4/30に続き、5/3も「ふじのくに⇄せかい演劇祭2018」へ。ここ数年、毎年行われている関連企画の「広場トーク」に伺いました。質疑応答も含めて約1時間。司会は今年も中井美穂さんです。
パネリスト:
安藤裕康(独立行政法人国際交流基金理事長)
金森穣(演出振付家・舞踊家・りゅーとぴあ舞踊部門芸術監督・Noism芸術監督)
宮城聰(SPAC芸術総監督)
司会:中井美穂(アナウンサー)
予約不要/無料
お知らせ】「ふじのくに⇄せかい演劇祭 2018」にて行われるトークイベントにNoism芸術監督の金森穣が出演します。SPAC芸術総監督・宮城聰さんと国際交流基金・理事長の安藤裕康さんと共に「世界で勝負する舞台芸術とは?」というテーマで語り合います。https://t.co/CLBXuwbNj8 pic.twitter.com/guIMvgGdpv
— Noism(ノイズム) (@NoismPR) 2018年2月15日
以下、ご一緒した方々のツイートなども集めてみました。
ふじのくに⇄せかい演劇祭 トークの最後に宮城聰さんが最後に一言として求められた時に、若い演劇人に伝えたいとして言われたのが「世界で活躍している演劇人が何をしているのか良く見て欲しい。鈴木忠さんがら聞いたのだけど鈴木さんは30歳台の時、人脈作りを心掛けた」と話しておられました。 pic.twitter.com/g1yURxpOKp
— papamomo老年団サポートセンター (@papamomo2008) 2018年5月3日
↑私も、強く印象に残りました。宮城さんによると鈴木忠志さんは「30代は人脈作りに費やした」と、ふと、もらされたことがあったそうです。「クラシックバレエや音楽と違って演劇はベンチャー企業のように自分で勝手に始められる。とはいえ世界を股にかけて活躍している演劇人は、そう多くはない。若い演劇人には、その数少ない先達が何をしているのか、何を考えているのかをつぶさに見て欲しい」と宮城さん。
昨日「ふじのくに⇄せかい演劇祭」にて開催されたトーク企画「世界で勝負する舞台芸術とは?」に金森穣が出演。SPAC芸術総監督の宮城聰さん、国際交流基金理事長の安藤裕康さんと鼎談しました。 pic.twitter.com/Q5qSoIqhw6
— Noism(ノイズム) (@NoismPR) 2018年5月3日
ふじのくにせかい演劇祭「広場トーク」。この空間が素晴らしいなと思うのは、静岡駅前の公園、大音量、隣の屋台から肉の匂い、通りがかりの人は誰でも聞ける。
テーマ『世界で勝負する舞台芸術とは?』。国際交流基金理事長の安藤裕康さん、Noismの金森穣さん、SPACの宮城聰さん。司会は中井美穂さん。 pic.twitter.com/uIZbRdiv3B— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
演劇の『言葉の壁』について。
宮城さん「演劇をすると言葉の壁にぶち当たる。言語をこえるのが芸術なのに、演劇はわざわざ壁の中に入ってしまっている」。それを受け「字幕でも伝わるけれど、字幕が舞台上にあっても気にならない舞台と、気になる舞台もある」「歌舞伎のように音声ガイドがベスト」。— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
演劇の『言語の壁』については「2.5次元舞台ミュージカルがいま力を入れている。ウエアラブル端末を使っているけれど、もう少し改良されていければいいのでは」と。
テクノロジーを進化させ、文化を繋いでいくのは、「もっと知りたい」という情熱なのかなぁ。#ふじのくに世界演劇祭 #広場トーク
— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
演劇の『言語の壁』に対し、ダンサーとして17歳で海外へ行った金森穣さんが感じたのは「言葉の壁ではなく、精神の壁」だったそう。日本人特有の“恥”の感覚がある中、ネックは「自分は“世界の中の一人だ”と思えるか」。
金森さん「新しい自分に出会うためには、異文化や、異文化圏の人と触れること」。
— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
「言葉が通じなくても、目が合うと「この人と通じ合える」と思える相手がいる」と金森さん、宮城さん。
演劇に限らずどのジャンルでも『言語の壁』があるけど、言葉は要素の一つ。日本人でも通じあえないし、通じあえないから生まれるコミュニケーションや関係性もありますよね #ふじのくに世界演劇祭— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
『世界で勝負する舞台芸術とは?』について、パネリストの方々の視点がいろいろと違って面白かった。お金の視点、パフォーマーの視点、演出家の視点、プロデューサーの視点……。視点も意見も違うけれどどなたの話もわかるから、いろんな意見を自分の中に取り入れることは大事だなと思いました。
— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
若手アーティストが海外に出ていくためには……
「コネクションを作る」「自分の正しいと思うことを懸命にやり続ける」「いい作品をつくる」「批評家に評価してもらう(※海外の多くの国では日本より批評家の意見が強い)」「いま、世界で他のアーティストがどんなことをしているか知る」など— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
「自分は社交下手で、(他人に)媚びることも絶対に出来ないので、ひたすら自分が信じる道を進むしかないのだけれど、そろそろきついな、厳しいなと思った頃に、“優しい、偉い人”が手を差し伸べてくれる(大意)」とおっしゃる金森さん、素直で正直で魅力的すぎます(笑)。
中井:海外で活動したいと思っていた宮城さんは、どういうことを心がけてこられましたか?
宮城:看板をはっきりさせるのを作戦としてやってきた。明瞭な看板がないと取り上げてもらえないから。
中井:海外に行くだろう若手は、(作品や本人を)見ればわかるということでしたが、ポイントは?
宮城:(現状に)満足していないこと。
金森:先日フランスからオーディションに来たダンサーと、目を見ただけでわかりあえると感じた。長年一緒にやってきた日本人ダンサーとは全然わかりあえないこともあるのに。
宮城:昔は(他者と)早くわかりあいたいと思っていたけれど、他者にはいつまで経っても不慣れなもの。だからこそ人間は距離を縮めようとするのだろう。10年一緒にやっていきて、ようやく目を見てわかるようになったと感じることがある。私は自分の体でさえ今だに不慣れ(だから今は、他者とわかりあわなければと強く欲するわけではない)。
安藤さんが「(日本の)劇場に行くと客席は若い人ばかり」とおっしゃっていて、私がよく観に行くストレートプレイを上演する劇場とは違う劇場の話なのかな~と思いました。外交官時代にニューヨークやロンドンでよく劇場に行かれていたそうで、現地での劇評の力の大きさを語ってくださいました。
「ふじのくに⇄せかい演劇祭」にてトーク企画「世界で勝負する舞台芸術とは?」が開催された。
こっちにきて、すごくよく思うのは、今までは「国際」や「海外」なんてものに演劇として、ふれる機会がほんとになかったなと、今すごく感じます。
井の中の蛙。
でもこれは公共の仕事の責任は、、、
— おっちー (@ochiyosshii) 2018年5月3日
かなりあるのでは、、、トーク企画も、ディスカッション企画も、パネルトークも無さすぎた。
アフタートークはやたら増えたし、WSも増えた。公演や観劇に対する補助もかなり手厚い。
その面は東京より段違いに良い。
けど、地域から、外を知る、世界を知る、ための機会は皆無だった気がします。— おっちー (@ochiyosshii) 2018年5月3日
外の世界を知らなければ、その地域から、そういう意識を持つ人は現れにくい。
パネルトークしても人が入らないよねー、とか
そんなこと言ってる場合じゃない!!!みんなに、楽しく、分かりやすく、ばかりだと、それから先を知ることも、望むことも、チャレンジすることもできない。
— おっちー (@ochiyosshii) 2018年5月3日
今更ながら、ほんとこういうのやんなきゃいけなかったじゃん!って反省。
新潟県からノイズムの金森穣さん、SPACの宮城聡さん、
国際交流基金理事長の安藤裕康さん。価値観が、世界観が、やりたい範囲が、変わる。
このトーク企画、無料ですよ。なんなんだ、これだけでも静岡に来て!!って言いたい
— おっちー (@ochiyosshii) 2018年5月3日
ほんっとにその通り。世界で活躍している演劇人の作品が国内で観られるのに、なぜ日本の若い演劇人は観に来ないんだろう。観ないくせに、自分たちは海外で公演したがるし。蜷川さんも他の演出家の作品観るの嫌いだったけど、おさえるべきところはしっかりおさえてた。そういう嗅覚養ってください! https://t.co/4FG4gUVYje
— 伊達なつめ (@NatsumeDate) 2018年5月3日
アーティストやクリエイターには「勉強が必要だなぁ」とは、よく感じます。
お客さんは、アーティストが作品をつくっている間に他のことに時間を使っているので、お客さんの方が世の中について知っている可能性は十分あります。もちろん逆もあるので、劇場ではお互いに敬意が必要だなぁと思います。— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
私ももっともっと勉強しなきゃなぁ、と感じる一日でした。
なんて質の高い方々が、GWに静岡に集まっているんだろう。アーティスト、プロデューサー、サポーター、お客さん……広ーい空の下で、文化についての会話を楽しみ、できたての美味しいご飯を食べる。ちっちゃい細胞まで開いているような感覚。— 河野 桃子 (@momo_com) 2018年5月3日
駿府城公園の開放的な空間で、宮城聰とアーティスト・論客たちが自由に語り合います。
パネリスト:
安藤裕康(独立行政法人国際交流基金理事長)
金森穣(演出振付家・舞踊家・りゅーとぴあ舞踊部門芸術監督・Noism芸術監督)
宮城聰(SPAC芸術総監督)
司会:中井美穂(アナウンサー)
日時:5/3日(木・祝)16:30~17:30
会場:フェスティバルgarden(駿府城公園 東御門前広場)(予約不要/無料)
http://festival-shizuoka.jp/event/symposium/
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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