てがみ座『対岸の永遠』①脚本:長田育恵。約2時間。昔ソビエトで暮らしていた父娘の話。ソビエト政権崩壊から10年後の娘の日常、そして消えた父の足取りを追うので、過去数十年の歴史をたどり思考の旅ができる。国境、人種、宗教、言葉などの境界を会話劇で鮮やかに表し、具体的に想像させる。
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2016年3月4日
てがみ座『対岸の永遠』②題名の『対岸』にも境界が含まれている。岸と岸の間には海(水)がある。詩の言葉は現実と空想の間を渡す橋のよう。言葉を生み出し、味わい、探る自分(人間)には、最初から現実も空想も内包されているはず。悲惨な現実と空想(ユートピア)は常に併存するはず…などと想像。
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2016年3月4日
てがみ座『対岸の永遠』③演出:上村聡史、美術:乘峯雅寛といえば読売演劇大賞最優秀スタッフ賞を受賞したばかりのシアター風姿花伝プロデュース『悲しみを聴く石』のコンビ。今作も盤石。照明(阪口美和)も時空の広がりを感じさせ美しい。文学座の俳優もいるので文学座アトリエ公演っぽくもあり。
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2016年3月4日
てがみ座『対岸の永遠』④初日は異種格闘技の片鱗はありつつも、集団全体で作品の芯に向かう集中力が良かった。一か月公演のうちに俳優の関係性も変わっていきそう。大堀久美子さん(3/9)、松岡和子さん(3/15)のトークなどイベントあり。https://t.co/2nwf7box2y
— 高野しのぶ(しのぶの演劇レビュー) (@shinorev) 2016年3月4日
※レビューを公開したのは2017/10/29です。