俳優の井上裕朗さんが(日本の)演劇界の観客についてツイートをされました。
スターが出演しているとか、高名な演出家が演出しているとか、権威あるところが制作しているとか、そういうことと無関係に、冷静に客観的に自由に出来上がった作品を観る人がもっと増えないと、日本の演劇界はマズイのではないかと思う。特に評論家や批評家と呼ばれる人たちは。難しいのだろうけれど。
— 井上裕朗 (@hirooinoue) 2016年6月9日
井上さんのご意見に同意だったのですが(私も知名度や権威にまどわされず観劇する人が増えることを望んでますし、劇評家はもちろんそういう視点で観て、書いて欲しいです)、東京在住のシアターゴーアーとして考えたことがあったのでツイートを連投しました。以下はその記録です。
※井上さんのツイートの主旨からは離れた内容です。
結論としては、自分の作品を観て欲しいと思う劇評家がいるならば、作り手の方々はその劇評家に直接お便りをして、観に来てもらえばいいよねってことです。
大手、商業、中堅、小劇場、実験、学生云々…様々にレッテルはあれど、具体的な決まりがないから当てにならない。大昔、チラシをザっと数えたら首都圏では月300公演以上あった。だから「劇評家は有名どころばかり観てる」という意見には簡単には首肯できない。だって体は1つしかないから。(続)
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月10日
劇評家だって厳選してると私は思う。お能、文楽、歌舞伎、劇団四季、宝塚歌劇団、全国津々浦々の大衆演劇、東京の小劇場…。気が遠くなったのは約10年前。だから私は勝手に「現代演劇ウォッチャー」と名乗ることにした。私は劇評家じゃない(才能ないし)けど作り手はそこも想像して欲しい。(続)
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月10日
劇評家に怠慢はないとは言えないです(わからないから)。でも観たくても観られない事情はあると思います。観たいと思う公演にしか、観客は行かない。それだけ。結論は「公演数が膨大」ということに尽きます。※すみませんが東京在住の演劇オタクの視点ですので、日本全国には当てはまりません。(続)
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月10日
私は現代演劇のストレートプレイが好きで俳優重視と表明してますが、自らタコツボに入るようなことは避けたい。至りませんが違うジャンルに手を伸ばそうとはしています。そんな劇評家もきっと多いのではないかしら。作品を観てほしい人がいるなら、直接アプローチを。実った例は少なくないです。(完)
— 高野しのぶ (@shinorev) 2016年6月10日
↓河合祥一郎さんのマンスリー・プロジェクト(6/11夕方)を聴かれたお客様のツイート
シェイクスピアが活躍した時代は1年に新作戯曲が116本、ジョン・フォードが活躍した時代は133本。河合先生数えたって。自分は毎年読売演劇大賞の関係でたくさん芝居観るけどこんなに新作はないですよって仰ってた。新作でなくても先生たくさんお芝居観なきゃなのよね、大変だな、って思った←
— sunny (@sunnysky2010) 2016年6月11日
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