観ることにしていました(今も続けています)。

 【宣伝】毎月1日にその月のお薦め舞台を紹介する無料メルマガを発行しています。前売り3000円台、2000円台以下など、チケットの価格帯で分けていますので、よかったら参考にしてみてください。学生料金も、あるものは載せています。⇒ご登録はこちら!

本屋B&Bさんが張り出してくださっていました。「満員御礼」!
本屋B&Bさんが張り出してくださっていました。「満員御礼」!

・ほとんど一人で観劇しているので、鑑賞後に感動を分かち合える場が欲しい

 もう何年も前から、多くの方が声をあげてらっしゃいますよね。私もあった方がいいと思っています。実際に行っている集団もないわけではありません。
 ただ個人的には、全くの赤の他人が集って話し合う場を成立させるには、その道のプロ(ワークショップ・ファシリテイターなど)が必要だと思うんですよね。

・演劇ライターとしてノーギャラで仕事を受けたことはあるか/また、そのことについてどう思うか

 私の場合、拙サイトに掲載するものについては報酬をいただきません。紙媒体への寄稿などについては依頼を受けた時に報酬について質問しますし、頂戴します。ノーギャラで働くかどうか、それが今後の自分のキャリアにどういう影響があるかなどは、考えるのも決めるのもご本人次第だと思います。

・お薦めの本

 恥ずかしながら読書数はすごく少ないのですが…。読んでよかったなと思う演劇関係の本はこちらです。
 【お知らせ】「SPT 09 特集 本棚のなかの劇場—「劇的なる本」235冊」に寄稿させていただきました(2013年)

俳優の領分―中村伸郎と昭和の劇作家たち
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・「2.5次元舞台」の人気についてどう思うか

 私は大昔にテニミュを、最近だと『デジモンアドベンチャーtri.』、『黒子のバスケ』を観たぐらいでして、「2.5次元舞台」というジャンルについて言葉を持たない観客ですが、ライブ・パフォーマンスに足を運ぶ人が増えることは、凄くいいことだと思っています。

・自分がよく観るジャンル以外の演劇を観たいと思うか

 自分が観たいものも全ては観きれないので、あまり興味は持たないように心がけています。でも話題になった舞台や団体は観るようつとめます。宝塚歌劇団は自分へのご褒美として、数年に1度は観たい…。ただ、舞台以外には、機会があれば足を運ぼうと思っています(映画、美術展など)。

お花をいただきました。ありがとうございました!
お花をいただきました。ありがとうございました!

・観る時、観た後に大切にしていること

 目の前で起こることを素直に受け入れ、変化していく自分のことも慎重に観察すること。必要があれば自分を守る手段を取ること。
 観た後は舞台で起きたこと、それを受け止めた自分の変化を、再び観察するように振り返ること。できるだけありのままに言葉(文章)にして記録すること。

・ひどい作品を批評する時に、どのようにアプローチするか

 まずは舞台で起こったことを記述する。そして自分が見つけた良かったところを書き出しておく。

・書くためのコツを教えてください

 最後の最後にお話しした「自分の気持ちに正直に、嘘をつかず書く」と「丁寧に真ん中に置く」です。あとは自分を愛することですかね。自分のことを真剣に、本気で大切にできれば、他者を不用意に傷つけたり、思い余って罵倒したりはできなくなると思います。

・「演劇ライターになりたいが、どうすればいいか」「取材の方法について」「質問の作り方」などは、上村さんがある程度、お話しくださったように思います。

 私は2006年から、全国の地方新聞に掲載される新作邦画DVDの紹介記事を書く仕事をしています。依頼主から、新聞で使える言葉を調べる辞書を貸りてまして、今はこちら↓を参照しています。

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・舞台評を書くのに必要な勉強は?

 まずは色んな種類の舞台を、毛嫌いせずに大量に観ることだと思います。上村さんもおっしゃってましたが、批評を読み込むことも有益でしょうね。
 ありがたいことに今も「高校生劇評グランプリ」公式サイトに、扇田昭彦さんの「劇評の書き方」が載っていますので、ぜひ。

・舞台の脚本を書いたことはありますか?書きたいと思ったことはありますか?

 書きたいと思ったことはないですが、中学生の時に学芸会のために致し方なく書いたことはあります(上演されず仕舞い)。今も書きたいとは思いません。

上村さんにいただいた飴
上村さんにいただいた飴

・2019年3月の「地域の物語」に出演して観劇人生に変化がありましたか?

 自分は、舞台に出演すること(俳優をすること)が、特に好きではないのだと確かめられました。

・「2020年、この役者がアツイ!」を教えてください

 昨年の個人的観劇ベストテンに俳優の名前を挙げていますので、よかったらご参照ください。

・好きな舞台をプロデュースするなら?(会場、作品、演出、出演者)

 会場:ストレートプレイの上演に適した、大きすぎない劇場
 作品:物語がある、上質の戯曲。今だと海外翻訳戯曲が好きかも。ひょうご舞台芸術が上演してきた作品を再演してほしい。たとえばシーラ・スティーヴンスン(シーラ・スティーブンソンとの表記も)作『水の記憶』とか。
 演出:小川絵梨子
 出演者:新国立劇場演劇研修所の修了生で揃える(⇒たとえばユマクトプロデュース『リリオム』)

■ご感想(順不同)

■上村さんへのリプライ

 
■上村さんからのリプライ

会場入り口の廊下に張り出されたスケジュール
会場入り口の廊下に張り出されたスケジュール
手書きが嬉しいですね
手書きが嬉しいですね
ご近所で打ち上げ♪
ご近所で打ち上げ♪
美味しい差し入れをいただきました。ありがとうございます♪
美味しい差し入れをいただきました。ありがとうございます♪

■しのぶへのリプライ(この報告を掲載した後に加筆)

■上村さんのまとめ

↓2020/03/05加筆

【02/23 Sun 15-17時】
上村由紀子×高野しのぶ
「なぜ私たちは<演劇>について取材し、書こうと思ったのか」
~NOコネ NOスキルの2人が1台のPCで壁をブっ壊した話~
前売1500円+ドリンク500円(ともに税別)
当日2000円+ドリンク500円(ともに税別)
http://bookandbeer.com/event/20200223a/

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