ホリプロ『イニシュマン島のビリー THE CRIPPLE OF INISHMAAN』03/25-04/10世田谷パブリックシアター

イニシュマン島のビリー
イニシュマン島のビリー

 英国の大人気劇作家であるマーティン・マクドナーさんの1996年ロンドン初演戯曲を、森新太郎さんが演出(森演出マクドナー作品の過去レビュー⇒12)。以下、ツイートを転載。感想は少し加筆しました。

 ⇒CoRich舞台芸術!『イニシュマン島のビリー

 ≪あらすじ≫ 公式サイトより
1930 年代半ば、アイルランドのアラン諸島にあるイニシュマン島。
辺鄙な島のなかでも、さらに田舎の一角に、アイリーンとケイト、
二人の老女が営む小さな商店がある。
彼女らと一緒に住んでいるのは、生まれつき片手・片足が不自由な甥のビリー。
島民みんなから哀れまれ、馬鹿にされているビリーだったが、
彼自身は悟りでも開いたかのような穏やかさで、読書と、
時折ぼんやりと牛を眺めては時間を潰し、日々を過ごしている。
島中の噂話を新聞屋よろしく触れ回っては食料などをたかるジョニーパティーンマイクと、
アル中の母親マミー。可愛い容姿とは裏腹に口も態度もサイアクのヘレンと、
うす馬鹿のバートリー姉弟。
島の人々に振り回されるドクター・マクシャリー。
ろくでもないご近所づきあいと、変わらぬ毎日に誰もがうんざりしているのが島での暮らしだ。
そんな時、ジョニーパティーンマイクが近くのイニシュモア島に、
ハリウッドから撮影隊が来るというビッグ・ニュースを運んでくる。浮き足立つ人々。
ヘレンは島で唯一のハンサムガイ・バビーボビーに島への送迎を頼み、
撮影隊に接触しようとする。話を聞いていたビリーも、
いつにない熱心さで「作戦」を練り、行動を起こす。
ハリウッドと映画。島の人々にとっての「夢」は、ビリーの運命を大きく変えていき……。
 ≪ここまで≫

 ”The Cripple of Inishmaan”は2013年にハリー・ポッター役で有名なダニエル・ラドクリフさんが主役でリバイバル上演され、翌年にブロードウェイに進出しました。
 パンフレットによると日本での主な上演歴はこちら。ありがたいですね、こういう情報。
 ・1999年 文学座『夢の島イニシュマン』(翻訳:鴇澤麻由子 演出:鵜山仁)
 ・2004年 メジャーリーグ『ビリーとヘレン』(翻訳・演出:粟田芳宏)

 森新太郎さんの演出は、俳優の演技の仕方が作品によって全然違うので、私には合ったり合わなかったりするんです。今回はオフィス・コットーネ『人民の敵』、SPAC『薔薇の花束の秘密』と同様、合わなかったな~。舞台で役人物として生きる演技ではなく、決まった意味や効果を生み出すための、予定どおりの演技が多かったので、ほとんど入り込めなかったです。でもお話がくるくると反転するのは楽しかったですね。

 ここからネタバレします。セリフは不正確です。

 マクドナー戯曲は、他の戯曲とつなげてくれるのが、また楽しいんですよね~。たとえば今回だと「リナーンのそばのコネマラにもドイツ人がいるらしい」というセリフとか。

≪東京、大阪≫
“The Cripple of Inishmaan” by Martin McDonagh
出演:古川雄輝、鈴木杏、柄本時生、山西惇、峯村リエ、平田敦子、小林正寛、藤木孝、江波杏子
脚本:マーティン・マクドナー 翻訳:目黒条 演出:森新太郎 美術:堀尾幸男 照明:佐藤啓 音響:藤田赤目 衣裳:西原梨恵 ヘアメイク:佐藤裕子 演出助手:城田美樹 舞台監督:足立充章 企画制作:ホリプロ
S席 8,500円 A席 6,500円 U-25 5,000円(当日引換券)
http://hpot.jp/stage/inishman2016

※クレジットはわかる範囲で載せています(順不同)。間違っている可能性があります。正確な情報は公式サイト等でご確認ください。
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