現在、新国立劇場演劇研修所の最終学年(3年生)である10期生有志の公演です。3年次は試演会、修了公演などの発表の年なんですね。このような自主公演が一般公開されるようになったのは、ここ数年のことです。個人的にはとってもありがたい! ⇒舞台写真(2016/06/29加筆)
『東京裁判』は野木萌葱さんの代表作で、野木さんの劇団パラドックス定数で何度も上演されています。2015年のpit北/区域でのロングラン公演ではメルマガ号外を発行しました。
パラドックス定数の代表作『東京裁判』を新国立劇場演劇研修所10期生有志が上演。演出家をたてず俳優だけで作り上げたことも含め、演技が柔軟で臨場感があり、とても良かった。最後の「報復権」陳述に泣く。同研修所にて明日まで。予約は終了。https://t.co/C7bck08NNL
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月24日
野木萌葱作『東京裁判』はパラドックス定数版しか観てないから別バージョンで観られて幸運。戯曲は上演されて受け継がれていきますね。過去にも指摘があったと思うけど日本弁護団の話だから「日本を美化する」印象を与えやすい。戯曲には日本軍の蛮行も書かれてるから、その伝え方の塩梅が大事と思う。
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月24日
「あのセリフをこう言うか!」などと演劇オタクな見方もしつつ(笑)、没頭して楽しめました。それゆえ(?)上演時間を失念。うーん、詰めが甘い私…。
客席は最前列の桟敷席も含めて全70席ぐらい。15席ほど空席になっていてもったいなかったですね。
≪あらすじ≫
1946年の東京・市ヶ谷。日本を弁護する主任弁護人5人が、極東国際軍事裁判(東京裁判)に臨む。
≪ここまで≫
まず、この戯曲を選んだこと自体に感心したというか…驚きました。野木さんの戯曲は男優なら一度はやってみたい役、言ってみたいセリフのオンパレードだと思います。でも同時に、上演を成功させるのは容易ではないと思っていたので。ヒロイックにノリノリでやっちゃうとシラけるし、真面目すぎると息苦しくなるし。野木さんの演出はそのあたりの勘所を押さえていると思います。
10期生版もその点、戯曲のクスっと笑える部分を見落とさず、コミカルな要素も積極的に加えていたようで、かなり笑うことができました。
会場に向かうまでの通路で参考文献が公開されていて、色んな本や資料にあたって稽古されたのがわかりました。舞台上の机の上の紙類も、開演前に観客が手に取って見たりしていました。
ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。
暗転して開幕する時に音が鳴りました。効果音だけでなく今、日本で行われているデモのコール(「安倍はやめろ!」等)や、「選挙は行かないです」「行っても何も変わらなさそうだし」「何もわかってないのに投票するのも気が引けるから」などといった、現代の若者の言葉も重ねられていました。
舞台に向かって正面と上手に客席がしつらえられていて(L字客席)、上手客席が検察側、正面客席が裁判官側、舞台奥・上部に被告がいる設定でした。検察側から声が上がった時(実際は無人)に弁護団5人が一斉に上手側を見るのですが、5人のシンクロ率が高い!その場に居て反応する演技が共通言語になっているからでしょうね。こういうアンサンブルを味わえるとドキドキします。
舞台下手から通訳、鵜沢、柳瀬、水越、末永の順で席についており、パラドックス定数版(水越、鵜沢、通訳、柳瀬、末永)とは違う配席だったのも、私にとっては良かったです。
【宣伝】久しぶりにお客さんを呼んでお芝居をする事ができます!新国立劇場演劇研修所10期生男子5人のお披露目公演です。選んだ戯曲は東京裁判の日本人弁護団のお話。この2年間の全てを注ぎ込めるような公演にしますので、ぜひ観に来てください。 pic.twitter.com/75CYcWEhu6
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年4月27日
【公演情報】
新国立劇場演劇研修所10期生有志企画
『東京裁判』(作:野木萌葱)
6月24日19時?,25日14時?《全2公演》
料金:無料
芸能花伝舎 新国立劇場演劇研修所内 実習室にて。
予約フォーム→https://t.co/fDa6q80iyF— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年4月27日
【東京裁判雑記】全員揃っての稽古は今日で8回目。この2年間で培ってきたものの積み重ねのおかげで、共通言語が多く、稽古はじっくりと、でも着実に進み、若気の至りで初通しをしました。演出家のいない苦しみはありますが、これもとても良い経験だなと。明日も通します。そして一度寝かせます。
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年5月13日
【東京裁判雑記】明日の稽古場は新国立劇場オーケストラリハ室。極東軍事裁判が行われた旧陸軍省大講堂よりも下手したら広い部屋で、その広さを感じながら通しが出来たらなと思います。本番は6月24日、25日。客席自体が少ないので、興味のある方はご連絡ください。詳細をお送りします。
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年5月13日
演劇研修所10期有志企画公演「東京裁判」のGPが今日19:00にありました。仕込んで、ゲネプロをして、またバラして…。バタバタしましたが、なんとか無事に終えました。いよいよ明日初日です。写真は夜中の資料作り。学びの多い日々に感謝。 pic.twitter.com/exQLLLMOMH
— つかせかなこ (@Nako56Nakoran) 2016年6月23日
On7稽古後、秋から先生やらせてもらう新国立劇場演劇研修所・有志公演『東京裁判』GP観て来た。GPなので内容の感想は書かないが、戯曲と演出・俳優の関係性について改めて考えたりした。俳優諸氏は力演・熱演で好印象。明日から本番だそう。https://t.co/bxzdZ8tqe4
— 谷賢一 (@playnote) 2016年6月23日
10期の「東京裁判」が幕を開け、本日幕をおろす。岡本健一さん、田中麻衣子さん、西川信廣さんなどが関わっていることに改めて驚き。自分たちが自主公演したときは自分たちでしかやってなかったけど変わってきているんだ。10期の愛されている魅力がいっぱいです。
— 薄平広樹 Usudaira Hiroki (@USD_hiroki) 2016年6月25日
新国立劇場研究所有志企画公演「東京裁判」がとても良かった。若い役者さんたちに、役者として生きていく「覚悟」を感じた(私の思い込みかもしれないけれど)。きっと何でもそうだろうけれど「decision」が成長の扉を開くように思う。
— 絹川友梨 (@yurimpro) 2016年6月25日
新国立劇場演劇研修所10期生有志企画『東京裁判』終演しました。会場を後にする多くの方々から「素晴らしかった」とか握手を求められたりとか、そんな経験、今まで無かったので本当に嬉しく思います。僕達がこの作品を通じて感じたことを1人でも多くのお客様と共有できていたら役者冥利に尽きます。
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年6月25日
そして多くのお客様がアンケートに想いを書いてくださったり、SNSを通じて感想を述べてくださったりと、観客の皆様と演劇を共に創り上げた、創り上げられたのではないかと感じております。これが本当に嬉しいです。これからも、劇場に足を運ぶ意味を持つような作品づくりが出来るように精進します。
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年6月25日
ここから新国立劇場小劇場での試演会となっていきます。そして男だけでなく、力強い女子3名も加わって作品に臨みます。10期生は8名しかおりませんが、これからも数少ない新国立劇場演劇研修所10期生をよろしくお願いいたします。
中西良介
— 中西 良介 (@yoppie44o) 2016年6月25日
【作】野木萌葱(パラドックス定数)
【演出・出演】
岩男海史(末永令甫役・飢えた弁護士)
高倉直人(星之宮衛約・通訳)
田村将一(柳瀬秋午役・8/6に広島で被曝した弁護士)
永田涼(水越英世役・父が被告)
中西良介(鵜沢聡明役・冷静な弁護士)
(以上 新国立劇場演劇研修所10期生)
演出補佐・制作:塚瀬香名子 制作協力:田村彩絵 角田萌果 宣伝美術:中西良介
無料・要予約
https://www.facebook.com/ryosuke.nakanishi.125/posts/990084574408733
https://www.nntt.jac.go.jp/play/training/young/
予約フォーム:https://goo.gl/zLQpXo
https://twitter.com/yoppie44o/status/725278405973823488
https://twitter.com/yoppie44o/status/725278432439848960
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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