東京工業大学リベラルアーツ研究教育院「声に出してシェイクスピア特別篇「歴史劇の現場から2」―新国立劇場の『ヘンリー五世』をめぐって―」05/28東京工業大学大岡山キャンパス・大岡山西9号館ディジタル多目的ホール

 新国立劇場で上演中の『ヘンリー五世』にまつわるシンポジウムを拝聴しました。約150人もの参加者がいらして、盛況でしたね。質疑応答を含めてぴったり2時間で終了(拍手!)。

 登壇者(下手から):北村紗衣(武蔵大学准教授)、三崎力(新国立劇場 制作)、下総源太朗(俳優・『ヘンリー五世』出演中)
 司会:小泉勇人(東京工業大学准教授・『ヘンリー五世』のコラム執筆

 三崎プロデューサーが「『リチャード二世』はぜひやりたいと思っている(未定だけど)」とおっしゃいました♪ 『リチャード二世』を観たい観客の皆様、引き続きアンケートに上演希望を書いていきましょう!

■名ゼリフを群読してくださった学生劇団

 北村さんの40分間の講義はとっても密度が濃くて、無料で聴けるのはお得過ぎました。「シェイクスピアの台本を読む時は、相撲のラジオ中継を聴いていると思えばいい」というご指南に目から鱗。「芝居の解釈に“間違い”はあるが、“正解”はない」というお考えにも納得です。「わからない時は学者を頼ってください」「いつでも質問を受け付けています」というオープンな在り方に感動しました。「(学者として机にかじりついているだけでなく)実演に貢献することが目標」ともおっしゃいました。
 
 下総さんは「自分は悪役を演じることが多いが、悪役にも善いところがあるはずと探す。逆に善人役は悪いところを探す。常に相反するものを考えるようにしている」とのこと。演技だけでなく私自身の日常にも生かせることだなぁと思います。

 三崎さんはシェイクスピアが大好きだそうです。「1600年代に書かれた作品だけれど、現代劇です。シェイクスピアは人間の感情を書いた。人間の感情はいつの時代も、どの場所でも変わらない。だから今の日本人の心も打つのです。役者がその感情を伝えてくれれば、昨日書かれた作品のように感動を呼び起こします」と力強くおっしゃっていて、胸熱でした。

■北村さんのご著書↓の紹介もありました。

シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち:近世の観劇と読書
北村 紗衣
白水社
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■主催者の事前ツイート

 ↓2018/09/27加筆

日程:2018年5月28日(月)18:00 – 20:00
会場:東京工業大学 大岡山キャンパス 大岡山西9号館ディジタル多目的ホール
対象:本学学生、教職員、一般、入場無料、予約不要
https://www.titech.ac.jp/event/2018/041372.html

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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