文学座『いずれおとらぬトトントトン』05/09-05/21文学座アトリエ

 文学座5月アトリエの会は、戌井昭人さんの新作を所奏さんが演出されます。上演時間1時間40分(休憩なし)。

≪あらすじ≫ http://www.bungakuza.com/totontoton/index.html
山奥にある病院。そこには、何かしらと交信している患者、音楽家デビューしたい患者、スリッパ剣法を操る患者、家に帰りたい患者、毛布にくるまる患者、道行きの患者などがいる。患者たちは、医者・看護師とのミーティング治療によって、主張することを管理、禁止されながら過ごしていた。そんな中、ある男が病院にやってくる。
≪ここまで≫

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 ここからネタバレします。

 映画「カッコーの巣の上で」をほぼそのままトレースしたと言える台本で、舞台が1964年の東京オリンピックを控えた日本になっていました。2020年にしてもよかったのでは。あらかじめストーリーを知った上で観劇しても、はらはらドキドキできるものなのですが、今作はスリルが感じられなかったです。

 演技は決まったジェスチャーや段取りに見えることが多かったですね。映画でジャック・ニコルソンが演じた主人公役の亀田佳明さんのおかげで、楽しい瞬間がありました。創作した曼荼羅についての似非講釈など、素晴らしかったです。

 戌井昭人さんの戯曲なのでもっとハチャメチャになる部分があってもいいと思うんですよね。観客も踊りたい、暴れたい、走り出したい気持ちになるような。鉄面皮の看護婦長がノリノリの患者たちにつられて踊るのですが、彼女が躍る必然性(変化をもたらす根拠)が欲しかったです。

文学座5月アトリエの会
出演:石田圭祐、加納朋之、沢田冬樹、椎原克知、亀田佳明、萩原亮介、飯川瑠夏、前東美菜子
作:戌井昭人
演出:所奏
美術:石井強司 照明:阪口美和 音響:丸田裕也 衣裳:宮本宣子 
舞台監督:寺田 修 制作:梶原 優、佐藤竜太郎、鈴木美幸 
イラストとチラシデザイン:藤尾勘太郎
【発売日】2019/04/01
前売・電話予約 4300円
当日 4600円
ユースチケット 2500円 ※ユースチケットは文学座のみ取扱い
http://www.bungakuza.com/totontoton/index.html
https://stage.corich.jp/stage/98993

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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