原田ゆうさんの新作戯曲が観たくて伺いました。温泉ドラゴンはシライケイタさんが作・演出・出演をされる男性ばかりの劇団という認識だったのですが、原田さんが新たに入団されたんですね。驚きました。劇作家が2人も所属している劇団って珍しいのではないでしょうか。今回はシライさんは演出のみで出演はされません。上演時間は約2時間強、休憩なし。
原田さんは第18回劇作家協会新人戯曲賞、「日本の劇」戯曲賞2014・最優秀賞を受賞。私は平成27年度北海道戯曲賞の最終候補に選ばれた『浮いていく背中に』が面白かったんです(⇒過去レビュー)。ダンサーでもあって、イデビアン・クルーの10月公演『肩書ジャンクション』に出演予定。ダンサーで劇作家というと矢内原美邦さんがすぐに思い浮かびますね。
レビューはほぼ記録のみ。
舞台は三姉妹が経営する大衆食堂。L字型の客席が囲みます。私は劇場入り口から向かって左側のブロックに座りました。俳優はほぼ正方形の舞台の中央にある出入り口と、客席と客席の間にある通路から出ハケします。
俳優座の清水直子さんがまたもや素晴らしかった。https://t.co/PR19nWJXuI #温泉ドラゴン #幸福な動物 #舞台 #演劇
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2017年8月25日
与えられた状況、セリフを使って、その場で役人物として生きる俳優ってなんて美しいんだろう。それが困難で格闘してるとしても、その姿は切なく、可愛らしく見える。そこに居るからなんだなと思う。
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2017年8月25日
ここからネタバレします。
私の席から見て下手側の壁に、畳2畳分ぐらいの大きさのほぼ正方形の白いパネルが貼り付けてあり、いろんな色の照明を当てて物語を誘導していきました。映像が使われなくて本当に良かったと思いました。
※参考文献 ヴォルテール「カンディード」(光文社古典新訳文庫,2015)
第10回公演
出演:阪本篤、筑波竜一、いわいのふ健(以上温泉ドラゴン)、清水直子(俳優座)、藤井由紀(唐組)、樋口泰子(無名塾)、光藤依里、津田真澄(青年座)
脚本:原田ゆう
演出:シライケイタ
舞台監督:青木規雄(箱馬研究所)
照明プラン:宮野和夫
音響:益川幸子
美術:松村あや
衣裳:竹内陽子
劇中歌作曲:鈴木光介(時々自動)
振付:ゆう あんどう ゆう
演出助手:古川真央(劇団集合地点)
宣伝美術:村井夕(windage.)
制作:植松侑子(合同会社syuz’gen)
助成:芸術文化振興基金
主催・製作:温泉ドラゴン
【発売日】2017/07/08
全席自由席
一般:4,000円、学生:2,500円
※8月23日(公演初日)のみ、一般初日割引(3,500円)あり
※未就学児入場不可
https://www.onsendragon.com/
http://stage.corich.jp/stage/84970
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