フジテレビジョン『ミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」』08/11-09/03東京国際フォーラム・ホールC

 メル・ブルックス作詞・作曲の『ミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」』は、彼の映画「ヤングフランケンシュタイン」(1974年)のブロードウェイ・ミュージカル版(2007年)で、今回が日本初上陸です。

 テレビ、映画でも大変ご活躍中の福田雄一さんが上演台本と演出を手掛けます。主演の小栗旬さんはミュージカル初出演で、コメディーの舞台も初めてだとか。開幕直前のゲネプロを拝見しました。


 
 とっても楽しかったです! 私、かなり偏屈な演劇オタクなんですが、いっぱい笑わせてもらった~~~♪ 上演時間は約3時間弱(休憩20分を含む)。おそらく本番はもう少し短いんじゃないかと思います。

●フジテレビジョン『ミュージカル「ヤングフランケンシュタイン」
 東京公演( 8/11~9/3 )東京国際フォーラム ホールC
  S席¥12,000 A席¥9,000 B席¥7,000
 大阪公演( 9/7~9/10 )オリックス劇場
  S席¥12,000 A席¥8,000 B席¥6,000


 

≪あらすじ≫ 公式サイトより
かつて、トランシルバニアにて怪物を生み出し、人々を混乱に招き入れたマッドサイエンティストのヴィクター・フォン・フランケンシュタイン博士(宮川浩)の葬儀からすべては始まる。若い頃にヴィクターが生み出したモンスターに襲われた過去を持つケンプ警部(ムロツヨシ)を含め、村人はみな彼の死を喜んでいたが、城を相続する孫息子の存在を知り、驚愕する。

その孫息子であるフレデリック(小栗旬)はフランケンシュタイン家の末裔であることを隠しながらニューヨークの有名な脳外科医として過ごしていたが、ある日祖父の城と遺産を継がなければならないことを知らされる。彼にはエリザベス(瀬奈じゅん)という婚約者がいるためニューヨークに留まりたかったが、しぶしぶトランシルバニアに行くことに。

トランシルバニアでは少し変わった風貌のアイゴール(賀来賢人)と、セクシーな地元の女の子インガ(瀧本美織)が助手として出迎え、屋敷では古くから勤める家政婦のフラウ・ブリュッハー(保坂知寿)が待っていた。

フレデリックは数日間この不思議な城に滞在するうちに、かつて祖父のヴィクターがモンスターを造り出した実験記録を読み、自分も同じように実験をしたいと思うようになってしまう。そして、実際にモンスター(吉田メタル)を生み出してしまったことで、村中を巻き込む大トラブルに発展し…
≪ここまで≫


 
 メアリー・シェリー原作「フランケンシュタイン」をもとにした徹底的なパロディー作品で、馬鹿馬鹿しいこと、不謹慎なことを、人気俳優が明るく楽しく全力でやり切るのが贅沢! 2014年にNTLive「フランケンシュタイン」を見ていたので記憶に新しいエピソードもあり、場面として出てきただけで吹き出し笑いしちゃいました。

 福田雄一さんは演出だけでなく上演台本も書かれています。時事ネタというか、主にワイドショーで放送されるスキャンダルが取り上げられていて、人によっては爆笑・苦笑・失笑せざるを得ません(笑)。ある意味、舞台のジャーナリズムと言えるかもしれないですね。巨大な装置、大道具が移動する舞台美術(二村周作)が豪華!ダンスの振付(上島雪夫)は群舞にホラー風味の動きが加えられていて、活発でコミカルです。

 小栗旬さんの役はフランケンシュタイン博士の孫で、頭脳明晰な解剖学者のフレデリック。やっぱり華のあるスターですね。ゲネは少々緊張が解けていない印象でしたが、踊って歌ってボケて突っ込んで、真顔で“小栗旬として”冷静に話す場面が特に面白かった(笑)。ムロツヨシさんはさすがのサービス精神でアドリブも見事。とっさの機敏な対応に何度も拍手を贈りました。

 フレデリックの婚約者エリザベス役の瀬奈じゅんさんは、派手でセクシーなドレスを着こなし、ちょいとオツムが弱いわがまま令嬢を堂々と演じるのが笑えます。ドスの効いた歌声も効果的♪ フレデリックの助手になる可愛らしいインガを演じる瀧本美織さんは、清純そうな健康美を前面に出し、はつらつとした歌声で元気一杯にエッチなやりとりをするので、ギャップ萌え(笑)。保坂知寿さんはフレデリックの祖父フランケンシュタイン博士に仕えていた家政婦ブリュッハー夫人役。黒装束の謎の多い熟女でスキャンダラスな行動が多いです。ストレートプレイ(⇒)で拝見していた保坂さんからは想像し得なかったキャラ(笑)。

 個人的に大当たりだったのは、フレデリックの助手アイゴール役の賀来賢人さん!セムシの衣装で、白塗りの顔に目の周りを黒く塗るメイクですから、いかにも胡散臭い人物です。登場シーンでまず爆笑!歌詞が、歌詞が~~~(ネタバレなので言えない)! 歌も踊りもできて、演技の切り替えも敏捷。笑いを生む呼吸をよくご存じのようです。表情も動きもビシっと決まってました。舞台では福田作品以外だとKERAさん作・演出の『ヒトラー、最後の20000年~ほとんど、何もない~』にも出演されていますね。ストレートプレイに出る時もぜひ観たいな~。※榮倉奈々さんと昨年ご結婚されているんですね。

 吉田メタルさんは大柄な体格を生かした怪物役で、意外な展開が待っています。これは観てのお楽しみ♪

 チケットは完売のようで、当日券が出ます。原作や座組みのファンはもちろん、あっけらかんと笑いたい、タブーに触れてニヤリとしたい、全力で馬鹿をやる俳優の捨て身に癒されたい人には、お薦めの娯楽作だと思います。

 映画「ヤング・フランケンシュタイン」(1974年)は、米国エンターテイメント・ウィークリー誌による「子どもが13歳になるまでに見せておくべき映画55本」に選ばれています(2014年7月の記事)。
 

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 2007年にブロードウェイで開幕したミュージカル『ヤングフランケンシュタイン』は、ミュージカル『プロデューサーズ』(作・演出:メル・ブルックス)と同じクリエイティブ・スタッフが手掛けたんですね。私、来日版日本版も観てまして、めっちゃくちゃ好きです。

 『プロデューサーズ』は1968年の映画と、トニー賞12部門受賞のブロードウェイ・ミュージカル版(2001年)を映画化したものがソフトで見られます。両方ともメル・ブルックス監督作品です。
 

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出演:小栗旬、瀧本美織、ムロツヨシ、賀来賢人、保坂知寿、吉田メタル、宮川浩、瀬奈じゅん、遠藤瑠美子、可知寛子、香月彩里、小暮キヨタカ、小山侑紀、坂元宏旬、高原紳輔、竹内真里、常住富大、丹羽麻由美、伯鞘麗名、辺田友文、福田えり、堀江慎也、横山敬、横山達夫
作詞・作曲:メル・ブルックス
脚本:メル・ブルックス、トーマス・ミーハン
演出・上演台本:福田雄一
振付:上島雪夫
音楽監督・指揮:上垣聡
美術:二村周作
照明:高見和義
音響:山本浩一
歌唱指導:山川高風
衣装:神波憲人
ヘアメイク:宮内宏明
訳詞協力:土器屋利行
演出助手:伊達紀行
舞台監督:津江健太
企画制作:フジテレビジョン
東京公演主催:フジテレビジョン / キョードー東京
大阪公演主催:関西テレビ放送 / キョードー大阪
【発売日】4月16日(日) 10時00分
S席:12,000円
A席:9,000円
B席:7,000円
※未就学児入場不可
http://www.youngfranken2017.jp/
http://www.kyodotokyo.com/yf
https://www.ktv.jp/event/young/index.html

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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