後藤ひろひとさんが1997年に発表されたホラー・ファンタジーを河原雅彦さんが演出。脚本が一部改訂された2017年版です。上演時間は約2時間25分(休憩なし)。
私はパルコ劇場での2000年版、2003年版を拝見していまして、加藤諒さんが演じるサム役は、阿部サダヲさん(2000年)、河原雅彦さん(2003年)でした。14年振りの上演でキャストは一新されています。
#成河 #ミムラ #加藤諒 らが14年ぶり呼び起こす想像の先の恐怖『人間風車』レポート#矢崎広 #松田凌 #今野浩喜 #菊池明明 #川村紗也 #山本圭祐 #小松利昌 #佐藤真弓 #堀部圭亮 #良知真次#河原雅彦#人間風車https://t.co/TGOWBsq4vw pic.twitter.com/VG0n99G6xC
— エンタステージ (@enterstage_jp) 2017年10月3日
人間風車、今回のは見るつもりなかったけど、二人の対談読んでたら興味出てきてしまった。チケもまだ取れちゃう…。
後藤ひろひとと河原雅彦が初対談『人間風車』コメディ×ファンタスティックホラーの傑作が蘇る https://t.co/LQizpcxu0d
— かなや (@kana_ya) 2017年9月20日
≪あらすじ≫ 公式サイトより
売れない童話作家の平川が披露する奇想天外な童話に、近所の子供たちは大はしゃぎ。けれども、童話の登場人物や題名はレスラーの名前、テーマも”三流大学出身より高卒の方がまし” だから、子供の親からはクレームばかり。
公園に集まる子供たちの中には、へんてこ童話の主人公になりきって現れる奇妙な青年・サムがいた。
ある日、平川はひょんなことからTVタレントのアキラと知り合う。その出会いは平川の作風にも大きな変化をもたらしていくのだが…
≪ここまで≫
美術はカラフルなおとぎ話の世界。周り舞台で場面転換します。音響も照明も派手な娯楽作ですね。
「懐かしいな~!」というのが前半の感想でした。おそらく昔のネタを敢えて残してるんでしょうね。20代(もしかしたら30代も?)以下の人は知らないだろうと思われる固有名詞もいっぱい。現代向けのアップデートもされていました。
主演の成河さんが演じる平川役は絵本作家で、自分が創作した物語をいくつも語ります。彼のセリフは情景が伝わってくるんです。やっぱり上手いですよね。ぼけ・つっこみの落としどころも心得ていらして、安心です。
タレントのアキラ役のミムラさんは舞台出演が2度目だそうですが、繊細な心情を丁寧に伝えてくださるし、身体表現においてもチャレンジをされていて、とても良かったです。またストレートプレイで拝見したい女優さんだと思いました。
WEBサイト『Astage アステージ』に、『人間風車』河原雅彦さんと成河のインタビュー記事がアップされました。https://t.co/Fll0bbb57w
— 成河・スタッフ オフィシャル (@tw_de_songha_sc) 2017年9月26日
お待たせしました『成河トークイベント』レポ公開です♪
【2017年の『人間風車』】【カーテンコールのお話】【身体能力と身体表現】【演劇のこれから】など素敵なお話満載!https://t.co/LSkFMdfYPU— おけぴスタッフ (@okepi_staff) 2017年10月7日
舞台『人間風車』が、9月28日から全国各地で、成河さん主演で上演されます。笑いが恐怖に展開していく衝撃の童話ホラー作品。稽古開始から2週間のタイミングで成河さんにインタビューしました。上下に分けてお届けします。https://t.co/VxHpYo5bBJ #人間風車 #成河 pic.twitter.com/4GolR9BcD9
— アイデアニュース (@ideanews_jp) 2017年9月24日
9月28日から全国各地で上演される舞台『人間風車』に出演する成河さんのインタビュー、後半です。有料会員限定部分では、いまや様々な作品に引っ張りだこの成河さんに、やりたいと思うポイントなどについて伺いました。https://t.co/99vNdFGLZM #人間風車 #成河 pic.twitter.com/KeRClWwicj
— アイデアニュース (@ideanews_jp) 2017年9月25日
『人間風車』に主演、成河インタビュー/下 – 中本千晶|WEBRONZA – 朝日新聞社 #スターファイル #人間風車 #成河 https://t.co/9auFvwM9xy
— webronza (@webronza) 2017年9月21日
【芸】「みんなが幸せなほど、恐怖が増しますよ」 加藤諒ニヤリ 舞台「人間風車」 (産経新聞) https://t.co/h0Jaea477x 童話の世界が悪夢の現実に変貌するファンタスティックホラー「人間風車」(後藤ひろひと作、河原雅彦演出)が28日、東京・池袋の東京芸術劇場…
— 芸能ニュース (@twinews4) 2017年9月23日
【今日の注目記事】加藤諒が難役に挑む舞台「人間風車」 14年ぶりの新演出上演の手応えは? https://t.co/ZJoPjSsGEL #crea_web
— CREA (@crea_web) 2017年9月22日
観劇予報を更新しました!: 笑いと恐怖、戦慄を呼ぶ後藤ひろひとの傑作『人間風車』間もなく開幕! 加藤 諒・松田 凌インタビュー https://t.co/35ekcoNtRc pic.twitter.com/urQQvUE4Pa
— 演劇キック (@enkick) 2017年9月20日
『人間風車』の稽古場で矢崎広と松田凌に直撃インタビュー! “手段を選ばない男”と“小学生の男の子”は今何を想うのか #人間風車 #矢崎広 #松田凌 https://t.co/t4umpdeqCt pic.twitter.com/c4OTSpmtIf
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) 2017年9月26日
ここからネタバレします。これからご覧になる方は読まないでくださいね!セリフなどは正確ではありません。
突然、あっけらかんとハッピーでバカっぽい雰囲気が一変して、ホラー・テイストになってからが、やっぱり面白いですよね。特に残酷な殺りくシーンは、演劇なのだから嘘だとわかっているのだけれど、恐ろしいです。でも同時に、スカっとしている自分もいるんですよね…。自分が望んだ復讐を、そのまま他人がやり遂げくれるわけで。
平川の新作を盗んで自分の本として出版してしまった国尾(良知真次)が、「俺はこれからどうやって生きていけばいいんだ!?」とのたうち回って苦しむところが、特に印象深かったです。人間は他人を騙せても、自分自身は騙せないし、ごまかせないんですよね。自分の悪事や罪を消し去る(=リセットする)ことはできないから、生き続けることがまるで「罰」のようになっていくのかもしれません。
山際刑事(堀部圭亮)は「死にたくても死ぬ勇気がなかった。死ぬまで生きてみようと決めた」と、平川に吐露していました。平川の物語に従って沢山の人を殺してしまったサムは、“背中の翼を心に返して”この世を去ります。それで終幕しなかったのが、パルコ劇場で上演された時とは違っているようです。ごく親しい人々を惨殺する物語を作った平川は、その記憶から逃れることができない。それを背負って、死ぬまで生きるしかないのだと、暗示されているように受け取りました。
≪「人間風車」主な登場人物≫ 公式サイトより
平川(成河)
売れない童話作家。近所の子供たちに奇想天外な童話を披露するのが日課。アキラとの出会いが作風にも大きな変化をもたらしていく。
アキラ(ミムラ)
仕事に恵まれていないタレント。小杉がディレクターを務める番組でレポーターや司会を務めている。平川の純朴さとその物語に心惹かれる。
サム(加藤諒)
平川の童話を楽しみに公園に現れる風変わりな青年。近所の子供達に交じって話を聞き、後日その童話の登場人物になりきって現れ、平川らを驚かせる。
小杉(矢崎広)
TV局のディレクターで平川の大学時代の友人。アキラに好意を寄せ番組に起用しているが、振り向いてもらえない。私利私欲のためなら狡猾で手段を選ばない。
則明(松田凌)
公園で平川の話を聞く子供たちのリーダー的存在。にくらしさ満点だが、平川の話す童話にはいつも目を輝かす。
蒲田(今野浩喜)
刑事。山際の部下で、いつも振り回されている。殺人事件を捜査することになる。
のん(菊池明明)
公園に平川の童話を聞きに来る女の子。
中野(川村紗也)
TV局のアシスタントディレクターで小杉の部下。現場でアキラが心を許す唯一の人物。
かっつん(山本圭祐)
公園に平川の童話を聞きに来る男の子。
古谷(小松利昌)
平川が応募した童話賞の選考委員。
紺野(佐藤真弓)
近所の親たちのリーダー的存在。子供に悪影響のある平川を毛嫌いしている。
山際(堀部圭亮)
連続殺人を捜査するベテラン刑事。過去の事件の辛さを抱えながらも、ブラックなウィットとユーモアに富んだ発言をする。
国尾(良知真次)
平川の童話作家仲間で、数少ない大人の友達。平川と対照的に現実的な思考の持ち主で、 “売れる童話”を書いている。
≪東京、高知、福岡、大阪、新潟、長野、仙台≫
出演:成河、ミムラ、加藤諒、矢崎広、松田凌、今野浩喜、菊池明明、川村紗也、山本圭祐、小松利昌、佐藤真弓、堀部圭亮、良知真次
脚本:後藤ひろひと 演出:河原雅彦 美術=石原敬 音楽=和田俊輔 照明=大島祐夫 音響=大木裕介 映像=大鹿奈穂 衣裳=髙木阿友子 ヘアメイク=河村陽子 殺陣指導=前田悟 演出助手=元吉庸泰 舞台監督= 榎太郎 安達徳仁 宣伝美術=東學 北窓優太 宣伝写真=?忠之 宣伝衣裳=宮本真由美 宣伝ヘアメイク=西岡達也 岩下倫之 制作=佐々木悠(キューブ) 藤野和美 宣伝広報=米田律子(キューブ) プロデューサー=尾形真由美(パルコ) 高橋典子(キューブ) 製作=井上肇(パルコ) 北牧裕幸(キューブ) 企画・製作=パルコ キューブ
【発売日】2017/06/08
入場料金(全席指定・税込)
S席8,900円
A席7,800円
U-25チケット5,000円(観劇時25歳以下対象、当日指定席引換、要身分証明証/チケットぴあ、パルステ!にて前売販売のみの取扱い)
※未就学児のご入場はお断りいたします。
http://www.parco-play.com/web/play/ningenfusha/
http://www.parco-play.com/web/program/ningenfusha/
※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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