【2018年しのぶの観劇ベストテン】

2018年の総決算
2018年の総決算

 2018年のしのぶの観劇ベストテン(など)を発表します。年内に公開したのって何年振りかしら…2016年、2017年は公開できておりません。ごめんなさい!

 無理やり順位をつけたベストテンは「CoRich舞台芸術アワード!2018」に投票します。日本劇団協議会の会報紙「join」の「私が選ぶベストワン2018」、シアターアーツ「2018年年間回顧」にも参加予定です。

 ※2018年の観劇本数は229本(内、ダブルキャストの両公演を観たのが1公演、2度観たのが1公演(パルコ・プロデュース『チルドレン』))。


■メルマガ号外■

・【メルマガ号外】FUKAIPRODUCE羽衣『春母夏母秋母冬母』

 ※今振り返ると、パルコ・プロデュース『チルドレン』、こまつ座『母と暮せば』でもメルマガ号外を発行したかったのですが、2018年下半期は私生活の変化に忙殺されて書けませんでした。申し訳ないです。

■心に残る10本+次点■ ※初日の早い順。号外を発行した公演を除く。

・TPAM2018/ホー・ツーニェン『一頭あるいは数頭のトラ』
 https://shinobutakano.com/2018/02/15/11450/
・劇団 短距離男道ミサイル『走れタカシ(略)』
 https://shinobutakano.com/2018/03/13/8800/
・mizhen『溶けない世界と』
・こまつ座『父と暮せば』
 https://shinobutakano.com/2018/06/07/9841/
・パルコ・プロデュース『チルドレン』
 https://shinobutakano.com/2018/09/10/10651/
・オフィスコットーネ『US/THEM わたしたちと彼ら』
 https://shinobutakano.com/2018/09/29/10782/
・こまつ座『母と暮せば』
 https://shinobutakano.com/2018/10/06/10862/
・川崎市アートセンター・しんゆりシアター『三人姉妹』
 https://shinobutakano.com/2018/09/29/10782/
・新国立劇場演劇『スカイライト』
・Triglav『THE PILLOWMAN』
 次点:新国立劇場演劇研修所12期生試演会『トミイのスカートからミシンがとびだした話』
 https://shinobutakano.com/2018/10/31/11110/

■演出家■

・栗山民也
 (パルコ・プロデュース『チルドレン』、こまつ座『母と暮せば』)
・小川絵梨子
 (新国立劇場演劇『1984』、東宝『ミュージカル「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」』、新国立劇場演劇『スカイライト』)
・スズキ拓朗
 (CHAiroiPLIN+三鷹市芸術文化センター『踊る小説4「ERROR」』、オフィスコットーネ『US/THEM わたしたちと彼ら』)
・多田淳之介
 (東京デスロック+第12言語演劇スタジオ『カルメギ』、富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ『BEAUTIFUL WATER』)

■劇作家■

・畑澤聖悟
 (渡辺源四郎商店×(一社)おきなわ芸術文化の箱『ハイサイせば~Hello-Goodbye~』、こまつ座『母と暮せば』)
・藤原佳奈
 (mizhen『溶けない世界と』)

■俳優■ ※氏名あいうえお順

・石倉来輝
 (ホモフィクタス・メタドラマ計画『NOISE OPERA カスパー』)
・岩井秀人
 (ハイバイ『夫婦(再演)』)
・柄本明
 (新国立劇場演劇『誰もいない国』)
・富田靖子
 (こまつ座『母と暮せば』)
・那須佐代子
 (シアター風姿花伝プロデュース『女中たち』)
・松下洸平
 (パルコ・プロデュース/兵庫県立芸術文化センター『TERROR テロ』、こまつ座『母と暮せば』)
・三上晴佳
 (渡辺源四郎商店×(一社)おきなわ芸術文化の箱『ハイサイせば~Hello-Goodbye~』、渡辺源四郎商店『いたこといたろう』)
・山縣太一
 (HEADZプレゼンツ『スワン666』)
・山崎一
 (世田谷パブリックシアター『シャンハイムーン』、こまつ座『父と暮せば』)
・ヤン・ブードー
 (クロード・レジ演出『夢と錯乱』)

■ナショナル・シアター・ライヴ2018■

・NTLive2018「エンジェルス・イン・アメリカ 第1部」
・NTLive2018「エンジェルス・イン・アメリカ 第2部」
・NTLive2018「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」
・NTLive2018「アマデウス」
・NTLive2018「イェルマ」
・NTLive2018「フォリーズ」
・NTLive2018「ヤング・マルクス」
・NTLive2018「ジュリアス・シーザー」

▼演劇関連のお仕事▼

・【ご報告】パルテノン多摩「徳永京子の現代演劇講座・1/20(土)15時の回」に登壇いたしました
・【宣伝】「CoRich舞台芸術まつり!2016春」スポンサード公演・カンパニーデラシネラ『椿姫』『分身』再演 特別インタビューを担当しました
・【ご報告】「第4回高校生劇評グランプリ表彰式」が行われました
・【ご報告】穂の国とよはし芸術劇場PLATプロデュース『荒れ野』の「悲劇喜劇」賞贈賞式・祝賀会に出席しました
・【ご報告】第62回岸田國士戯曲賞授賞式に出席いたしました(受賞作:神里雄大作『バルパライソの長い坂をくだる話』&福原充則作『あたらしいエクスプロージョン』)04/16日本出版クラブ会館・鳳凰の間
・【宣伝】「CoRich舞台芸術まつり!2017春」スポンサード公演・劇団 短距離男道ミサイル『母さん、たぶん俺ら、人間失格だわ』再演 特別インタビューを担当しました
・東京工業大学リベラルアーツ研究教育院「声に出してシェイクスピアvol.3-喜劇編その1『ヴェニスの商人』-」※講評をさせていただきました
・【ご報告】「CoRich舞台芸術まつり!2018春」グランプリ発表!
・【ご報告】ブルーエゴナク『ふくしゅうげき』(09/13-17こまばアゴラ劇場、09/22-24枝光本町商店街アイアンシアター)に応援コメントを寄せさせていただきました
・【ご報告】Sibro・2018年9月号「シェイクスピアがおもしろい!」に寄稿させていただきました

▼稽古場レポート▼

・【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所11期生修了公演『美しい日々』
・【稽古場レポート】地平線『タイピスト』
・【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所12期生『朗読劇「少年口伝隊一九四五」』
・【稽古場レポート】こまつ座『母と暮せば』
・【稽古場レポート】新国立劇場演劇研修所12期生試演会『トミイのスカートからミシンがとびだした話』
・【稽古場レポート】ワタナベエンターテインメント/ゴーチ・ブラザーズ/ぴあ『光より前に~夜明けの走者たち~』

●ワークショップ見学

ワークショップ(記録)】シアター風姿花伝「俳優ワークショップ・アドバンス/最終日のショーケース(講師:山中結莉)」01/28シアター風姿花伝
ワークショップ】ゴーチ・ブラザーズ「英国演出家リチャード・トワイマン氏による俳優ワークショップ(3日間)」06/22-24実施※06/08〆切(メールまたは郵送)
ワークショップ】木村早智サマーワークショップ2018「真実の交流(1&2)、創造的になろう(3)」1:9/8-11実施(9/1〆切)、2:9/15-18実施(9/7〆切)、3:9/20-23実施(9/12〆切)

●その他のレポート、記録など

・【レポート】新国立劇場演劇「マンスリープロジェクト・トークセッション「スペシャル対談 宮田慶子×小川絵梨子」」01/14オペラ劇場ホワイエ
・【俳優養成】谷賢一さんのツイート「言葉が雄弁な時、俳優の内面はその何倍も芳醇でなければならぬ」
・【俳優養成】羽生結弦選手の発言「芸術には技術と基礎に裏打ちされた表現力が必要」
・【写真レポート】SPAC「「ふじのくに⇄せかい演劇祭2018」東京プレス発表会」 03/15ゲーテ・インスティトゥート(東京ドイツ文化センター)
・【非公式レポート】ゲーテ・インスティテュート「アーティスト・トーク「演劇についての新たな考察―トーマス・オスターマイアーを迎えて」」05/08ゲーテ・インスティトゥート東京・ホール
・【ご報告】「アヴィニョン演劇祭2018」に行ってきました(07/19-24)

●政治的な意見

 「しのぶの演劇レビュー」で大っぴらに政治的な意見を発信するようになったのは、おそらく2009年の事業仕分け(http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2009/1212234655.html)からです。2010年には劇場法について情報発信しました(http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2010/0613225550.html)。
 2011年の東日本大震災と東京電力福島第一原発事故が、私の人生をすっかり変えました。初めてメルマガ配信を休み、その翌月に投稿した被曝情報がこちら(http://www.shinobu-review.jp/mt/archives/2011/0518215108.html)です。
 安倍政権および現与党に対しては、2013年から不支持の意を表明しています(https://shinobutakano.com/2018/12/30/11434/)。

・【意見】「内閣総辞職を求める国会前抗議行動@国会前南側(03/07)」に参加しました
・【意見】「0312官邸前抗議」に参加しました
・【意見】「0314官邸前抗議」に参加しました
・【意見】立憲民主党「まっとうな政治を求める緊急大街宣(#東京大作戦アゲイン0321)新宿駅東南口」に参加しました
・【意見】「0323官邸前大抗議」に参加しました
・【意見】「0325緊急新宿大街宣」に参加しました
・【意見】「0330官邸前大集合」に参加しました
・【意見】「0414国会前大行動」に参加しました
・【意見】「杉田水脈の議員辞職を求める自民党本部前抗議(7/26夜)」に参加しました
・【意見】私が安倍晋三政権および現在の与党(自民党+公明党)に反対し続けている根拠(備忘録として)
・【意見】安倍政権および現与党を支持しない理由(記録まとめ)

※「しのぶの演劇レビュー」TOPページで演劇関連情報の告知をしています。2018年は約109件。

■2018年に印象深かったこと

・俳優および俳優の演技にますます注目するようになりました。どんなに戯曲が素晴らしくても、どんなに演出が雄弁で鮮やかでも、私にとっては目の前にいる人間と、その交流(観客を含む)が最も重要です。その気持ちは年々、大きくなるばかりです。

 ドイツの劇作家デーア・ローアーさん言葉(https://shinobutakano.com/2018/05/20/11437/)に共感します。
 ローアー:モノローグには優れた俳優が必要。それがアルファでありオメガである(ある事の始まりであるとともに、その行き着く究極である)。

・実演家(俳優、ダンサー、パフォーマー等)が技術を身につけ、成長していくことには、長い年月がかかります。日俳連のシンポジウムの全容が公開されています。俳優の人権、キャリア、お金などについて、力を合わせて調査・改善していく必要があると思います。

・新国立劇場演劇部門の芸術監督が宮田慶子さんから小川絵梨子さんにバトンタッチしました。宮田さんは必ず、公演初日のロビーにいらっしゃり、観客を笑顔で迎えてくださいました。マンスリープロジェクト等(https://shinobutakano.com/2018/08/25/11453/)のおかげで「新国立劇場は私の劇場」という意識が持てたことにも、とても感謝しています。

 小川さんのシーズンは『誤解』で始まり、『誰もいない国』『スカイライト』も全て面白かったので、来年もとても楽しみです。『かもめ』『反応行程』の全キャストオーディションが実施されたことは画期的で喜ばしいことだと思います。チラシ、パンフレットのデザインがとても好き!

・世田谷パブリックシアターの「地域の物語ワークショップ」は年に一度の発表会を鑑賞する観客の立場でしたが、参加もしてみることにしました(https://shinobutakano.com/2018/12/09/11379/)。私は現代演劇のストレートプレイが好きで、その中でもリアリズムの演技(写実演技)で見せる作品を特に好む観客ですが、演劇は鑑賞する以外にも、さまざまな参加方法や楽しみ方があります。ワークショップを取材すると、その指導者やファシリテーターの方々の、人間としての素晴らしさに感動することが多々あるのです。私は他者との交流や共同創作が苦手なので、一般参加者として飛び込んで、学んでみようと思っています。

・シアターガイドの休刊がものすごくショックです…。

・2018年はプライベートに変化があり、ブログ更新などが滞りました。2019年に何が起こるかわかりませんが、演劇が好きである気持ちは変わっていません。毎月のメルマガ発行は死守したいと思っています。

■ひとこと残しておきたい5本■ ※初日の早い順。
 
・福島県立相馬農業高等学校飯舘校演劇部『-サテライト仮想劇-いつか、その日に、』
 演劇は時代を映す鏡で、高校演劇だからこそ表せる、伝わるものがあると思います。

・KAAT神奈川芸術劇場『ミュージカル「HEADS UP!」(再演)』
 ロングランして欲しい!日本オリジナルミュージカルとして海外でも上演を!

・Vaca35『大女優になるのに必要なのは偉大な台本と成功する意志だけ』
 女性性に全く囚われていない女優2人が、人間としてぶつかり合い、その姿を堂々と観客にさらしていました。日本では見られないものだと思います。

・DULL-COLORED POP「福島三部作・第1部『1961・夜に昇る太陽』」
 第2部、第3部がとても楽しみ!

・日本大学芸術学部演劇学科2年次総合実習1A (演劇)『桜の園』
 チェーホフ初稿版『桜の園』を新訳(内田健介)、ノーカットで上演。このバージョンでまた観たいです。

■署名のお誘い

・こどもの城、青山劇場、青山円形劇場の存続を希望します。ご賛同いただける方は署名してください!

・著作権の保護期間が原則「死後70年」へと延長されました。作品を死蔵と散逸から守りましょう。署名へのご協力をお願いいたします。

・ホワイトハウス『辺野古埋め立て中止』請願署名も受付中です。

 以上、2018年のまとめでした(2018/12/31)。

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