オフィスコットーネ「改定版『埒もなく汚れなく』」05/09-05/19シアター711

 「2016年の読売演劇大賞上半期 作品賞・演出家賞・男優賞にノミネートされた作品を大幅に改訂して上演」とのこと。⇒初演レビュー

 んー…もう、これは…どうしようもないことなんですが…私、生まれも育ちも大阪なのです。出演者に関西弁ネイティブの俳優さんがいらっしゃるせいなのか、その他の俳優さんの方言の不正確さがどうしても気になってしまいました………。申し訳ないです。そこが肝ではないはずなので。再演で物語を知っていたせいもあるかしら…。あとは役人物として舞台上で生きるよりも、俳優の自我を前に出したままにする演技も気にかかりました。

 ここからネタバレします。セリフは正確ではありません。

 大竹野(西尾友樹)が妻(占部房子)に「自分ひとりなら劇を書けるのに、お前が余計なこと言うから書けない」「お前はおもろない」などと暴言を吐く場面が、一番集中して観られました。自分が経験しているのでリアルだと思えたんですよね。劇団主宰で作・演出をしている男性が、「俺がこんなに命削ってがんばってるのに、お前らは何してんだよ!」などと叫んで、劇団が空中分解した時期があったんです(あー懐かしい恥ずかしい)。才能のあるアーティストである主宰者の気持ちもわかるし、奴隷のような扱いを甘受しながら献身的かつ前向きに活動を支える劇団員のモチベーションも理解できます。両方が「正しい」んですよね。

 大竹野さんとその妻の、家事労働と子育てにおける主従関係は、わかりやすすぎるほどのme too運動案件ですよね。これが当たり前だと思っていた私自身も罪深いです。

≪東京都、兵庫県≫
出演:西尾友樹(劇団チョコレートケーキ)、占部房子、柿丸美智恵、緒方晋(TheStoneAge)、福本伸一(ラッパ屋)、橋爪美萠里(劇団赤鬼)、照井健仁
脚本・演出:瀬戸山美咲 プロデューサー:綿貫凜 美術:根来美咲(青年座)/照明:上川真由美/音響:泉田雄太/衣裳:竹内陽子/舞台監督:尾花真(青年座)/演出助手:石塚貴恵/方言指導:竹田佳央里/宣伝美術:郡司龍彦/宣伝写真:宮本雅通/Web製作:木村友彦/制作デスク:津吹由美子/制作;小野塚央/制作協力:J-Stage Navi/主催:(有)オフィスコットーネ
【発売日】2019/03/22
【全席指定】
◎お得チケット 前売・当日 4000円(5/10夜・14日昼のみ)
一般 前売・当日 4500円
シード(25歳以下) 前売・当日 4000円(コットーネのみ取扱い、受付にて年齢確認有り)
2作品通し券 前売りのみ 7300円(コットーネのみ取扱い、5/7までの予約に限る
※2作品通し券とは・・・同時期にGeki地下リバティで上演される「山の声」とのセット券です。
※座席の都合上、開演しますと座席番号は無効となりますので予めご了承ください。
http://www5d.biglobe.ne.jp/~cottone/ootakeno10/rachimonaku.html
https://stage.corich.jp/stage/98767/

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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