こまつ座『紙屋町さくらホテル』07/05-24紀伊國屋サザンシアター

 『紙屋町さくらホテル』は新国立劇場のこけら落とし公演のために井上ひさしさんが書き下ろされた1997年初演の戯曲です。同劇場で2001年に再演され、こまつ座でも上演されてきました。[上演時間(予定):3時間20分 (休憩含む)] ※このレビューは2017/06/28に公開しました。

 ≪あらすじ≫ CoRich舞台芸術!より
昭和20年師走。東京・巣鴨プリズンに「自分はA級戦犯だ」と拘留を求める初老の男がいた。
長谷川清。元台湾総督にして海軍大将、天皇の密使という経歴を持つ男。
応対したのは針生武夫。元陸軍中佐にして、堪能な英語力と戦前の経歴を買われて今やGHQで働いている男。長谷川の願いを退け、追い返そうとする。
二人は7ヶ月前、終戦直前の広島でともに過ごした特別な三日間を思い返すのだった。
その年の5月の広島。
紙屋町さくらホテルでは明後日に迫った特別公演のため、移動演劇隊「さくら隊」の二人の俳優、「新劇の団十郎」こと丸山定夫と宝塚少女歌劇団出身のスター園井恵子が、にわか仕立ての隊員を相手に必死の特訓の真っ最中。
この時代、演劇…とくに「新劇」は表現の自由を決定的に奪われていた。慰問のための集団「移動演劇隊」が国策として組織され、これが丸山らにとって芝居をする唯一の道だった。
「さくら隊」では、アメリカ生まれの日系二世で敵性外国人として監視を受けるホテルの女主人・淳子と、その従妹で共同経営者の正子が一員になったばかり。そこに宿泊客の言語学者・大島、淳子を監視する特高刑事の戸倉、劇団員に応募してきた玲子も加わっている。さらには富山の薬売りに扮して宿を訪れた天皇の密使・長谷川と、そのあとを追うように現れた林と名乗る傷痍軍人(実は針生)も、丸山らにあれこれと理由をつけられ、一緒に芝居をすることになる。
台本は『無法松の一生』。
それぞれの思惑が交錯する中、寄せ集め一座の稽古は抱腹絶倒の笑いを巻き起こしながら進んでゆく――。

『父と暮せば』(戦後命の三部作)に次ぐ
井上ひさしが描いたもう一つの「ヒロシマ」。

新たなキャストを得てこまつ座が10年ぶりに贈る、
笑いと歌声でつむぐ物語。
 ≪ここまで≫

出演:七瀬なつみ、高橋和也、相島一之、石橋徹郎、伊勢佳世、松岡依都美、松角洋平、神崎亜子、立川三貴
脚本:井上ひさし
演出:鵜山仁
【発売日】2016/05/07
<全席指定>
一般:7,000円
夜チケット:6,500円
学生:4,000円
http://www.komatsuza.co.jp/program/index.html#225

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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