SPAC・静岡県舞台芸術センター『授業』10/06-28静岡芸術劇場

 西悟志さんがSPAC・静岡県舞台芸術センターで、ルーマニアの劇作家ウジェーヌ・イヨネスコの1950年発表戯曲『授業』を演出されます。教授役の俳優が3人いる趣向でした。

 ※レビューは2018/10/31に公開。

≪あらすじ≫ 公式サイトより
ある教授のもとに、ひとりの生徒が個人授業を受けに訪れる。
穏やかに始まった授業は徐々に変調をきたし、衝撃のラストへ…。
≪ここまで≫

 「何が起きても驚かないゼ!」と気合を入れていったこともあってか(笑)、とても面白かったです。最後はスカっとしました。

 照れ屋さんではあるけれど、何でも無邪気に投げ出すような、傍若無人の子供っぽさがあって、突き刺すような意思表示をしていて…。(私が思う)西さんらしさを感じ、劇作家イヨネスコへの敬愛も受け取れました。

 女学生役の布施安寿香さんがかっこ良かったですね。これまでのSPAC公演では、美加理さんやたけいみきさんとうまく差別化できる“少女役”が多い印象だったので、大人の女性、そして性別を超えた孤独な命にまでなってみせてくださって、爽快でした。

 ここからネタバレします。

 演出部の守山真利恵さんが“女中”役として登場。スタッフ姿の若い現代人女性が、ひょうひょうと教授を叱責します。教授は毎日殺人を繰り返し、女中に注意されてもやめようとしません。
 女性が男性を上から見下す構図は痛快でもあるけれど、男性(教授)の横暴、蛮行を許し、支えているのもまた女性(女中)であるとも解釈できました。

 長々と語る言語学の講義を男性3人で分担する場面は、段取りに見えて少々退屈でした。男性たちが客席に向かって礼をしたのは、戯曲の終わりのあたりだったので、「ここで芝居が終わるんだな」と思い、客席からは拍手も起こったのですが、次がありました。
 ※この礼はなかった方が良かったと思います。「いつ終わるのかな、まだ終わらないのかな」という邪念がずっと残ってしまったので。

 “現代の女の子の戦い方”のサンプル(?)としてか、終盤でTWICEの楽曲が使われていました。

 ※レビューは途中です。すみません。

出演:貴島豪、野口俊丞、布施安寿香、渡辺敬彦
脚本:ウジェーヌ・イヨネスコ 翻訳: 安堂信也、木村光一
演出:西悟志 共同演出:菊川朝子
翻訳: 安堂信也、木村光一
照明デザイン: 大迫浩二
美術デザイン: 香坂奈奈
衣裳デザイン: 駒井友美子
舞台監督: 内野彰子
演出部: 守山真利恵 ※舞台に出演する
照明操作: 小早川洋也
音響: 右田聡一郎、澤田百希乃
美術担当: 渡部宏規
技術監督: 村松厚志
制作: 丹治陽、雪岡純
宣伝美術: 阿部太一(TAICHI ABE DESIGN INC.)
宣伝イラスト: 武富健治
著作権代理: (株)フランス著作権事務所
主催: SPAC-静岡県舞台芸術センター
助成: 文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
【発売日】2018/08/25
一般:4,100円
ペア割引:3,600円 (2名様で1枚につき)
グループ割引:3,200円 (3名様以上で1枚につき)
※10名様以上の場合は電話・窓口にてお取り扱い
ゆうゆう割引:3,400円 (満60歳以上の方)
※公演当日、受付にて身分証をご提示ください。
学生割引: [大学生・専門学校生]2,000円 [高校生以下]1,000円
※公演当日、受付にて学生証をご提示ください。
障がい者割引:2,800円  [障害者手帳をお持ちの方]
※公演当日、受付にて障害者手帳をご提示ください。
※付添の方(1名様)は無料 ※電話・窓口のみのお取り扱い
静岡県内の小学生ご招待(1公演5名様まで)
SPACの会 一般:3,400円 ペア割引:3,200円(2名様で1枚につき)
◎割引をご利用の際は、必ずご予約時にお知らせください。各種割引の併用はできません。
◎乳幼児の客席へのご入場はご遠慮ください。
http://spac.or.jp/lesson_2018.html
http://stage.corich.jp/stage/94406

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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